2020年9月1日 徳之島の外ネコの供給源

徳之島の外ネコ論文に続報。時々使っていただいているまとめはnoteにて。今回は、外ネコの供給源と、その対策の重要性や課題に迫っています。要旨を読んだ程度ですので、本当にざっくりと2、3点のポイントだけ以下に。続 #ネコ問題

①原著はこちら。open access。
宅地、農地、森林、牛舎の密度を外ネコの多さに関連する要因として分析したところ、牛舎と森林とは正の相関、宅地とは負の相関。よく畜舎に来るネズミ除けとか、ネズミが来なくすることでハブも避けられるとか聞きますよね。 続 #ネコ問題
https://t.co/kRiiBgKsGg

②Fig2とかFig2を見ると、牛舎の効果が高そうですね。子の研究では聞き取り調査もやっていて、訪問した牛舎の45%で、外ネコに餌やりをしていたと報告しています。 (なお、TNRによる減少は「ネコの密度の変化を説明できない」と言及されています、島ごとと聞いたことがありますが文字数)続 #ネコ問題

③この研究の重要な知見は二つ、1点は繰り返しですが、外ネコの生息密度と、牛舎や森の相関、2点目は牛舎近くで外ネコがエサを頻繁にもらっていたこと。以上から、牛舎周辺での餌やりが徳之島での外ネコの大規模個体群構築に大きな影響を与えていた可能性が示唆されるとしています。 続 #ネコ問題

④考察では、特に森に近い牛舎での対策が急務であることを強調しつつ、生態系への影響だけでなく、人獣共通感染症リスクの評価なども同時に行うことや、外ネコがネズミやハブ対策に役立っているかの評価、などの重要性も指摘しています。フェアな考察だと思います。 了 #ネコ問題

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