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【堺シュライクス】RESTART

巻き返しを図る

18勝27敗 勝率4割 首位とのゲーム差8.5・・・
終わってみれば最下位。7月に1勝も出来なかったり、06ブルズ相手に3勝しかできなかったりと課題が色々とはっきりしたシーズンとなった。

10月4日にシーズン最終戦が終わり、次の週には秋季練習が始まった。色々見てきたのでまとめてみたい。

地獄の秋

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10月11日。私がシーズン後に初めて練習に訪れた際の光景。
とにかく野手は素振りと基礎練習を繰り返していた。
この秋はもう一度基礎からやることがテーマ。地味な練習しかないけどね」と夏凪球団代表が話していた。
練習再開から4日目だったが、すでにマメが潰れた野手が続出し、テーピング用テープに選手が群がる光景もあった。

投手は投手でアメリカンノックを打ち込まれていた。

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(ノックの打球に届きそうで掴めない吉田亘輝

藤江コーチが掲げたテーマは至ってシンプルだった。「死ぬまで追い込む」(比喩表現です)

藤江コーチ独特の表現で投手陣に発破をかけ、ランニング、基礎トレーニングなどを指示。藤江コーチ自身もブルペンキャッチャーとしてボールを受けた。受けながら身振り手振りを交えて投手を指導していた。

2週目になると練習の内容も変わっていった。が、ここでなんとなく気付いてしまったことがある。選手たちに元気がない。具体的にいうと「きびきび動けていない」
そりゃあシーズン終わってすぐだから、しんどくないわけがないんだけれども、すごく気になっていたら、大西監督がすかさず言った。
「おい、ちゃんと声出してないやつ、グラウンド立つ資格ないぞ」

野手と一緒に入ったキャッチボールで河村将督がゲキを飛ばす。「お前、今ここでしっかりやっとかんと試合でも(そのプレーが)出るぞ!」
今年2月の練習では練習メニューに文句しか言っていなかった河村がチームに向けて発信している。これだけでも全然違う。

「選手には毎日500本振れって言ってるけど、この時期プロは1日1000本バットを振る。」
大西監督の言葉だ。1000本振ることが正解、というわけでは無いと思うが、上には上がいることを思わされた言葉だった。

11月にはさらに練習は激しさを増した。

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ペッパー。やっていくうちに足場がどんどん悪くなり、下半身への負担が増してくる。来季の4番候補の一人、辰巳大晴が「もう無理・・・」と何度も弱音を吐くほどだった。

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(投手陣も例外ではなく、斉藤力も投げられるボールに何度も食らいついた)

それぞれが課題を持ち、それぞれが練習に打ち込んでいた。

私が注目したところ

この秋、ものすごく目を引いた箇所があるので、いくつか紹介したい。

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岸本敦貴投手。シーズン途中にインパルスから移籍を果たすも選手登録されず。
見るたびに、球威が増しているように感じていたが、サイドから投げられる直球が目を見張るものがある。私所有のスピードガンで計測したところ、初速135キロを記録した。
藤江コーチも「コースを気にしなくてもいいからしっかり投げたら大丈夫」と語る。来季が楽しみな投手の一人だ。

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拓人捕手
遠投110メートルの強肩の持ち主だが、シーズン途中に捕手に転向。秋からは練習に参加できる捕手が拓人一人という状況のため、監督コーチから捕手として本格的な練習を施されている。
課題だったバッティングも、ロングティーで柵越えを連発するなど、パワーも備わってきた。中道勝士の引退により、正捕手への期待もかかる。本人曰く「キャッチャーで色々考えてた方がバッティングに良い影響がある」

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河村将督投手
5月から投球が安定。ピンチの場面を颯爽と抑え、ガッツポーズする姿でお馴染みとなった。前述のように2月は練習メニューに文句を言ったりしていたが、やるときはやるという姿勢を随所に見せ始めている。
河村投手についてはまた後日しっかり書きたいと思います。

来季に向けて

明日でシュライクスは全体練習が終了する。藤江コーチは今日選手を集めて来季への注文をつけた。
「投手陣は2つ約束してほしいことがある。一つは体重を増やすこと。もう一つは体重を増やした上でランニングやダッシュのスピードを上げること。」

「本格的にオフになるけど、差をつける時間がこの12月と1月。ここでしっかりやれたやつが上のレベルに行ける。しっかりやって2月に見せてくれ」

おそらく、新入団選手の発表ももうすぐあるだろう。
この2ヶ月やったことと、ここから先の2ヶ月が来季、花開くことを祈って。


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