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UC1 で使って分かった SSL 4K B プラグインを良い点と課題(←2022/11/16 verUP でほぼ解決!の加筆アリ)
3日前にリリースされたばかりの SSL 4K B プラグインを早速、SSL UC1 で使ってみた。
SSL 4K B とは何か?
まず、SSL 4K B とは何かだけど、↓の SSL Japan のサイトでも英語のままなので、簡単に概要を。
SSL の有名なコンソール SL4000B のチャンネルストリップをプラグイン化したもの。もちろん実機なんて使ったこともなければ見たこともないです。ハイ。そりゃそうだ。何より6台しか作られてない上に、海外の有名スタジオだけに納品されたコンソール。説明によると、フィル・コリンズの「In the Air Tonight」、ザ・バグルス「ラジオ・スターの悲劇」、ピーター・ガブリエル「Intruder」など数多くのレコーディングで使用されているそうだ。
SSL UC1 とは何か?
何かと言うと、SSL のチャネルストリップや「例の」SSL バスコンプをコントロールできるSSL純正フィジカルコントローラー。
だいぶ前から愛用してますが、これが便利でね。
一旦プリセット作っておいたら、全部 UC1 だけで簡単に呼び出せるのがホント便利。プラグインウィンドウを開け閉めしたり、あちこちに動かして見ないでいいので、生産性が爆上がり。
![](https://assets.st-note.com/img/1666503444013-q7vCakDgl5.jpg?width=800)
この UC1 には、SSL Native Channel Strip 2(XL9000K のチャネルストリップをモデリングしたもの)と、SSL Native Bus Comp(SL4000G のセンターセクションに搭載されたコンプ)のプラグインが付属してきて、それを UC1 でコントロールできる。
今回、SSL Native Channel Strip 2 以外の選択肢として、SSL 4K B がリリースされたというわけ。
早速使ってみた
これまで SSL のチャネルストリップ使ってたのは、EQ のカーブが非常に使いやすいから。他のチャネルストリップ(例えば AR TG とか)と比べて、通した時の音がいいから、とかそういう理由じゃなかった。
ただ、今回の SSL 4K B は「お!」と思いましたね。パンチがありつつ暖かい。
一発で気に入りました!
アタックが程よく残る。(ちなみに、XL9000K の「FAST ATTACK」スイッチは使えない。4000にはないから当然だけど。)
もちろん、これは個人的な好みや録る対象にもよるから、たとえばアコギストロークなんかは「SSL Native Channel Strip 2 の方が俺は好き!」と言われる方も多いと思います。
あと、チャネル単位で DRY/MIX バランスを指定できるようになった。これは本当に助かる。
![](https://assets.st-note.com/img/1666505670047-ciKAkVMLhW.png?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1666505936630-B16iQ8YsqN.png)
現状の課題
ただ、現状では課題がいくつかある。
1)最新バージョンになって SSL Native Channel Strip 2 の OUTPUT ゲインが UC1 や、SSL360 からコントロールできなくなった (→ 2.0.27 で解決)
以前からある SSL Native Channel Strip 2 を使い続けるユーザーは相当困る問題。SSL Native Channel Strip 2 の場合、チャネル単位の OUTPUT ゲインを、ロータリーエンコーダーからも、SSL360 からも、コントロールできなくなったのだ。(もちろん、SSL 4K B の場合は可能)
![](https://assets.st-note.com/img/1666505294896-uUHDbTp1HQ.png?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1666508239886-jF6WntNDOS.png)
ただ、もちろん、プラグインウィンドウからならコントロールできる(当然!できないと困る!)
![](https://assets.st-note.com/img/1666508289906-0iy3g7ciMa.png)
なので、当然ながら、昔のプロジェクトを開いても OUTPUT ゲインの値は保持されています。ただ、SSL Native Channel Strip 2 を使い続けたいユーザーは困るだろうなぁ・・・(→ 首記の通り、2.0.27 で解決)
2)SSL Native Channel Strip 2(XL9000K モデリング)と SSL 4K B 混在環境だと、UC1 でのチャネル切り替えに時間がかかる (→ これも 2.0.27 で解決)
混在環境ではこれは結構致命的。ロータリーエンコーダーをクルクル回して簡単にチャンネルを選べるのが UC1 の良いところなのにそれがかなり阻害される。
ただし、どうしても混在させたい場合は別にして、結局どちらかを使うことになると思う。Marc Daniel Nelson は、フロアタムだけ Channel Strip 2 を使ってミックスしてたけどね。
この2つは、僕の耳でも分かるくらいキャラクタがかなり違うので、混在させるときは本当にそれが必要なのかを考えて、かつ、注意深く使う必要があるように思います。僕は SSL 4K B がかなり気に入ったので、今後は多くはこちらを使うと思うけど、どっちも使いたいってのが本音 (→ 首記の通り、これも 2.0.27 で解決)
3)UC1 からではコントロールできないパラメータがある
SSL Native Channel Strip 2 では OUTPUT GAIN 調整ができなくなった、と書いたが、逆に、SSL 4K B に固有の機能は UC1 では調整できない(元々 XL9000K をイミュレートした SSL Native Channel Strip 2 用のフィジカルコントローラーだから当然で、仕方ないのだけど)。
例えば・・・
・マイク用のゲインへの切り替え
・↑ で切り替え後、専用ノブでのゲイン調整
・チャネル単位での DRY/MIX バランス調整
など、SSL 4K B 固有の機能は UC1 からは触れない。
特に、チャネル単位での DRY/MIX バランス調整はかなり頻繁に使うので、4KB では使わないノブ(Noise Gate の HOLD でもいいので)、ぜひとも実装していただきたいと切に願う。
とはいえ、UC1 は非常に便利だし、もうなしでなんて考えられないです。
かなりオススメ。
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