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奥多摩・小怒田ノ尾根~馬頭刈尾根~瀬音の湯

 「小怒田ノ尾根を登って、つづら岩でマルチやって、馬頭刈山を周って、瀬音の湯で汗を流そう」という縦走計画、あまり予習もせずハイキング気分で行ってみたが、全くウキウキしない修行山行となった。ちなみにこんな感じの縦走ルート。

長い旅だったなー。

 街が幸せムードに包まれるクリスマス・イブ、我々は武蔵五日市駅に集合し、バスで千足バス停へ。バスを降りて装備を整える。気温4℃、吐く息も白い。つづら岩でクライミングをする予定なので、50mロープと登攀具を加えたザックがずっしり重い。とりあえずお地蔵さんに挨拶してから小怒田ノ尾根に取りつく。

お地蔵さんにご挨拶。

 そして、いきなりの急登に面食らう。

写真だとわかりづらいけどすごく急

 尾根には広大な植林帯が広がっており、登山者の踏み跡と仕事道とが入り混じり、正解がどれか怪しい。なんとか道を探しながら歩みを進めていると、さらに斜度が上がり、誰かが呟く。「もうただの壁じゃん。」

写真だと伝わらない急登

 さらに斜度がきつくなったあたりで、チェーンアイゼンを装備。ちょっと楽にはなるが、相変わらず斜度はきつく、修行のような登山が続く。しばらく歩くとごつごつした岩が出始め、さらに歩くと高黒岩に出合う。 

高黒岩の取りつき

 先頭のK合さんが岩稜帯の歩けるルートを探しながら前を進む。K合さんは相変わらずぶつぶつ独り言を呟きながらルーファイしている。そして叫ぶ。
 「アイゼンで登るの怖いんですけど!」
 たしかにちょっと怖いのだが、脱いでまた履くのも面倒なので、そのまま慎重に歩みを進める。途中、ロープを出してみたが、正しいルートならそこまでしないでも大丈夫。

安全第一

 岩稜の尾根を登り続けると、苦しかった修行ゾーンが終わり、緩やかで歩きやすい道となる。しばらく歩いて、地図上の1054P・富士見台に到着。冬の快晴、その名の通り富士山がきれいに見える(写真ないけど)。

のんびり休憩

 この分岐で登山道に合流し、東に向かってしばらく歩くと左手につづら岩のクライミングゲレンデが見えてくる。

つづら岩

 難しそうなルートばかりだが、塾長が一本ルートを指して
 「ここなら簡単だと思うよ。一本登ってみれば?」
と勧めてくれた。が、すでに時刻は14時。せっかく重い登攀具やロープを持ってきたのだが、下山にはまだ3時間かかるため泣く泣く登攀は諦める。

 そして長い登山道歩きは続く。
 「腰にきてるんだけど。」
 「膝が笑ってきた。」
 「ふくらはぎが攣りそう。」
 中高年たちのボヤキが止まらない。12月に入って登攀練習ばかりで山登りから離れているので、みんな弱っている。
 馬頭刈山を越えて高明山に至るが山頂らしさはなく、木に地味な標識がかかっているだけ。
 「高明山のくせに、高くもないし、明るくもないじゃん。」
 疲れている中高年たちのボヤキは止まらない。

休憩。
高明神社跡

 高明神社跡を過ぎると、徐々に町が見えてくる。そろそろゴールかと思うが、ここからがまだ長い。無心で歩き続け、やっとこさ、16:45瀬音の湯に到着。ギリギリ明るい時間に降りてこられて一安心。ひとっ風呂浴びて、武蔵五日市のとんかつ屋「伊奈八」さんでとんかつを食べて元気を取り戻す。とんかつでメリークリスマス。

 いやー、疲れました。たまには山歩きしないとなってしみじみ思いました。ロープや登攀具の重りを背負っての修行山行、足に堪えましたが良いトレーニングになりました。

山行実施日:2023年12月24日(日) 晴れ
メンバー:塾長、W辺、K合、S木(記)
山域:奥多摩
山行形態:登山
コースタイム:
千足バス停(9:20 )- 高黒岩(11:47) - 富士見台(13:17)- つづら岩(14:00) - 馬頭刈山(15:14) - 高明山(15:30) - 瀬音の湯(16:45)
地形図:五日市、武蔵御岳

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