学振作成日記

ぼく(東工大院, 理学院)がDC1の申請書類を書くにあたって行ったスケジュールと感想をまとめる。ちなみに書いている現在(05/16)で申請書類は提出したが締切自体(06/02)はまだなのでもしかしたら加筆するかもしれない。

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本稿の構成を示しておく。前半は作成スケジュール(おそらく有用)、後半は日記(おそらく読むのは時間の無駄)として構成する。最後にやっておいてよかったこととやらかしたことをまとめておいたのでそれらは役に立つかもしれん。

作成スケジュール

提出するもの

(申請者向け操作手引より)

  • 申請書情報(web入力)

  • 申請内容ファイル

  • 評価書

申請内容ファイルの詳細

まあダウンロードすればわかることだが…。前半3ページが研究計画パートで後半3ページがポエムパートになっている。ここ最近でポエムパートの割合が増えたらしい。

  • 研究背景: 1ページ

  • 研究計画: 2ページ

  • 研究遂行力の自己分析: 2ページ

  • 目指す研究者像: 1ページ

提出までにすること

  1. 申請内容ファイル作成

  2. 申請内容ファイル推敲

  3. 電子申請システムのID・パスワードの取得

  4. 申請書情報入力

  5. 評価書を指導教員に書いてもらう

Fig.1. 理想のスケジュール

学振のページによると締切は06/02(木)となっているが、学内締切は別に存在していて今年は2022年05月16日(月) 23:59:59【厳守】となっていることに注意。しかし修正申請すれば学振締切の06/02までは修正を受け付けてくれるらしい(D先輩談)。

項目2, 3は早く済ませておくに越したことはない。指導教員が評価書を提出する時間が無くなって小言を言われるかも。ぼくがやったのは締切直前の金曜日だったけど文句は言われなかった。いい指導教員に巡り合えてよかったぁ~。

学振作成日記

申請内容ファイルの作成・推敲についてぼくの過程の詳細を先に示しておく。

Fig.2. 作成・推敲日程

3月

東工大学振芸人の大上先生による学振の書き方説明会があった。本も出てるから買おうな。

https://www.amazon.co.jp/学振申請書の書き方とコツ-改訂第2版-DC-PD獲得を目指す若者へ-KS科学一般書/dp/4065231078

TeXのテンプレがあることを知ったのでTeX打ちを決意したが、図の配置などで間違いなく字数上限が減ることに気づき断念した。

4月1-2週目

書かなきゃなーと思いつつあまり書いてなかった。休日の深夜テンションで後半3ページのポエムの大枠を埋めていった。

他大の友人(学振採用者)から提出した申請書をもらった。ラボで過去に採用された先輩の申請書を発掘した。

4月3週目

休日の深夜テンションで前半の研究内容を書き上げた。後半のポエムも一応読める形にした。この時点でver0.9.0くらい。

締切は06/02までだと思っていたが学内締切が05/16までであることをこの週の金曜に知った。わりと焦った。

4月4週目

月曜に助教先生に第1稿を見せた。返信来ねーなーと金曜までぼんやりしてたら実は月曜に返信が来ていた。slackはちゃんと監視してような。

5月1週目

土日に助教先生からのアドバイスを受け修正し、月曜に第2稿をボスに提出した。

GWヒャッホーーーーーーエルデンリングサイコーーーーーーーー

になりつつボスから返信が来たらたまにラボに顔を出して修正して再提出。
図を念入りに修正。図は大事なので。文章と同じくらいには図に時間をかけた。
第2稿ができたタイミングあたりで先人たちの申請書と比較しながら推敲していった。特に図のあれこれだったり、いい言葉の使い回しをパクリスペクトして援用した。

5月2週目

締切1時間前に電子申請システムのID・PW発行依頼書の存在にD先輩に言われて気づく。このIDがないとマイページにログインできないらしい。

後半ポエムパートはボスがあまり見てくれなったようなので自分で修正(もしかしたら現時点でみてくれてるのかもしれん)。結局ほとんど自分で修正した。細かいところは修正してくれていたのでボス的にはそんなに指摘することがなかったんだろうと好意的に解釈している。

その他いろいろな人に見てもらって修正した。最終的には印刷して色合い、図中の文字サイズ、図の見やすさを見ながら最終確認。

提出締切の日の17時頃に提出。長い戦いだったぜ…。

やっておいてよかったこと

  • 採用者の申請書をいくつか手に入れられたこと。友人のつてだったり、研究室サーバー漁ったりで手に入れられた。最近様式が変わったので昔のはそこまで参考にならなかった部分もあるが…。同研究室の申請書は研究計画など参考にしやすい。

  • いろいろな人に見てもらえた。最終的に教授(指導教員)、助教先生、准教授先生(専門が微妙に異なる)、ラボのD先輩、ラボ同期(D進予定)、類似専門の他大D友人、サークル友人(専門異なる)×2の計8人に見てもらった。指導教員とのディスカッションが一番推敲の役に立ったのかもちろんだが、個人的には類似専門の友人の校正が参考になった。彼が採用されていたのもあってかなりの熱量で読んでくれたので役に立つ部分が大きかった。Aさんから指摘されたがイマイチ解決できない…みたいなことがあってもBさんからの提案でうまく編集できた!みたいなことはたびたびあったのでいろいろな人に見てもらうべき。

  • 10年以上のロングスパンの夢の過程として自分の研究を位置づけられたこと。最後の「目指す研究者像」の項目がめちゃくちゃ書きやすくなった。具体的な話につなげられるので、「グローバル化」云々とか「専門分野の分岐」云々とか「SDGs」みたいな一般的で書いてもしょうがないようなことに一切言及せず、自分のやりたいこととそこまでの道のりを好き放題書けた。それがよくはたらくかどうかはさておき…。

  • 申請書はモノクロ印刷で審査員に送付されるらしい(申請書作成要領p12)。そもそもぼくは作成要領を読んでなかったのでD進同期に教えてもらったのが大きかった。モノクロで情報密度を高くするのが意外と難しかった。いろいろなバージョンで印刷しながら確かめつつ図を調整した。

やらかしたこと

主に日程関連でやらかしたのでこれを読んでるよいこのみんなは期日を守ってDC申請書を書こうな。

  • 学内締切05/16の存在を知らず締切が06/02だと思っていた。気づいたのが04/22にD進予定同期に言われたときだった。

  • ID・PWの申請を忘れていた。締切は学内締切の1週間前05/09だが、気づいたのが05/09 23:20にD先輩に言われた時だった。

  • 助教先生から校正してもらっていたのにslackを見逃していて1週間放置していた。これは学振関係なく管理能力の問題なんだよなあ…。

  • 申請書情報を入力して満足して、評価書依頼メールを出すのを忘れていた。これを出さないと指導教員は評価書を提出できない。

  • 後半ポエムパートで突然行間が狭くなっていることに締切5日前になって気づいた。これの訂正によって文字数を20%くらい削らなきゃいけなくなったが、完成した文章を削るのがとにかく辛かった。文字サイズ、フォントなどの体裁が整っていることは書き始める前にちゃんと確認しておこうな。

まとめ

書くのはそこそこ大変だったが、学会や修論で使えそうなフレーズ、図を量産できたので、それらは今後大いに役立つだろうなとは思っている。特に専門外の人からの鋭い指摘は自分の研究を見直すいい機会となった。

現時点で正直不採用になる気がしない。これで落ちてたら笑うしかないねwまあなんとかなるでしょう。

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