好き好き!大好き!!ミクスチャー・ロック!!Vol.5

今回紹介するのは
ロックバンドとしては珍しいメンバー全員が黒人で編成されたバンド

Living Colour

1986年2月頃にコリー・グローヴァーは俳優としてオリヴァー・ストーンの映画作品『プラトーン』の撮影のためにフィリピンルソン島に滞在していた。同年にリードの妹のホーム・パーティーでバースデイ・ソングを披露したグローヴァーの歌声に惚れ込み、グループ参加のオファーをかけてドラムウィル・カルホーンベーシストのマズ・スキリングスが加わりギグを繰り返す。

1988年のアルバム『VIVID』はビルボードのアルバム・チャートのトップ200で最高6位を記録するほど注目を集め、シングルとしてリリースされた「Cult of Personality」は1989年グラミーのベスト・ハードロック・パフォーマンス賞になる。この曲のリフを中心にして構築されるサウンドから当時は「黒いレッド・ツェッペリン」と呼ばれた。

アルバムのリリース・パーティーを行ったニューヨークのクラブ、ザ・リッツは満員となった。さらにローリング・ストーンズの『スティール・ホイールズ・ツアー』のオープニング・アクトガンズ・アンド・ローゼスとともに務めるなどMTVの影響もあり人気を評す。トーキング・ヘッズのカバーである「Memories Can't Wait」や、社会問題を取り上げた「Open Letter (To A Landord)」、人種差別を扱った「Funny Vibe」ではパブリック・エナミーのチャック・Dとフレイヴァー・フレイヴをゲストで参加させるなどして、バンドの方向性を示していった。またこの頃はステージでトレイシー・チャップマンの「Talkin' About a Revolution」や、レッド・ツェッペリンの「The Ocean」をカバーしている。

1990年のアルバム『タイムズ・アップ』は、キング・クリムゾンの『太陽と戦慄』のようなコンセプト・アルバムを作りたいとロバート・フリップとの対談で語っていたリードの思惑からファースト・アルバム程の明瞭さは持ち合わせていないが、クィーン・ラティファが黒人の歴史を語り、メイシオ・パーカーリトル・リチャードが参加してロックン・ロールは黒人のものと唄う「エルヴィスは死んだ (Elvis is Dead)」を収録するなどコンセプト・アルバムとなり、バンドの基本姿勢は揺るぐことなくビルボード・アルバム・チャート、トップ200の最高13位を記録し、グラミーでも2度目のベスト・ハードロック・パフォーマンス賞受賞となる。

1992年に音楽の方向性の違いからスキリングスがグループを抜けてマーク・スチュワートやタックヘッドのダグ・ウィンビッシュが参加する。ウインビッシュ加入以降は徐々にエキスペリタルな方向に進みサウンドをミックスする様になり、1993年のアルバム『ステイン』は、1990年代グランジ音楽シーンの流れを見据えた暗い雰囲気のスラッシュ・メタルインダストリアルの作風で評価を呼びビルボード・アルバム・チャート、トップ200の最高26位を記録している。リミックスのシングルではOn-Uサウンドエイドリアン・シャーウッドスキップ・マクドナルド(Little Axe)KMFDMサシャ・コニエツコによるサウンド・エフェクトが付け加わるなどより実験性をもつようになる。

黒人特有のリズム感というのか
グルーブが白人がやるロックバンドとは
違う気がするのは気のせい?って思えるほどに
リズムが気持ちいいノリである(と個人的には思う)


という事で今回はここまで

では 次回


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