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観劇録/刀ステ心伝 つけたり奇譚の走馬灯

舞台『刀剣乱舞』心伝 つけたり奇譚の走馬灯(しでん)

【日程】 2024年6月8日(土)~7月21日(日)
【劇場】 東京:THEATER MILANO-Za

6月16日昼公演を3階席サイドシート
6月22日夜公演を1階席H列中央で観劇。

今回は、慶応甲府の特命調査をベースにした物語。
刀ステはシリーズ色が強いので途中からはちょっと、と言われることが多いんですが、今回は1作品としての完結色が強いので、過去シリーズ観てなくても楽しめるから新撰組好き審神者は一見の価値あり。
というか初期刀清光の人は見てほしい。あなたの初期刀が本当に格好いい。綺伝の時もそうだったけど、ちゃんと特命調査として初期刀を中心に彼らの使命感と初期刀に選ばれた所以をしっかり描いてくれるので、満足感が強い。
今回は孫六と監査官以外はわりと初期からいたキャラだから、昔ゲームやってた、くらいの人でも楽しめるんじゃないかな。

新撰組は、何かしらどこかで通ってると思うんですが、今回感じたのは役者の印象が大河ドラマに似てるな、と。
ステを初期から追ってる人の世代を考えると(私も含め)すごくすんなり入ってきて、よかった。考えられてるな。個人的に今作では永倉新八が好きです。
沖田総司は前評判聞いてましたけどやっぱり凄かったですね。無邪気な少年と天才剣士が同居していた…二振を愛刀に持つ、に説得力があった気がした。

男士の話

刀ステは声がそっくりな役者さんが多くて、その声帯移植したんですか?ってなる時があるんだけど、今回もあの立ち回りの中で誰が喋ってるのかちゃんと理解できるくらい似てて凄かった。
それどころか、途中、花丸見てるのかと思うくらい、清光と安定の掛け合う間がそっくりでびっくりした。
松田くんの演じる加州くんが、私がイメージする加州くんとピッタリで前回ステアラで初めて見た時からもっとじっくり見たいと思ってたんですよね。堪能できてよかった。
最後の沖田の言葉に一瞬見せた嬉しそうな顔が大変よかったです。
そして植田くん。いい。すごくいい。私正直安定あまり得意ではないんだけど、今回とても好印象だった。
結構しゃくり上げる(泣いてる)シーンとか言葉に詰まるシーンとか多かったんだけど、聞き取りづらいところまったくなくて、役者としてレベルが高いと思った。
この二人のペアがとにかく華があってよかった。
表情が見える席で見られたのはよかったですね。清光と安定の違いがわかりやすい。
干からびるんじゃないか心配なくらい汗と涙でぐちゃぐちゃな安定の隣で、唇噛んで前髪の奥に表情隠して傷ついた背中向けて感情ひた隠してる清光の対比が凄かった。
あの覚悟の強さは初期刀に選ばれる所以でもあるし、哀しい諦めでもあるんだなぁ。きっと彼の意思でだんだらを着てないんだろうと思ってたから、走馬灯で着てて心がキュッとなったわ。渡された時複雑な顔してたし。
そんな清光がカテコで笑顔振り撒いて花丸OPのあのポーズやったのめちゃめちゃ興奮しました。可愛いね!
すごいな。清光のポーズとして定着したぞ……花丸の偉業。

土方組は維伝ぶりだけど相変わらず息があってましたね。ミュとも活撃とも違う関係性が築かれてていい。
ステの兼さん覚悟決まってていいよなー。いろいろ潔いというか、大包平に通じる真っ直ぐさがある。
長曽祢さんはもうちょっと出番欲しかったなと思いつつも、近藤勇と刃を交えてお前が新作だろうが贋作だろうが名刀であることには変わりない、俺の自慢だって褒められるシーンはグッときた。元主の自分の刀を信じる力が彼の存在の根底だから、それは改変された世界でも揺らがないんだなっていう安心みたいなものもあった。
孫六は……孫六は、顔がいい……(笑)
好みが過ぎる。美濃の刀に弱すぎ。初期刀呆れてる。笑
いや、顔だけでなく、劇中も良かった。
彼は刀としては逸話が混ざっているせいか割と冷静に物事見て判断できていて、大人だなぁと。不動みたいな聞き分けのない新人枠ではなかったし、新撰組の刀たちが元主のこととなると情緒すぐ乱すので対比になってて、安心して見られた。それでも元主にはちゃんと思うところもあったりして。
あと、これはうちに顕現した時から思ってたんだけど、孫六さん話長いよね。(笑)長台詞多くて大変そうだなって思った。
で、則宗さん。また声帯飼ってる人出てきちゃったよ。
禺伝の一文字が解釈一致といいますか、やはり芸歴が醸す貫禄がないと一文字一家は務まらないよなと思ってたのですが、まさかのマリウスが来てびっくりだよね…言うことないです。いや、あえて言うなら、ミュじゃなくてよかった?と言うことくらいで。笑
末満さんと解釈一致しててよかったな。

こう、感想を考えると皆過去のメディアミックスと比べられるキャラたちで、参考文献があると言えば聞こえはいいがやりづらさはあったかもしれないなぁ。よくぞ落とし込んでくれた。ありがとう。

舞台装置

最近は凝ったプロジェクションマッピングが多かったけど、今回はわりと無骨に舞台やってたような…ってこともないか?映像もそれなりに使ってはいた?
いや、でもなんといってもあのからくり舞台セットが凄くて。
あのセットで新政府軍も甲府城も新撰組の屯所も全部賄えるの素晴らしいですわね。
まぁとにかくあれは絶対上から見た方が面白い。凄いのよ。パズルみたいで。バラバラに分かれてた形の違うセットがバチっとはまって、え、そこはまるの!?っていうくらい驚くし、中ちゃんと移動できるように組まれてるから、セットの中から男士が飛び出してきたりするし、さらにそれがぐるぐる回るんだもん。で、その上で殺陣やるって体幹どうなってるの。怖いわ普通に。
動かすの手動よ!?自動回転じゃないからね。厳密には速度が毎回微妙に違うはずなんだ。
禺伝のセットも手動回転だって言ってたなぁ。どうなってんだよ刀ステ。あのセット考えてるの誰だよ。あんたすごいよ。

上からの楽しみといえば、最近の刀ステはキャラに当たるスポットライトの形がすごく凝っているので二階・三階席で見る価値があるし、毎回照明さんを拝んでいるんですが、今回はなんと、歪んだ菊の紋でした。
うわぁぁああ!(悶絶)
そうくるかぁ〜〜

そろそろまとめ

大満足でした。刀ステは本当、劇として完成度が高くて安心して見られますね。次回は天江戸なのかな…大慶くん来そうだよね。で、最後に聚楽第やりそう。
次回も楽しみにしてます。

📀買わなきゃ。


ほんと、いい顔してやがる。。。
交換してくれた審神者さんたちありがとうございました。
まぁほぼ自引きなんですけどね。

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