自分を企画化する方法

第四回澤ゼミ 自分のビジョンを突き詰める

◆事前課題
1.子供の頃になりたかったものと、それに憧れた理由(職業でもなんでもOKです)
2.自分にとって憧れや目標となる人物とその理由
3.1,000億円あったらやりたいことと、その理由
4.「あなたってxxな人だよね」と言われる時、「xx」に入っていてほしい内容

澤さんに登場していただきました。
「3/14 BSイレブン放送 仮想通貨とブロックチェーン」の収録が事前にあったとのこと。
仮想通貨に関しては、専門家…というわけではないものの、
仮想通貨関連の会社の顧問になる→仮想通貨のイベントに呼ばれる→仮想通貨関連のテレビに出演。という流れで、今回の番組にも呼ばれたそう。
ちなみに、事前に美容院に行ったところ、髪の毛をクルクルに巻かれたそうで、この日はいつも以上に美しい澤さんでした。

◆事前課題のシェア・ディスカッション

事前課題について、それぞれ10〜15分ほど各テーブルでシェアとグループディスカッションを行ないました。そのあとは会場全体に向けてグループ内で出た話題についてもシェアしました。

ワーク1:子供の頃になりたかったものと、それに憧れた理由(職業でもなんでもOKです)

・子供の頃は好きなものでお金を稼げたら、いいな仕事にしたいなと思っていた。
・中学校〜高校生、社会人になるタイミングなどで、現実と向き合い、諦める。
・「新しいものを知りたい」「未発見なものを知りたい」ロマンがある。 
・作家になりたい人、本屋になりたい人 同じ好きなものでも目指すものが異なった。

といった内容が、会場全体にシェアされました。「新しいもの…」という文脈で、澤さんから

ソユーズには重力が95%残っており、重力と遠心力が相殺して無重力になっているだけ。海底や地中の方がまだまだわからないことが多い。

なんて豆知識もいただき、また一つ賢くなれました!

「●●になりたかった、何故ならば…」を踏まえて考えていくで、子供の頃に抱いていた憧れを想起することができました。

続いて、ワーク2に。
ワーク2:自分にとって憧れや目標となる人物とその理由

 ・植木ひとしが憧れ。「俺についてこい〜」と言いながら陰で努力しており、それを表に出さずとも人が付いてくる。
 ・今まで誰もやったことがないことをはじめて、それを広めた人。既存領域に対して新しい価値を生む人たち。その中でも存命だったり、年代が近い人が多かった。
 ・前の会社の上司。そうした、憧れのロールモデルと空間共有できているのは素晴らしい。
 ・フラットな視点、謙虚な姿勢。
 ・「明日の自分」自分の道を進んでいく、ということと、翌日は絶対に成長していなければいけない、というプレッシャー。
 ・自分の延長線上にある人に憧れているケースが多かった。

という話がシェアされました。みんないろんな人物を挙げながら、どの点について憧れているのかを説明。なお、「澤さんは謙虚だから好き」と言われているそうです。

ワーク3:1,000億円あったらやりたいことと、その理由

 ・情報セキュリティのヒーローになる! → サイバー戦争 が起こる世の中では、歴史上の偉人になれる。
  
といった話が最初にシェアされました。澤さんの専門分野ということもあり、またも豆知識をいただきます。

 サイバーリスク は3段階あり、それぞれ管轄が異なる。
  サイバー犯罪 … 警視庁
  サイバーテロ … 自衛隊
  サイバー戦争 … 外務省
→この状態はかなり問題。攻撃する側には3段階の区分など存在しないからだ。つまりは攻撃される側である国民全員が、「自分がサイバー前線に立っている」という当事者意識を持つ必要がある。その上で、自分はどこまで守るのかを意識する。

のが重要だそうです。

 その他…
 ・まず家に並べて鑑賞する。ギャンブルに使う。天からばらまく→ 好奇心から使う。
 ・ベーシックインカムの社会的実験を行う。
 ・自分の子供に投資。月に行って、地球見(逆お月見)をする。
  →バルーンで宇宙空間に行く開発が行われており、もっと安く行けるようになる。
 ・自分好みのゲーム開発を行う。業界のジェンダー的な偏りを無くす。
  ゲーミングにおいては、日本はまだまだ魅力が潜んでいる。
  日本のゲームが好きすぎて、日本語を習得して、バンダイナムコにインターンして入社した人もいる。

