指導対局①

今回は脱線して指導対局について書いてみようと思います。
皆さま指導対局はお好きですか?
私は大好きです。好きすぎて平手を指さずに指導対局ばかり受けていました。

*ここで少し「指導対局」とは何ぞやというざっくりした説明*
将棋界ではプロ(※)に将棋を教わる「指導対局」が頻繁に行われています。
一般的にその道のプロに教えを請う機会は滅多にありませんが、将棋界では驚くほどあっさりとその機会に恵まれます。
駒の動かし方さえわかれば誰でも、しかも安価に指導を受けられます。
定期的な教室やイベントでの単発のものなど形態は様々ですが、数千円で60分~90分程の時間で行われる場合が多いでしょうか。イベントによっては無料(!)の場合も。
「観る将」にとっても「指す将」にとっても、憧れの先生に直接教えてもらうことが出来る夢のような機会です。

※この記事で言う「プロ」とは棋士・女流棋士を指します。奨励会員・指導棋士棋道師範・棋道指導員・将棋普及指導員による指導も多く行われています。私はどれも受けたことがありますが、今回は棋士・女流棋士の指導についてのみ触れます。

イベントなどで挑んでみるも良し、お教室で定期的に教わるも良し。
私の場合、定期的に教わっている先生は野月八段と木村王位です。
こうやって文字にすると本当に凄いことだな…と震えますね。


私が指導対局の楽しさに目覚めたきっかけは、野月先生でした。
2年半前に『カクナリ!2』に投稿した文章が残っていましたので、ご興味のある方はご覧ください。
(なお、かなり気持ち悪……情熱が爆発した文章なのでご注意ください)

お教室に通い始めて丸5年、今でも野月先生の指導対局が一番好きです。
毎月のお教室が何より楽しみですし、ずっと教えていただいている安心感もあります。
何十局と教わっているので、きっと私の思考パターンや癖は全て見抜かれているのでしょう。その上で私の全力を引き出すように導いてくださっているんだろうなということを毎回感じます。

私は野月先生のファンではありますが、指導対局中はキャッキャする余裕は皆無です。意識的にお教室モードに切り替えている部分もありますが、盤上のことで精いっぱいです。毎回指導対局中は唸りっぱなしですし、すごい眉間にしわが寄ってそうだなと思うとちょっと凹みます笑

けれど、推しと盤を挟んで対局が出来る幸せは他に代えがたいものがあります。そして例えほんの少しであってもプロの思考に触れられるのは毎回新鮮な感動があります。
まるで魔法のような手筋を教わったり、自分では1mmも思いつかないような一手を見られたり。心の底からワクワク出来るひと時です。これからも全力でぶつかっていきたいです。

次回「指導対局②」では鬼とも呼ばれる某王位について書こうと思います。

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