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ヨーロッパ文化教養講座(「クラシックTV 映画音楽の巨匠 エンニオ・モリコーネ)

2023/09/15
今回のクラシックTVは、エンニオ・モリコーネ(1928~2020)の紹介。

ゲストに、NHK大河ドラマ「西郷どん(せごどん)」の劇伴を担当した、作曲家の富貴晴美さんが呼ばれた。

イタリア映画の大名作「シネマ・パラダイス」の出だしの部分を清塚信也氏がピアノで弾いた。
「この曲のポイントは、対位法です。」という説明に、富貴晴美さんが反応し、説明を加える。
しかし、放送では、説明があっさり終わってしまった。想像するに、プロ同士の2人の説明を放送しても視聴者はわからないと制作側が判断してカットしたのではないかと思った。

エンニオ・モリコーネは、WIKIによると、ローマ出身で、サンタ・チェチーリア音楽院で学んだクラシック音楽の専門家。

当時必死に作った現代曲が大衆には受け入れられず、映画音楽の世界に入ったという説明が番組であった。その名残が、ガブリエルのオーボエで有名な「ミッション」の曲作り。富貴晴美さんより、ポリリズムについて解説があった。

一聴する限りは叙情性に耳が奪われがちな映画『ミッション』(1986)の音楽でも、丁寧に聴き込んでいくと非常に緻密に作られた音楽であることが明らかになる。
例えば、この「On Earth As It Is In Heaven」をかけながら、リズムの刻みに合わせて拍を打ってみよう。1分を過ぎるあたりから「ガブリエルのオーボエ」の旋律が徐々にずれ始めることで、「リズム」「合唱」「オーボエ」の3つの要素が変則的なポリリズムを生み出していることに気づくはずだ。

ONTOMOマガジンより

ガブリエルのオーボエは、小生が一推しオーボエ奏者の吉井瑞穂さんが登場して演奏した。とにかく、この人のオーボエは音が大きく美しい。

やはり、良い映画音楽は、良い映画にとって必要不可欠なものだと再認識した。


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