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#SaveOurLife 記者会見より ー 西形公一(池袋ロマンス通り商店会 副会長)

初めまして。西形公一と申します。池袋西口の駅前にございます池袋ロマンス通り商店街で副会長をしております。本日は会長がステイホームをしております関係で、副会長の私が参りました。

私自身も生業というものがございまして、そのロマンス通りの中で「やきとん千登利」という創業71年、祖父が昭和24年に開いた店を現在も営んでおります。

祖父が遺した資産として雑居ビルを一軒持っておりまして、そこをテナントで貸したりもしています。千登利の店は私のビルに入居していて、一種の自社ビルですので、そこでなんとかやっていけてるというのが実情でございます。雑居ビルと申しましてもうちのテナントさんも大体飲食店ですので、非常に苦しい。ビルオーナーとしてはやはり、家賃の猶予をしたりということはしております。そうでもしないとテナントさんの方が倒産してしまいますんで、そうなったら元も子もないわけですね。ですから、そこのところは頑張っていきたいと思っています。

補償無くして自粛なし

やきとん千登利の店についても申し上げますと、うちはやきとん屋ですので、カウンターの白木の店で、飲食店の中では比較的早い時間の店です。ですので、4時に開始して、小池都知事のおっしゃる(要請)通り8時に閉じるわけですけども。1回転目、2回転目くらいはなんとかなるかなと。ただ、もちろん外に出てるお客さん自体が少ないのでお客さんの数も少ないですし、売り上げ的には大体(通常時の)1/3から1/4という感じではないかと思います。

もちろんこれでやってけるはずございません。小池さんが(休業要請が)今後二ヶ月になるということで、私どものところは1店舗ですので(東京都感染拡大防止協力金は)100万円ということになりますけども、これではとても足りるものではありません。それから、国の方で出す持続化給付金の方もございますけれども、大変減収しておりますので200万円目一杯もらえるかというところでございますけれども、それでももちろん足りません。もっともっと大規模な給付をいただきたいところで、なにしろ国の方で自粛の要請をしてそれに従ってるわけですから。補償無くして自粛なしというところでございまして、そこのところは求めていきたいと思っております。

真っ暗な商店街

それからロマンス通り商店会の副会長としてもひとつ話をさせていただきますと、ロマンス通りと申しますのは、池袋西口の、ぶっちゃけて言いますと歓楽街です。飲食店多数、カラオケ多数、パチンコ屋多数、それから、アミューズメントビルのロサ会館があり、ソープランドみたいなのもあり、キャバクラもあり、そういうところでございます。基本的な夜の街でございます。歌舞伎町の縮小版みたいなものと思って頂いてもいいと思います。ですけれども、7時半から8時になると当然もう真っ暗です。隣の商店街に行っても、8時以降、小池さんの自粛要請を聞かないで振り切った営業してるラーメン屋なんかも若干ございますけれども、しかしながら大半は従ってますのでもう真っ暗。池袋の西口の商店街が夜にこんなに真っ暗になるっていうのは、おそらく昭和20年8月15日以来であろうと私は思っております。

もうこれは戦争ですよね。8月15日に終わった戦争が再び始まったと考えてもよろしいかと思います。経済的もしくは病気という、人間では無いですけど病気が敵という形での戦争でございます。そこのところを政治の方にわかっていただきたいと思っております。

声を上げていけば勝ちとれる

私自身、商店街としても個人としても政治の活動をしておりまして、例えば区議会に申し入れをいたしました。皆様に10万円を配ることで、こちらに使っていただくということも重要ですので、あと従業員が非常に苦しいというところもございますので、10万円の給付を1日でも早く前倒しにしてほしいという要望もいたしました。で、これが通りました。私の要望を聞いて頂いて、マイナンバーの保持者に限りますけれども、豊島区では本日より申請を受け付けるということになりまして、早く給付されるということでございます。

ここのところはやっぱり声を上げていけば勝ちとれるということを体感して。その他にも例えば公共料金系の値下げでありますとか、あるいは家賃補償もそうですね。私のところはないですけれども、テナントさんに家賃補償があれば、私のところも安心できますしね。それから他にも、融資枠の拡大ですとか、公的補償がある融資ですとか、様々な追加の措置が考えられると思います。これからむしろ政治の側で作っていかければいけないことだと思います。今日も安藤先生(安藤裕議員/自民党)が登壇されましたけれども、そういう形で新しい枠組みを作っていくということは大事だと思います。

フラットな立場から手を取り携えていく

私自身これを機に、働き方みたいなことも変えていかなくてはいけないということを考えておりまして。池袋という街ですので、外国人、特に中国人の方が非常に多い街ではございます。でもこの期に日本人も中国人も他のアジア人も、平等に苦しんでいるわけですね。例えば私のビルにも、中国系の店が2軒入っております。そういうところも平等に苦しんでるわけですね。ですからそういうところで日本人とか外国人とか関係なく、フラットな立場から手を取り携えていくということを実現していければ。ヘイトスピーチの問題などもあって、池袋からそれを訴えていくことに、非常に大きな意味があると考えております。

従業員の福利のことも最後に申し上げます。こういう状況だからこそ、例えば店を閉めるという選択肢もございました。ロマンス通りも真っ暗でございますけれども、私は少なくとも、ギリギリまで営業する選択をいたしました。上手くいっていないところもございますけれども、方向としては、できるだけ今だからこそ従業員の福利厚生を拡大するということをしたいと思っております。

協調や協働という考え方を改めて見直す機会に

私自身、実はぶっちゃけて申し上げますと昔の民社党、社民党ではなくて民社党、労使協調の考え方に基づいてやっております。労働者・被雇用者と、使う側である店の方が、完全に本当に手を組んで。これは昭和的な考え方で古いかもしれません。ですけれども、昭和的な共同体のあり方が、改めて今見直されているんではないかと。あるいはこの協調っていうことは労使だけじゃなくて、日本人と外国人の協調であるとか、男性と女性の協調であるとか、そういう協調・絆という考え方が、東日本大震災以来紡がれましたけれども、そういう協調とか協働とかいう考え方が、改めて注目されるという機会になればな、ということも考えております。一応街づくりも含めて先鋒させていただきました。大体このつもりでございます。どうもありがとうございました。

【新型コロナウイルス感染拡大防止に努めるあらゆる人の仕事と生活を守る継続的な支援を求める署名】
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Photo: Yosuke Torii