初めまして!

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竹内沙耶香(さゎやかさっくす)と申します♡

サクソフォーンを吹いたり教えたりしています。


これからの新たな出発として、プロフィール写真撮影メイキング映像を公開しています。

その際に、私自身でナレーションをつけたのですが、せっかく2000文字も書いたので、ここにも文章として残しておきたいと思います。





『Seize the day』今を生きる


サクソフォーンの竹内沙耶香です。


この動画はこれまでわたしが歩んできた道のりをお話しすると同時に、ワクワクする未来に向けて、『いまを生きよう』と決意したこの気持ちを記録します。

朝木春美千さんの『追憶』にのせて…



都内某所、フォトグラファーのかずさん、デジタルクリエイターのベジくんと熱い日差しの中撮影。

ロケでの撮影は初めて。

車や人が行き交う都会の真ん中で、白いドレスが映えます。友人でもある作家さんが作ってくれたお気に入りのイヤリングをつけて。

わたしが事前にお伝えしたイメージから、かずさんが的確にアドバイスをくださいます。

サクソフォーンとの出会いは中学一年生、吹奏楽部に入った時でした。それからはただひたすら楽器と向き合ってきました。

音大に入ることが目的になっていたわたしは、大学卒業とともに目標がなくなりました。

与えられたもの、向こうから来るものをただやってきただけだった。

そのことに気がついた時から『自分は何がしたいのだろう』と自問自答を繰り返す日々。

新しい自分を探したいと思いました。

しかし他人から言われるがまま、よく理解もせずにその言葉を受け入れ、結果自分の良さを殺してしまった…どんどん自分がわからなくなり、ついには演奏することが怖いと思うようになりました。

人の目が怖い、観ないで、聴かないで…ずっとそんなことを考えながら演奏していました。

演奏することが辛かった。

もう好きだった自分の音は戻ってこないのだろうか…この時期は長く苦しく、抜け殻のようになりました。


それでも楽器をやめようとは思いませんでした。プライド?
プレイヤーのかっこいい自分で認められたい。絶対できるはずなんだ。こんなところでは終われない!…そう思いました。


今思えば結局は自分がどうなりたいのかよりも、他人からどう見られたいのかばかり追ってきてしまったんだと思います。


気力がなくなってしまっていた私はいろんなことから逃げるようになりました。

言い訳をするようになりました。自分を強く見せようと思いました。

その度に自分で自分を追い詰めていきました。気がつくと涙が出ている、そんな日もすくなくありませんでした。

ただ信じていたのは練習に没頭していた頃の過去の自分。何も知らずにただひたすら自分の追い求める音を懸命に探していた頃の。


私の20代は存在しなかったかのように通り過ぎ、跡形もなく消えていきました。








後半は同じく朝木春美千さんの『縁』にのせてお話しします。


30代に入り、カルテットの仲間との出会いで少しずつ自分の演奏を取り戻すことができました。

私の演奏を、音を好きだと言ってくれる。おまえにしか出せない音があるんだそ、おまえの音は特別で、真似したくても真似ができない、悔しいけど…と。

ずっと私に言葉で伝え続けてくれました。それが自信となったことは間違いありません。

カルテットの練習は、ブレスのスピードを感じて、フレージングや長い音符の方向性を感じ取り、ピッタリ寄り添い、予測して、時にはグイッと前に出て、仕掛けて気を引いたり、突き放したり、裏切ったり、また寄り添ったり、隠れたり、うっとり、ニヤニヤ…心で拍手したりしてアンサンブルをする。


研ぎ澄まされた感覚、張り巡らされるアンテナ、メンバーの魂を揺さぶる音と音楽性、打ち合わせにはない瞬間的に駆り出される会話のようなやり取り。
アイデアが湧き水のように溢れ出るこの場所に、どれだけ潤してもらったかわかりません。
これからもどんどん進化してく
この場所を大事にしていきたいし、自分も潤いを与えられる存在になりたい。


私の音楽人生の中で、1番音楽に没頭することができた〝はやぶさ四重奏団デビューリサイタル〟。ランナーズ・ハイならぬ、プレーヤーズ・ハイを経験したあの演奏会は一生忘れられません。

サクソフォーン人生の全てを出し尽くせたと言えるほどの達成感。そして音楽に酔いしれ没頭できた幸せな時間でした。 演奏が終わった後、舞台袖で涙が止まりませんでした。


完全に自分の音を取り戻した私は、また大学卒業の時に感じた『自分は何がしたいのか』という問いにぶつかります。そして『みんなと同じことをしていて私は楽しいのか…?聴いてくれる人も楽しいのかな?』そんなふうに思うようになりました。


ある時やりたいこと全てが繋がる1つの音楽のジャンルがあることに気がつきます。それがケルト音楽。やりたいことが具体的になったのは初めてでした。いまはそれがうまくいくかは全くわかりません。でも、それでも『やってみたい、やってみなければ見えない世界がそこにはきっとある』後回しにはもうしない、『今を生きよう』今やりたいことは今やろう。他人に言われたことではなく、自分がやりたいことをやろう。そしてワクワクドキドキすることをしよう。


今回写真を撮ってくださったかずさん、動画撮影に快諾してくれたベジくん、そしてここに辿り着くまでに関わってくれた全ての人に感謝し、このプロフィール写真を新たな出発としてここに強く決意します。



『今を生きる』ということを…

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