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【映画】パージ:アナーキー


あらすじ:1年のうち12時間だけ殺人を含むあらゆる犯罪が許される「パージ」が施行されている近未来アメリカ。パージ当日、ある目的をもって外出したレオは、ならず者の襲撃を受けて殺されそうになっていた母娘と夫婦を助ける。5人は協力してパージを生き延びようとするのだが……

低予算ながらヒットした「パージ」(以下無印と呼ぶ)の続編である「アナーキー」は、まれにある"2作目のほうが面白い映画"だった。いまいち楽しめない映画だった無印と違い、アナーキーは最初から最後まで楽しく観ることができた。よくできた娯楽映画だ、これ。

アナーキーは続編だが、前作の無印からは「12時間だけあらゆる犯罪が合法になる」という設定だけを引き継いでいて、登場人物もストーリーもつながりはない。アナーキーだけ観ても十分に楽しめるだろう。

アナーキーではパージが担っている本当の目的があきらかになると同時に、反パージの集団もあらわれていて、パージを容認する人々とそれに抵抗する人々の姿が鮮明に描かれている。

「パージ」に通底しているのは、主人公たちがパージを生き延びようとすることで、自分自身も乗り越えていくというところだ。すでに公開が決まっている3作目でも、パージへの抵抗の過程で自身を乗り越えていく人たちの姿が描かれるのだろう。いまから楽しみである。

余談だが、「警察が機能しない町で、逃亡者をかくまってならず者と篭城戦をする」という無印のストーリーはカナダ映画「真夜中の処刑ゲーム」とまんま同じである。

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