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Scalesのものがたり料理教室

料理研究家のスケイル(Scales)の料理を、詳しくレシピ解説付きでたっぷり紹介いたします。季節の旬を存分に感じられる身近でありながらちょっと特別な料理、またお酒のこと、テーブル…
Scalesの語り口で、素材の意外な組み合わせの発見、読んで美味しい、作って美味しい。 ワクワクす…
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2022年6月の記事一覧

檸檬とナンプラーの冷製パスタ(暑い日は冷たく爽やかなパスタを。)

今年はすでに3人の「日傘男子」を見かけました。 とはいえ、そもそも日傘は女性だけのものではないけれど、以前からとても暑そうに歩いているおじさんやお兄さんを見かけるたび「日傘させばいいのに」と思っていた、さすがに今年のような猛暑だと一気に浸透しつつあるような気がする。 これはとても良いと思う、やはりUVカット効果のある日傘は暑さをかなり軽減できるし、肌の日焼けを気にするという以前に、強い直射日光を直に浴びるようなこと自体が体力を奪いますから。 けど、私が子供の頃も日傘をさすの

パインとデュカのスパイシーなサラダ(暑い日にぴったりな爽やかな味わい)、くわえて私の猛暑対策など。

2018年の猛暑は、ほんとうに暑かった。この年のとある猛暑の日、銀座で買い物して帰る19時頃、夜なのにまったく気温が下がらないどころか、日中に浴びた太陽の熱気を吐き出すようなアスファルトの上を1駅間歩いただけで、「あ、死ぬかも」と思ったのをよく覚えている。 でも、今年はそれを上回るかもしれない。なんだかこわい。 私は、寒がりの冷え性なので夏の冷房で体調壊しやすく、ゆえにもっとも最悪な、夏風邪をひくパターンだけは避けようとなんとか頑張っていますが、厄介なのは、じゃぁ冷房をつけ

海老のムクラード(本来はムール貝のフランス料理ですが、有頭エビも、とびきりおいしい詳細)

暑い。本格的に夏の暑さです。冬場は滅多に開けなかった冷蔵庫の自動製氷室がありがたい季節、突然の氷が落ちる音には相変わらず驚かされるけど(慣れない)。買ってきた野菜や果物ををすぐに食べる時、氷水に浮かべておいたり、冷やし中華の麺をシメたり、なにかとたっぷり使える氷があるのはありがたいものです。そういえば、今年は電動のかき氷機を買いました、アイスクリームは30度までの暑さではよく売れるそうなのだけど、それを超えるとアイスクリームではなく「かき氷」が売れるのだとか、そうだよね、本気

赤紫蘇と薔薇のジュース(梅雨の時期恒例の自家製赤紫蘇ジュースにバラの移り香を加えて芳しく🥀)

初夏のあじわい、枝豆とミントのヴィシソワーズ (枝豆とミントの冷たいスープ)

【コラム】思い出のミント20代に入る少し前だったか、人生初の海外旅行に行った。友人とふたり、行き先はベトナム。もちろんまだスマホなどない時代、海外初心者のくせにパッケージツアーは飛び越え完全個人旅行で敢行した。 人と同じが嫌だと斜に構えていた若い頃、知らない国の田舎へ行き当たりばったりに、電気のついていない電車に乗り、バイクタクシー、シクロなんかを調達してたどり着いたわけだが、若いってやっぱり素晴らしくて恐ろしい。この世界は自分に優しいと根拠なく信頼していた素直さという無知

とうもろこしのオイル蒸し とうもろこしは夏の味 ひとは思い出も一緒に食べている

とうもろこしは、夏の味 あえて自分が小学生だった頃の夏を、思い浮かべてみる。 小学生の夏休みというのは、なんだかベタに「夏」らしくて。 今思い返しても、小学生の頃に過ごした夏が人生で一番オーセンティックにお手本のような「夏」だった気がする。 とうもろこしは、夏の味。 とは、夏休みの午後、ザルに茹で上がったとうもろこしをおやつがわりに頬張りながら、急にひんやりとした空気に夕立がやって来るのが子供ながらにもわかる感覚もわずかに残っている。 どうやら旬ものもは、思い出も一緒に食