「それ!殿下!」とオカンに叫んだ英語の先生の適当な返事が人生を変えた

中学校の時の
僕の英語の先生は
お笑い芸人のワッキーによく似ていた。

英語が堪能はワッキー先生は

大学生時代テニスをしていたらしい。

その日も英語ワッキーは楽しくテニスをしていた。

すると1人の人物が声をかけてきた。

「僕もテニスに混ぜていただけませんか?」

ワッキー(英)は驚いた。

浩宮皇太子殿下だったのだ。

そう、若き日の浩宮皇太子殿下。
今の日本の126代天皇、令和の天皇陛下である。

英ワッキーは(騒ぐのは失礼だ、)
と内心びっくりしながら
平静を装い、

「ご一緒しましょう殿下」

と返したらしい。
カッコいいぞ英ワッキー。

2人は存分にテニスを楽しんだらしい。

「楽しかったですね」
「楽しかったです」
「またご一緒できませんか?」
「ええぜひ」

というようなやり取りをしたという。

そして英ワッキーは

(相手の連絡先を聞くわけにもいくまい)

と、自分の電話番号を伝えた。

「いつでもお呼びください。」

「ありがとうございます」

などとやり取りをしたという。

どこまでもカッコいいぜ英ワッキー!!!

当時は携帯電話がまだなかったので、
(あっても超デカかった。

ワッキー英は自宅の電話番号を伝えた

これが失敗だった。

後日、英ワキが二階で読書をしていると
電話が鳴った。

母親が電話を取ったようだ。

そして階段の下から大声で息子を呼んだ。

「ねぇワッキー英。なんか、

ひろみや君って子が

テニスしようって言ってるわよ。

あ、ひろみや君、

いま息子降りてくるから、

ちょっと待っててね!ね」


ひろみやくん…ひろ…

おかあさんは
「ひろみや君」と
まだ世間話している。

ひろ…

あぁあ

ぁぁーー!

おか!

おかあさぁぁぁん、

それ、皇太子!!殿下ぁぁぁ!!

殿下ぁぁぁあー!!!


「え?これ皇太子殿下?え?

ひろみやくんって、あ?

浩宮様!やだーー!!」

やだぁぁぁじゃねぇよぉぉぉおおお!!!

おおおおぉ!

殿下はワッキーのオカンに
ひろみや君呼ばわりされた。

ワキ英は、死ぬほど謝った。

ちなみに殿下は笑って許してくれたらしい。

陛下はいい人のようです。

さて、本題はここからでして。

そんなワキ英。

彼が最も感動した話を教えてくれました。

大人になって英語の先生になって
職員室で何かの書類作業をしていた時のこと。

気がつくと1人の女生徒がワキ英の横に立っていたそうです。

「先生、英語の先生って、

** 私でもなれるかな。」**

ワキ英は忙しかったので、
何も考えずに

「お前なら出来ると思うよ」

みたいな事を言ったらしいです。

「そっかー。

** 先生ありがとうー。やってみる」**

生徒は駆け去っていきました。

15年後の同窓会で、

彼女は英語の先生になって、

ワキ英の前に現れたのです。

「あの時、先生に「できる」と言われて
勇気がでました。覚えてますか先生。
ずっとお礼が言いたかったんです」

ワキ英は覚えてなかった。

適当にいった「出来ると思う」

を、彼女は信じたのだ。

ワキ英はそれから

「お前なら出来る」

が口癖になった。

その同窓会から何年経っていたんだろう。

僕にも、他のクラスメイトにも

「お前ならできる」

と言っていた。



今になって

アレはいいウソだったと思う。

ウソというか、根拠のないエール。

ウソには色々あって

相手を傷つけるウソ

自分を守る為の都合のいいウソ

相手を褒める優しい嘘は

ホワイトライ

というらしい。

であればワキ英のアレは、

黄金のウソ、虹色のウソだと思う。

「お前ならできるよ。高橋。」

と言ってくれた先生の名前も思い出せないが

お前なら出来ると言われた事は覚えてる。

僕もいい嘘つきになろうと思います。

僕なら出来る。

ここまで読んでくれてありがとうございます。

よかったら一緒に
素敵な嘘をつきましょうね。

あなたならできます。

しんろくでした。


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