2020年3月31日 放流を考える
「放流には準備がいります。遺伝的特徴の解析などでは専門家の支援を受け、放流場所を選ぶ際は関係者の協力が必要です。放流後も地域できちんとモニタリングして見守ることが大切です。息の長い取り組みなのです」先日紹介した放流のまとめ記事、再掲します。続 #保全
https://www.asahi.com/articles/ASN3R3JCZN2NULBJ005.html
①まず「有料記事」とありますが、無料会員でも1日1本までは読めます。念のため。
それで、先日のツイートで、資料を整理すると書いていたので、改めてご紹介します。 #保全
https://twitter.com/SciKotz/status/1243737753088479233
②記事で紹介した日本魚類学会の指針はこちら。
http://fish-isj.jp/info/050406.html
前文の「水産業やレジャー,ペット投棄などに伴う放流行為を対象としない.しかし,これらの放流も,生物多様性の保全に反して実施されることは望ましくないため,共通する検討事項は多いはず」は重要な指摘かと。 続 #保全
③放流の中でも基本的で役立つのは、こちらのガイドライン。環境省の訳による、IUCNの「再導入とその他の保全的移殖に関するガイドライン」です。続 #保全
https://env.go.jp/nature/kisho/ikigai/pdf/iucnguidelines.pdf
④その他、
広葉樹の種苗(森林総研)
https://ffpri.affrc.go.jp/pubs/chukiseika/2nd-chuukiseika20.html
放蝶(日本鱗翅学会)
https://jstage.jst.go.jp/article/yadoriga/2013/238/2013_KJ00008828871/_pdf/-char/ja
ホタル(全国ホタル研究会)
https://biolab.sakura.ne.jp/zenkoku-hotaru-kenkyukai-shishin.pdf
ウミガメ(日本ウミガメ協議会)
http://umigame.org/J1/umigame_hogo_houryuukai.html
などの資料が、注意点や課題を考えられる際に役立ちます。 続 #保全
⑤もし、ご覧になった方もよい論文や報告書、指針などの資料をご存じだったらぜひ教えて下さい。
それで、全体としてざっくり知りたければ、環境省がまとめた「絶滅のおそれのある野生動植物種の野生復帰に関する基本的な考え方」も参考になると思います。 続 #保全
https://www.env.go.jp/press/press.php?serial=13648
⑥私も全部はとても読めていませんが、IUCNのこの「Global Reintroduction Perspective」の報告書は、関心のある分類群や地域を見るだけでも結構面白いと思います。日本の事例も淡水魚や鳥が紹介されています。 続 #保全
https://iucn-ctsg.org/resources/ctsg-books/
⑦ちなみに、今回の記事を書こうと思ったきっかけはツイッターでのやりとりからでした。やりとりから調べものをする中で、この本も役立ちました。私にとって、ツイッターはなくてはならない取材のきっかけをくれる学びの場所です。 続 #保全
https://www.press.tokai.ac.jp/bookdetail.jsp?isbn_code=ISBN978-4-486-02126-1
⑧「マスコミがツイッターでネタ探しするな」というコメントを見た記憶がありますし、それだけではダメだと思います。でも、ツイッターのやりとりや気付きを大事にし資料を探し調べて取材して書く、というやり方は今後も続けたいと思います。いつも学びを下さるみなさんに感謝申し上げます。 了 #保全
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