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バリアフリーマップと旅行に関する備忘録

バリアフリーマップはどこまで役に立つのか、という問いが私の頭のなかにありまして、最近たまーにバリアフリーマップについて調べています。インターンの伴ちゃん(弱視・アルビノ)に、「ねえねえ、バリアフリーマップって役に立ってる?」と聞いたら、10倍くらいの勢いで役に立ってないアピールをされて圧倒されたりもしまして。つまりバリアフリーマップっていろんな疑問があるなぁと思うわけです。(伴ちゃんはそれにしてもよくしゃべる)

そうやっていろいろ見ていたら、この記事を見つけました。

・本当のバリアフリーマップを考える|地図の資料館
http://www.asocie.jp/map/maga/003.html

筆者は地図会社でこれら福祉マップづくりや、自治体の「福祉のまちづくり条例」編纂に携わってきた経験から、いくつかの疑問点を感じずにはいられない。

ひとつは、企画製作の際の検討委員に地図の専門家や当事者である障害を持つ方々が加わることが少なく、限られた人々の手で決められるため、できあがった地図や情報が限られ「行きたい場所の情報が載っていない」というパターンが多くなってしまうこと。障害のある方たちからも最初に意見を聞くが、数も限られ、障害や立場もまちまちなため、製作段階で反映される部分は限りなく少ない。

そして、それらの地図製作費用は緊急雇用対策費と絡めて計上されることが多く、調査の素人が調査するために情報の精度がまちまちになってしまい、当事者からは使いにくいものになることが多いこと。

上記の1つめの理由は、特にそのとおりだなと頷けて読んでいました。

というか、バリアフリー状況を確認してから目的地を決める、ってステップやめられないのかな、と思ったのです。まさに、「行きたい場所の情報が載っていない」というパターンが多くなってしまう、という記述の仰せの通り。

そして読み進めていくと、とても良い記述が。

「行ける場所より行きたい場所へ」。この言葉をより実感したのが、全国でも唯一!障害者、高齢者の旅をサポートする専門旅行会社、ベルテンポ・トラベル・アンドコンサルタンツの高萩社長との出逢いだ。
(中略)
高萩氏のお話の中で、障害者を受け入れる空気が日本と他の国では違うと伺った。例えば、アメリカ西海岸を旅した全盲の男性に対し、海岸沿いのレストランに入ろうとすると店員は「建物の中の席がいいですか?それとも夕やけがキレイなテラス席にしますか?」と聞く。意地悪で言うのではなく、健常者と同じ接し方でお客のニーズに合わせる。
全盲の人が景色の良いテラスに座って何が楽しいのか?旅行して何が楽しいのか、と思うかもしれない。しかしテラスなら海の匂いもすれば心地よい海風も感じることができる。車いすや寝たきり生活の人は、旅行に行ってはいけない。そういう風潮が日本にあることは確かだ。

この文章を読み、やっぱり異なる感覚を共有できる人が、「多様性を包接する楽しさ」がわかるのだろうと思ったし、その楽しさを共有できる場所を、私は作っていきたいのだな、と思ったのでした。

この高萩社長とは一体何者じゃ!?と思っていると、その後にリンクが。高齢者や障害者向けのトラベルサービスを事業とする会社の社長なのだとか。
そして、そのベルテンポ・トラベル・アンドコンサルタンツさんのWebを見ていくと、他の業者さんも紹介していて、素敵だなと。
何より、障害者向けのトラベルサービスというのは、沢山あるんだなあ、ということがわかりました。もう少しいろいろ調べてみたいな。

ベルテンポ・トラベル・アンドコンサルタンツ
クラブツーリズム「誰にでもやさしい旅・ツアー(バリアフリーの旅)」
エイチ・アイ・エス「ユニバーサルツーリズムデスク」
夢ツーリストきたみ (京都の旅行会社)
旅のよろこび(熊本の旅行会社)

なお上記のリンクもベルテンポ・トラベル・アンドコンサルタンツさんのこちらのページに紹介されていたものです。ここに書かれてた内容も素敵でした。ぜひお読みください。

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