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名越康文先生のデトロイト分析

最近、精神科医の名越康文先生の「デトロイト」というゲームの分析動画を観てそれが非常に面白かったので、備忘録も兼ねて書いていきたいと思います。

https://youtu.be/hQiVYWZPwCk

この動画はライブドアがゲームさんぽというコンテンツの中で提供されているもので、その手のプロの方々がゲーム内で登場する物や描かれている事象について分析をしていきます。
例えばエジプト考古学者がアサシンクリードオリジンズを観てゲーム内と現実のエジプトについて解説したり、植物学者がモンハンの中の植物を分析するなど、企画がとてもユニークだし種類も豊富で非常に見応えのある動画コンテンツです。

僕が名越先生への知識が事前にあることは全くなくて、テレビで見たことのある顔くらいの認識でした。もちろん精神科医ということすら知りませんでした。どちらかというと動画をみるきっかけは「デトロイト」経由です。
ちなみに白状しますとデトロイトはやったことはありませんが、一時期本作のゲーム実況を観漁った経緯があるので、あるルートのシナリオは最後まである程度、把握しています。まぁよくできたゲームでしてとにかく脚本が素晴らしいです。説得力ゼロですけれどもまだやったことがない人はぜひ!僕もいつかやりたい一本にもちろん入ってます。

https://www.jp.playstation.com/games/detroit-become-human/

この物語に登場するアンドロイドは基本的に人間の命令を忠実に実行するロボットですが、そのなかに変位体と呼ばれる自らの意思で行動するアンドロイドが出現し、それが物語の中心となって進行していきます。
無機物に心が宿るとはどういうことなのか、そもそも精神とは何なのかという深い問いを投げかけているゲームであると思いますが、そこに精神科医をぶつけるという、これは単なるゲーム実況動画を越えて学びを得る講義だと思えるくらい秀逸な組み合わせじゃないでしょうか。

ただ、名越先生のことはほとんど知らない状態ですから、どんな分析をしてくれるんだい?と不躾な態度で動画を見始めたわけですが、冒頭10秒くらいで先生の観察力に打ちのめされました。
実際のゲーム動画はコナーと名付けられたアンドロイドの顔アップから始まります。僕は端正なアンドロイドがてきてなぁ~とかコイン遊びすごいなぁー
くらいのぼやーとした観察しに終始してたところ、名越先生はすぐさまコナーの顔にある特徴を見出だして分析を開始します。
具体的には左右の目の大きさが違う、それは右目の緊張度が高い、そこから左脳型の論理的で完璧主義的な傾向があって、場合によってはノイローゼになりやすい人物だという仮説を導き出します。
アンドロイドは人間のような脳はないと思いますが、そういう正しい正しくないというのは置いといて、瞬時にそれなりに根拠を持った仮説をたてる観察力と考察力に脱帽しました。

いかに自分がボケーと観察しているか思い知らされました。自ら仮説をたてることで結果的に正しかったとすれば、仮説に至るまでの論拠は筋が通っていたことになるし、逆に間違っていたら、どこが違っていたのか明確になって修正、解決への筋道が明らかになりやすいですよねきっと。

ちょっとビジネス啓発書的な感じで面白いとなってしまいましたが、何かに役立つとか学びがあるとか抜きにして単純に動画が面白いので是非観てほしいです。アラン隊長のマッチョイズム(-o-)とか、ダニエルの立ち位置とか笑えます。

年末年始の連休でデトロイト、プレイしようかなぁ。。。



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