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映画とかのはなし

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観た映画やドラマのはなしを書いたnoteが入ってます。シナリオ創作に役立つ技術よりのはなしを書いているつもりです。
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#脚本

時代・場所・人物。説明せずに伝える方法を映画『Back to the future』から盗む

シナリオ・センターの新井です。 久々に、シナリオについて、少しはためになるであろうことを書ければと思います。 先日、映画『Back to the future』が放送されてました。観た方も多いのではないでしょうか。 偶然にも、先月、某ゲーム制作会社のディレクター職とライター職の方向けの研修で、『Back to the future』の分析を課題にしました。 そこであらためて気づいた『Back to the future』の『起』の秀逸さについて、書いてみたいと思います。

目に見えない関係性を映し出す。映像表現の技術

マンガ『子供はわかってあげない』が好きすぎて、映画版を観に行く勇気がなかったけれど、 映画を観てよかった 沖田監督と脚本のふじきみつ彦さんは、裏切らないですね。 そう思う理由は、山のようにあるのだけれど、ひとつあげると、 『魔法左官少女バッファローKOTEKO』です! えっそこ? と思うかもしれません。名前を書くシーンとか、色々いいシーンはあるしね。 でも、『魔法左官少女バッファローKOTEKO』が、サクと、サクに繋がる男たちの関係をものの見事に描いているんですも

デ・パルマ監督、焦らしますね!映画『アンタッチャブル』主要人物の登場シーン

名作『アンタッチャブル』は、『主人公は、暖簾を分けてサッとでる』 のお手本のような主要人物の登場シーンがにくい作品です。主人公の登場シーンにひと工夫したい方は、参考になること間違いなしです! 『アンタッチャブル』[午前十時の映画祭 公式サイトより] 1930年代、禁酒法時代のシカゴ。財務省から派遣された捜査官エリオット・ネス(ケヴィン・コスナー)は、シカゴの暗黒街を支配するアル・カポネ(ロバート・デ・ニーロ)率いる犯罪組織撲滅のため特別チームを編成する。ベテラン警官ジミー