マンガン電池の分解

こんにちは実験好きなトラ猫です。
今回は前回の記事などで書いた
炭素電極などを取り出してみましょう。

マンガン電池とは

そもそも乾電池には
大きく分けて一次電池と二次電池があります。

簡単にいうと使い捨て電池か(一次電池)
充電池(二次電池)かです。
今回は一次電池を使います。

一次電池の中にもいくつか種類があり
有名なものでは
アルカリ電池とマンガン電池があります。

簡単に仕組みを説明すると
アルカリ電池は二酸化マンガンの中に
亜鉛と真鍮棒が入っています。
アルカリ電池は一気に強いパワーが出せます。

マンガン電池は
亜鉛の筒の中に二酸化マンガンが
たっぷり詰まっていて
真ん中に炭素棒がブッ刺さっています。

マンガン電池はアルカリ電池と比べて
一気に強いパワーは出ませんが
アルカリ電池と違い一旦切れても
しばらく放置するとまた使えるようになります。

今ざっくり説明しましたが
マンガン電池には、亜鉛と
二酸化マンガンと炭素棒しか
入っていません。

しかも三つとも全て実験に使えます。
亜鉛は銅などにメッキができますし
二酸化マンガンはオキシドールと混ぜて
酸素の発生に使えます。

なんといっても炭素棒
これが手に入るのが一番嬉しいです。
電気分解できますからね

ちなみにアルカリ電池には
電解液として水酸化カリウムが入っていて
液漏れのときは大体これのことを指します。

しかしマンガン電池の電解液は
塩化亜鉛や塩化アンモニウムなどの
弱酸で目に入ったりでもしなけりゃ
安全なので分解向きと言えます。

では早速分解していきましょう
中身はこんな感じになっています。↓

※注意
二酸化マンガンは手につくと落とすのが大変です。
手袋などをつけてやるといいでしょう
床に落として気付かずに踏んだりすると
過去の自分をぶん殴りたくなります。
トレーなどに入れて作業をしましょう。

分解!

ちなみにおすすめは単一のマンガン電池です。
炭素棒はふっといのが入っているし
二酸化マンガンもこれでもか!と
入っているのでおすすめです。


↑こんなやつ

①まず一番外側の金属板をひっぺがします。
プラス側から剥がすと中身を引き出しやすいです。

プラス側から

プラス側をどうにかこうにかペンチかなんかで
壊すと中からフィルムに包まれた
亜鉛の筒が出てきます。


フィルムをカッターなどで切ります

②こいつを引っこ抜きます。
これはフィルムに包まれているので
カッターなどでうまいこと取ります。


亜鉛の筒がにプラスチックのフタがついています。

③そうすとプラスチックのフタに
金属の電極がついている筒が出てきます。
これをペンチなどで優しく取ります。(優しく!)


紙に包まれているのが二酸化マンガンです。

電極を取ると何やら黒い棒が
ブッ刺さっているのでこれをフタごと取ります。
これが炭素棒です。


このピンクのに触ると落ちません

そしたらフタから炭素棒を抜きますが
炭素棒には二酸化マンガンがついているので
ティッシュペーパーなどで抜きます。

フタには接着剤のようなものがついていますが
こいつが手につくと石鹸で洗っても取れなくて、
ちょーむかつくので絶対につかないように注意しながら
引き抜きます。

抜けたらフタはいらないので外側の金属板と一緒に
捨てちゃいましょう。(手を切らないように気をつけて下さい)

④亜鉛の筒の中に紙に包まれた
二酸化マンガンが入っています。

まずてっぺんの紙を取ります。
そうすると中に真っ黒くて湿った粉が
入っているのが見えるはずです。

その粉を全部ビーカーやペットボトルに移します。
この粉は水で洗って濾過してもいいんですが、
吸引濾過の装置を持っていないと
とんでもなくめんどくさいので、

オキシドールをつけるくらいなら
そのまま乾かしちゃっても大丈夫です。

⑤さて本命の炭素棒くんを
まずは水でよく洗います。
その後表面のロウのコーティングを
火で燃やし尽くします。

結構大きめの炎が上がりますが
なんのこれしきと続けて下さい。
火が消えるまで続けます。


ラジオペンチなどでつかんで燃やして下さい。(素手でやると火傷します)

燃やし始めるとすぐロウのようなものが
表面に溶けてつきます。
これをキッチンペーぺーなどで拭き取ります。
熱いので気をつけて下さい。

そのまま燃やすと火が消えます。
火が消えたら水の中につけて冷やします。

十分冷えたら流水で洗い
表面のロウのようなものを
洗い流します。

これで『電気分解用炭素棒』の完成です!
これに銅線を巻いて電源に繋いだら
いつでも電気分解できますね!

使い道

炭素棒は電気分解に使えますが
二酸化マンガンと亜鉛は
何に使えるかを説明していきます。

まず二酸化マンガンは
薬局に売っているオキシドールをかけると
酸素が発生します。

ちょっとだけでも反応します。
僕は小さい塊を試験管に入れて
試してみましたが、
溢れました。

次からはフラスコなどに入れて
やろうと思います。

次に亜鉛はステンレスのお玉などで
溶かして水にポタポタ垂らすと
亜鉛の塊ができます。

これを粉にして水酸化ナトリウムで煮て
いい感じになったら
銅の板やコインを入れると

銀色のメッキができます。
その状態で少しバーナーなどで炙ると
金色になります。

こするとメッキ落ちますが…

このように亜鉛や二酸化マンガンにも
いろいろな使い道がありましたね

最後に

書くのが遅れましたが電池の分解は危険です。
電解液が目に入ったら
炎症を引き起こすことがあったり
落として液漏れを起こしたり

アルカリ電池と間違えたりしたらもう最悪
電解液は水酸化Naよりキツい水酸化Kなので
目に入る以前に手についたら腐食することもあります。
それでもヤリタイヨ〜って方はどうぞ

最後まで読んでいただきありがとうございます。
これからもとにかく色々書いていくので
フォローがまだの人はフォローよろしく

実験好きなトラ猫でした
それではまた

バイバイ!

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