という意見がシェアされました。

そして、「難しかった…」という声が会場のそこかしこで漏れていた最後の課題に。

ワーク4:「あなたってxxな人だよね」と言われる時、「xx」に入っていてほしい内容

 …初対面の人、家族などの前提条件は払って、どう言われたいかを言語化してみる。

 ・子供の頃から絵などが好きだったからか、ビジュアルなどについて「センスがいいね」と言われたい。というところに一貫性を感じた。
 ・ズルをしない人だと言われたい、ということだったが、「誠実な人」という表現でないところに本人も気がつかないこだわりがあるのかと感じた。
 ・「面白い人」だと思われたいということだが、それが日々のツイートなどにも表現されている。
 ・こういう風に言われたい、という人と、自分が知らなかった魅力を発見してくれた時にうれしい、という人と、ありのままの自分を褒められたい、という人 といろんな人がいた。ジョハリの窓が広がった。
 ・憧れの人の人物像と、このワークが一貫している人が多かった。
 ・「こういう状態でありたい」と目標を持つ人と 「転がり続けてこの状態になりました」の2パターンいた。
という話がシェアされました。

「子供の頃の憧れ」や、日々の行動、雰囲気などから一貫性がある人も何人かいらしたようです。
なおジョハリの窓というのは、自己開示についてのメジャーな考え方だそうです。
詳しくは以下↓
https://potect-a.com/utilization/johari_window/


◆講義 ー being 在り方 とは?


4つのワークが終了した後、澤さんからこれら質問の意図を授かります。
学習の性質を3つに区分すると、knowing・doing・beingの3つに分かれます。
近年では、ハーバードビジネススクールでも教育プログラムを変更しようとしているのだとか。
 knowing … 知識を得て賢くなる →外側に答えがある。
 doing … 実践重視 →外側に答えがある。
 being … 自分はどう在りたいか →答えは自分の中にしかない。
以前は、知識を得ることに偏重した教育内容でした。現在ではそれが見直され、実践を重視する傾向がシリコンバレーなどを中心に見られるそうです。
しかしながら、本当に重要なことは「being」なのではないか…?
「doing」=行動 を重視しすぎるのではなく、「being」=自らの在り方 を重視する
という論調が出てきているとのことです。

さて、各ワークの意図は以下の通りです。

◆4つのワークの意味とは?


ワーク1:子供の頃になりたかったもの
 極めてBeingに近かったはずです。たとえそれが職業であっても、求人票を見比べたわけではなく、子供の好奇心やパッションを、偶然目にした職業に照らしているものであり、
「何か知らないけど、なりたいもの」であった。

ワーク2:憧れ、目標となる人物とその理由 
 これは、自らのBeingに近い答えが得られるそうです。
 「その憧れの人の在り様」に憧れを抱いている。のであり、その人が命がけでやっていることが伝わっているからこそ、憧れを抱くのでしょう。
 
ワーク3:1,000億円あったらやりたいことと、その理由 
 答えが極めてdoing(行動・やりたいことや職業)に寄りがちな問いだそうです。
 Beingに直結する人はあまりいないようです。
 
 ただ一方で、仮にBeingが言語化されている人は、この問いに対して迷いがないです。
 何かをしたいからそこに1000億円を使う、ではなく、
 「自分の在り様はこうであるから、その延長線上にこのお金はどうやって役に立つのか」と自分の内側に思考がめぐらせていくのだそうです。

ワーク4:「あなたってxxな人だよね」と言われる時、「xx」に入っていてほしい内容
 まさにbeingに直結する内容です。もっとも難しい問いとなっています。


◆どうやって自分のbeingを見つけていくのか?


 doing (行動)は、 何でそれをしたいんだっけ?と掘り下げていくことで、being を探すきっかけになります。
 ここの区別は一見判りにくいかもしれませんが、doing(行動)が目的になっていると、ビジョンになりえません。
 例えば、野球選手になること(doing)が目的になっている、のは個として自分である必要がありません。これでは怪我をした時にアイデンティティが無くなってしまいます。
これに対して、
なぜ野球選手になりたいのか?、なぜ、なぜ…
と掘り下げていくことで、しっかり言語化して、初めて自分の行動指針となるのです。

