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税関検査に関して

税関検査とは

国境をまたぐ荷物の輸出入の際には税関に貨物の内容を申告する通関手続きが必要となります。その際に申告が正しく行われているか、違法な貨物が積み込まれていないかを確認する為に税関検査が実施される場合があります。
弊社の取り扱う車両、部品をアメリカから日本へ輸出入の際に実施される可能性のある税関検査に関してご案内致します。

アメリカからの輸出時の税関検査

車両、部品等をアメリカから輸出時の主な検査目的は盗難車、盗難部品が含まれていないかを確認する為の検査になります。書類のみの検査の場合もあればコンテナから車両、荷物を出されての確認検査が行われる場合もあります。

日本での輸入時の税関検査

日本にコンテナが到着した際に行われる際の税関検査の主な目的は違法な貨物(銃器、薬物、ワシントン条約に反する毛皮、木材等)が含まれていないか、貨物と申告書類が一致しているかの検査となります。検査の目的に応じてX線検査またはコンテナから車両、荷物を出されての検査となります。

部品の積み込み風景

検査にかかる日数と費用について

日本側、アメリカ側の検査ともに書類の検査、X線の検査のみであれば1日~1週間程度で完了し、お客様への追加費用も発生しませんが、中身を出されての検査になったり、何週間も検査場に保管されるような検査になるとバイク1台あたり$500~$750程度、車1台$1000~$1500程度、部品の送料の30~50%程度が検査保管料としてお客様への追加請求となる場合があります。

検査頻度と過去の検査事例について

検査頻度

1年にコンテナをカリフォルニアから名古屋向けに8本程、東京向けにバイクを1年に5~10台程度他社さんの混載便にて送っていますが1年に1,2回は検査が実施されています。

過去の事例

過去の事例で一番問題になったのは書類があったのにアメリカ側で盗難届が出ていた車両があった事です。結局は昔の持ち主が90年代に知り合いに売った際に支払いで揉めて盗難届を出してそのままになっていた、との事でコンテナから出された車両も戻ってきました。
荷物のダンボールにマリファナか麻薬の成分が付着している、との事で日本側で税関から麻薬犬が来ての検査になった事も有りましたが荷物の中には販売目的のマリファナ、麻薬等は検出されませんでした。


車両を積み込んだ状態

検査に問題が無くても費用はかかるのか?

残念ながら検査に問題が無くても検査、保管費用が発生します。個人的には問題が無かった際の費用はかなり理不尽に感じますが輸出入に関わるリスクとして、可能な限り対策を講じていきたいと考えています。

検査にならないように対策できるのか?

ランダムの検査が殆どなので検査にならないようにする事は難しいですが、検査になった際に問題となる車両や部品が出てこないように下記の対応策を実施しています。

車両に関して

転売車両で書類の名義人と持ち主が異なる場合で10年前以上の書類は
弊社名義に名義変更をするようにしています。州や年代で盗難記録の管轄部署が異なる場合もあるので完璧ではないかもしれませんが盗難履歴やその他書類に問題が有っても輸出前に対応が可能になります。

部品に関して

弊社購入以外の部品の発送依頼を受け付けておりません。中身を把握していない部品等の混入を防いで検査の際に申告していない物が出てくる事を防ぐ為です。

その他まとめ

アメリカ側も日本側もそれぞれ輸出、輸入に際しての規則、法律が有り、時にはそれらが変更になったり、新しい規則、法律ができる事もあります。
実際の申告作業は通関業者さんに依頼をしておりますが、なるべく検査にならないように、検査になった場合も検査にかかる日数、費用を可能な限り抑える事ができるように規則、法律の理解に努めていきたいと思います。





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