マナティマナティ
ストリート系が実はそこまで好きじゃないと悟ってから、より心から好きだと思える服を着たいと思うようになった。
群を抜かなければならない。
と、強く思った。
面接に通ったセレクトショップの店員は、実際どんなもんなのか見てやろうと思い、自転車で駅前の大きなショッピングモールに行った。店内に入り、5階までエスカレーターを登る。(この時点で、既に2,3人の客と、おれの服の感じが被っている。)
セレクトショップの店員は、やはり店員然としているというか、すっきりしていた。当然のことながら、ああもうこれは勝負にならないと思った。
「これおすすめですよ〜」
「あ〜かっこいいっすね〜」
群を抜いている。
街を歩いている人の中でも明らかに目を引くような、格好をしていた。
そしてそれは全て当然のことだった。
た。
た。
買うべきもの(マスクとか)を全て忘れたまま、チャリ(行きは自転車だったが帰りはチャリだった)を漕いで帰った。
群を抜かなければならない。
尚且つバランスをとらなければならない。
心の居場所はここだぜと、旗を振らなければならない。
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