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AFT色彩検定1級、独学合格までのおさえておきたいポイント:色彩と文化①

こんばんは!カラースタイルの三好です。

今日は色彩検定1級テキストの最初の単元「色彩と文化」~西洋編~についてまとめておきます。

まずこの単元は旧テキストよりもページ数、文字数とかなり増えました。

また歴史的人物についても正式名称が使われるようになりましたので、ちょっとカタカナが多い感じ 笑

キアロスクーロの画法で知られるフェルメールも、ヨハネス・フェルメールになっていたり、

『色彩論』を書いたドイツのゲーテも、ヴォルフガング・ゲーテとなっています。

記述で書かされることはないは思いますが、”ほにゃららゲーテ”と覚えようと思うと逆に難しいと思うので、ここはやっぱり正式名称の方がいいですよね。


テキストを読み込むときに気をつけたいことは、

・太字を必ず理解する

・図や表などに書いてある解説を見落とさない

という点です。

図や写真は全く同じものが試験でも使われますので、何が書かれているかをちゃんと理解しておきましょう。


さて、大まかに言うと、ここでは西洋の色と色彩学の歴史について書かれています。今日は色の歴史についてまとめますね。

古代ヨーロッパの色彩として代表的なものは、フランスのラスコー、スペインのアルタミラ。

この頃は身近にあるもの(例えば木炭とか草木の汁など)を使って色を作り出していました。

(昔、私のおばあちゃんがマッチの残りで眉を描いていたのを思い出します。笑)

いわゆる顔料ですね。

その後もギリシャやエジプト、ローマ時代のポンペイの壁画などにも顔料が使われます。

顔料とは違って、水や油に溶ける染料は古代ローマの衣服に使われていました。貝紫による染料は非常に高価だったので、その色の服を身に着けることが希少であり、地位が高いなどと色に意味がつけられていくこととなりました。

(色って他とは違う、を表すものだったのです。今も大事なところには赤線を引いたりしますよね…)

その後、中世ヨーロッパは文化・技術において暗黒時代と呼ばれ、衰退の時期でした。しかしキリスト教の隆盛により宗教建築や宗教画が多く描かれていました。


12世紀以降、インドから染色力のあるインディゴやアジアからウルトラマリンが多く輸入されました。ウルトラマリンは芸術家に好まれレオナルド・ダ・ヴィンチもその一人です。その人気ぶりは、聖母マリアやキリストに使われる色になりました。

また大航海時代にメキシコからコチニールカイガラムシから取れる赤色も輸入されるようになり、こちらも聖職者の服の色として人気になりました。(コチニールレッド)

16世紀から17世紀、バロック絵画ではカラヴァッジョラ・トゥールらのキアロスクーロの画法がよく使われるようになりました。これは明暗や濃淡の差異によって絵全体の奥行や立体感を表すもので、光源というものに認識が向くものとなりました。

(一見、暗そうな絵画が多い時代です。その中でも光が当たるところだけ浮き上がって見える画法が素敵ですよね。)


1700年代にはドイツの錬金術師ヨハン・ディッペルヨハン・ディースバッハによって合成顔料のプルシアンブルーが開発され、この青は日本にも輸入され、ベルリンで開発されたベロ藍として葛飾北斎浮世絵にも用いられました。


その後、産業革命によって色材(色の原料つまり、顔料と染料のこと)が増え、

1826年 フランス ジャン=バプティステ・ギメにより人工のウルトラマリン

1856年 イギリス ウィリアム・パーキンにより世界初の合成染料モーブが発見

1859年 マゼンダの開発

1869年 アリザリンの開発

1897年 合成インディゴ実用化

こうして次々と化学合成顔料が作られるようになると混色されることが多くなりますよね。

減法混色により明度が低くなる問題が起き、アメリカのオグデン・ルード著「現代色彩論」(1879)を参考に点描画をするようになり加法混色の効果を絵画にしました。

・新印象派 ジョルジュ・スーラポール・シニャック


そして19世紀から20世紀には、芸術家の間で色彩への興味関心が高まり、作品そのものが大きく変化することとなりました。

アンリ・マティスパウル・クレー

(何かを描くための色ではなく、色そのものに興味がいった時代で斬新な感じのする作品が多いです。あくまで私の勝手な意見ですが…笑)


19世紀以降は、クロームやカドミウム、コバルトなどを用いて化学的に顔料が増え、色数も増加しました。また工業製品としてチューブに入った絵の具が生まれ学校教育の場でも色材を使って授業ができるようになりました。


★★学習のポイント★★

・色名は必ず慣用色名でどんな色かを確認しておく

・人名は「どこの何をしている誰さん」でセットで覚えること

 ex:ドイツ 錬金術師 ヨハン・ディッペル

・絵画で公式テキストに載っているものは確認しておく

・減法混色のように2級の内容などがチラホラと出てきた時は復習しておく


大きく捉えて読みながら、学習のポイントを参考に押さえるべき点に取り組みましょう。今日はここまで♪


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