シリコンバレーで瞑想・マインドフルネスが流行る理由は、内側にBeingという回答があるからなのです。それに外側は情報が多すぎます。騙して色々売りつけてくる輩もいるので要注意です。

自分に「なぜ?」をぶつけて、何度も何度も掘り下げていく…。

◆過去からのネガティブ感情を無視して未来に目を向ける


自分に「なぜ?」をぶつけて、何度も何度も掘り下げていく過程で、避けて通れない問いがあります。

「自分の一番嫌いなところは?」

これは、自らの行動(=doing)によって、表出している在り方(=being)です。
例えば「自分のすぐに『この人はこういうタイプの人だ』と判断してしまう点が嫌い」という場合、人と会った際に「あ、また判断してしまった…」という気づきが得られています。

doing と being の違いには縛られる必要性はありません。
「これはdoing なのか、beingなのか」という言葉の正解に縛られてしまうのは瑣末な問題と言えます。

「どうせ無理」となぜ思ってしまうのか?

何かを始めようとした時、こう思ってしまうことがあります。
こうした言い訳は自分のパラメータ(年齢、お金など)によるものかもしれません。
一方で、自分の在り様からくる反発である可能性もあります。
または、あまり興味の湧かない領域だからかもしれません。

こうした、自分の嫌いなところや「どうせ無理」などのネガティブ感情は、過去からのメッセージといえるでしょう。
「昔こうだったから…」と過去の記憶から思ってしまう、ということです。

いかにこれを無視するか、それには、
「変わらない過去より未来のほうが面白い」

と言う癖をつけましょう。
こうすることで、未来のありたい自分に目を向けることができ、それに向かって行動が伴っていきます。

◆多くの人に会って、ロールモデル「憧れの人・目標となる人」を探す。


自分の目指すbeingを見つけるためには、自分の内面を見つめていくしかありません。
ただ、それを行う上で有効なdoingが、多くの人に出会うことです。
こうすることで、新しいbeingに出会うことができます。

beingはいろんなところに行って、いろんな人に会うと気づくきっかけを得られます。
ただし、誰かが教えてくれるものでも、答えが転がっているわけでもありません。
多くの新しいbeingに遭遇することで、だんだんと自分のbeingが磨かれていくのです。

これが、自分のありたい姿・being=ビジョンです。

◆「自分のありたい姿」=「ビジョン・北極星」を見つけよう

北極星は常に動かず、頭上に輝くものとして古来より旅の道標でした。
北極星に辿りつくことはできませんが、それを目指して歩むことで、自分の目的地にたどり着くことができます。

being・ビジョンはずうっと継続的に考え続けなければいけないものです。
ヒントを意識しながら、being・ビジョンの言語化をひたすら行なっていきましょう。

すると、どんどん人生に迷わなくなっていきます。
自分を傷つけたり、貶めたりすることがなくなり、ハッピーになっていくでしょう。
そうすると、エネルギーが満ち、人に対して何かをしたくなり貢献したくなっていくのです。
自分が「あの人は××な人だよね」とブランド化され、企画化されていくのです。

◆質疑応答

Q1、自分のビジョンが「見返してやろう」というものから「周りの人を生き生きさせたい」と変化したと感じている。これはビジョンがぶれているわけではないのでしょうか?
A1,「見返してやろう」というのは「成長したい」というbeingではないでしょうか。
  
Q2、いろんな人に出会おうということでしたが、会う人をどう選別すれば良いのでしょうか。
A2、治安の問題がある海外などでは特に、身の安全を第一としながら、ランダムに人に会いましょう。
 例えば、イベントの運営スタッフになるのは非常にオススメです。運営側はお客様を選べず、貢献することができます。また、相手が「この人は安全だ」と思ってくれて接してくれる。楽屋トークが聞ける点においてもメリットが非常に大きいです。
 
Q3、他人との関わりの上で、周囲の期待に自分を在り方を作られていく人もいる?
A3、そういう人もいます。感じ方は人によって異なります。アウトプットしていく中で見つけていく人もいますし、ブランド化していく上ではアウトプットは必須。

第4回は、各自がすぐに解を得られる内容ではないため、少しもやっとしたものが残る回だったかもしれません。
澤さんから頂いたヒントを元にして、自分の在り様・being・ビジョンを言語化して、明るい未来を築いていきたいですね。

ありがとうございました。


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