最近の天体図を読み解くその1

久しぶりの占星術関連の話題を取り上げる。

その前に先月末無事転勤で元の職場に戻り、何とか10日を乗り切った。おかげで訳のわからないしんどさからは解放され、生活リズムが大幅に変わったのにもだいぶ慣れてきた次第である。転勤前後はあれこれ慌ただしかったがそれも落ち着いてきて、ようやく仕事以外にも目を向けられる余裕が出てきたところである。



さて最近のトランジット図の動向でいくつか取り上げたい特徴があるので、一つずつまとめようと思う。

一つ目は牡牛座天王星と山羊座土星のトラインにこのところ太陽、水星と乙女座入りしグランドトラインが組まれた件。水星の運行速度は早いのでもう緩みつつあるのだが、水星−土星−天王星のグランドトラインはこれからもしばらくは現実世界に反映されるだろうと思うのでどうしても触れておきたいのである。


ざっくり説明すると、乙女座水星と山羊座土星はそれぞれオウンサイン(ディグニティ)にあり、それぞれの天体の力はホームグラウンドでがっつり強化されている状態である。一方で牡牛座天王星はいわゆるフォールであり、アウェイで居心地のあんまり良くない場で実力を十分には出しづらい状態である。

例えるなら“優秀な分析家と実業家に、一風変わった発明家のトリオ”というイメージがわかりやすいかもしれない。地のサインのグランドトラインであり結果や現実に具体的にコミットする前提で水星と土星はがんがん自分の役割を進めていく中で、天王星はそこに“未来という時間概念と枠の外にある可能性に気づくための閃きを抵抗の少ない形でこそっと提供する”という関係性のようにも捉えられる。


乙女座太陽期で片付けることや管理することがテーマになりやすい今月は、水星は無駄なものと必要なものを選り分けて行き、土星はそこにルールに基づいた承認と指示を与え、とにかく要らないものを効率よく処理するぞ(あるいは視野の外に追い出す、という見方もある)…なんだけれども、そこに“ちょっとまて、それ片付けちゃっていいのか?別の利用法ないの?”という囁きのような一言を投げかける天王星、というそんな感じもするのである。今だけを見るなら土星と水星は常に正しいのだけれど、今はそれでよくても“いつかはそうでなくなるかもしれない”という天王星的視点が少しずつ入り込んでいるというところだろう。そんな天王星的アイデアは、これから紆余曲折を経て土星が天王星のホームグラウンドである水瓶座に入ってくる2年後にはそれなりに現実になってる可能性はあるのではないかと思う。


太陽乙女座入りしてから今に至るまでに、例えば妊娠中の女性の医療機関受診に関する診療報酬の加算の件もそうだが、納得行かないことや道理に合わないと思えるような出来事に対する多くの反応が非常に乙女座的だなと感じる部分はある。そして特定の、センシティブな内容を含んだ情報が世の中に拡散していく時に人間の水星意識はそれをいち早く拾い上げて分析し、自分の考えとして発信していくという情報のインプットとアウトプット両方に関わっているという特性を中心に今どきの天体配置図をからめて最近の傾向を見ていくと、あくまでも一つ前を基準に制度は変えずに問題解決を促す人間の中の土星的な姿勢と、制度の中の今の情勢に合わなくなってきている部分はこれから積極的に変えていかなければならないのではないか、という天王星的な意識の両方が共存している中で水星意識はこれが正しいという主張以外の、自分とは異なる視点や考え方から出てきた意見に対しては、それが極論でなくても特定のもの以外は認めない、あるいは一線を引くような動きが目立っているようにも思えるのであった。


例えばAかBのどちらがより現実的で正しいかというような課題であれば乙女座水星は得意の分析力であっという間に解決してしまうので、ある程度答えが決まっている、選択肢が限られていればそれほど問題になることはないだろう。しかし答えのない、白黒つけがたい(どちらも良し悪しがあってグレーで括りたいような)ものにも無理やり答えを求めようとしたり、一面灰色に見えるパネルの中に小さな白黒の点を見つけ出そうとするような乙女座水星の潔癖すぎる面が今は出やすくなっているのかなと感じている。(天王星が揺さぶりをかけるからなんだけど)


それでも、“これが答えで絶対正しい”はずなんだけど…なんとなくそうじゃない気がするとか何か違うなあという感触がもし人の中に芽生えているとすればそれはアウェイで頑張る天王星の影響であって、それは時間はかかるかもしれないがいずれ効いてくるだろうという気がする。


次は乙女座新月について取り上げるが、明日から勤務が何日か続く中で時間をどうやって確保するかを考えなければ。

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