騎手診断 横山武史騎手
競馬において馬の誘導役を担う騎手、またレースの流れや調教にも大きく影響するため、レースの結果にも賛否が付きまとう存在。馬が話せないため、レース前後のコメントは騎手が発言することも、大きく反響がある存在になります。今回は騎手の中でも若手になる横山武史騎手について
横山武史騎手
身長161センチ 体重45キロ
お父さんは騎手の横山典弘騎で鬼才か天才かの一流騎手です。横山典弘騎手のお父さんも騎手で、武史騎手の兄も横山和生騎手と華麗なる騎手一家になります。
9月13日時点で芝49勝、ダート41勝の計90勝でリーディング3位。関東のリーディングでは1位の成績になります。初の重賞制覇3年目の2020年フローラSのウインマリリン。その翌年の2021年にはエフフォーリアと共に皐月賞でG1初制覇。タイトルホルダー、キラーアビリティでもG1制覇して5勝挙げました。昨年はG1勝ちこそありませんでしたが、G2戦を3勝と芝で69勝、ダートで58勝の計127勝挙げてリーディング3位、関東では2位の成績でした。お父さんの横山典弘騎手もやたらとG2戦に強いのは遺伝か。
ここからは今年の春から半年間での傾向を見ていきます。
今年はG1皐月賞も制覇して重賞は5勝。
芝の成績
1着49
2着43
3着37
3着以下177
2023年 勝率16% 連対率30.1% 複勝率42.2%
(2022年トータル勝率16.6% 連対率28.7% 複勝率42.7%)
ダート成績
1着41
2着28
3着36
3着以下154
2023年 勝利15.8% 連対率26.6% 複勝率40.5%
(2022年トータル勝率16.2% 連対率30.1% 複勝率39.6%)
芝・ダート合計
1着90
2着71
3着73
3着以下331
2023年 勝率15.9% 連対率28.5% 複勝率41.4%
(2022年トータル勝率16.4% 連対率29.3% 複勝率41.2%)
昨年に比べると若干ペースが遅い現状も、まだ秋の3か月を残しており、巻き返しは出来る数字
競馬場別
今年は北海道開催が終了しておりまして、横山騎手の勝率が高いのは北海道になります。今年も札幌芝で25%の勝率。昨年は函館のダート戦で35.3%の勝率でした。
以下は2023年の半年間の数字になります。騎乗数が少ない所は新潟、中京、小倉は北海道開催と被り騎乗無し。福島もサンプルが少なく芝、ダート合わせて6回の騎乗で2着2回3着3回の成績。京都もサンプルが少なく、3回騎乗で3着以内はない成績です。阪神も遠征に行く事は少なく、昨年は6勝挙げていなすが、今年は勝利がなく開催後半には騎乗機会も増えるため、勝利もあるでしょう。
主戦場は関東圏になります。今年は中山ダートでの成績が良く23勝を挙げています。
数字では
札幌芝 1着18 2着9 3着9 着外36 勝率25% 連対率37.5% 複勝率50%
札幌ダート 1着4 2着13 3着7 着外23 勝率8.5% 連対率36.2% 複勝率51.1%
昨年に比べるとダートで勝ち切れない成績で芝は伸びていましたが、ダートは着内で安定でした。
函館芝 1着11 2着12 3着10 着外23 勝率19.6% 連対率41.1 複勝率58.9
函館ダート 1着3 2着2 3着3 着外17 勝率12.0% 連対率20.0% 複勝率32.0%
昨年は函館ダートが好調な成績で12勝を挙げ、勝率35.3% 連対率47.1% 複勝率52.9%と驚異の数字でしたが、今年は半分以下の成績と数字を落としております。芝では昨年以上の活躍も、昨年のダートの数字には及ばずでした。
北海道開催は終了しているため、数字を参考程度に。
さて本題の東京、中山開催の数字
東京芝 1着5 2着10 3着10 着外50 騎乗回数75 勝率6.7 連対率20.0 複勝率33.3 (昨年勝率13.1 連対率21.9 複勝率35.0)
東京ダート 1着11 2着25 3着11 着外51 騎乗回数78 勝率14.1 連対率20.5 複勝率34.6(昨年勝率11.6 連対率27.9 複勝率35.7)
昨年に比べると芝で成績を落としており、ダートでは勝率を上げている経過状況。
中山芝 1着15 2着10 3着5 着外5 騎乗回数84 勝率17.9 連対率29.8 複勝率35.7 (昨年勝率19.8 連対率34.9 複勝率48.4)
中山ダート 1着23 2着7 3着11 着外57 騎乗回数98 勝率23.5 連対率30.6 複勝率41.8(昨年勝率15.7 連対率32.3 複勝率42.5)
芝は昨年よりもペースが落ちており、ダートは昨年以上の成績。
東京と中山で見ると、騎乗方法に特徴のある位置を取りに行く騎乗が多く、芝で溜めて脚を発揮させる戦法よりはダートや小回りで先行している騎乗が現在は好成績になります。東京ではダート、中山は芝、ダート共に先行して行ける馬に騎乗した時が狙い目。
人気別では
半年間で(4月29日〜)1人気に72回騎乗 28勝2着12回3着11回3着以下20回
勝率38% 連対率55.5% 複勝率70.8%
勝利回数が多いのは一流騎手、強い馬を勝たせるのはやはりリーディング上位の特徴になります。連対、複勝率を見ても軸候補には適している騎手。回収の面では平均して単は80%ぐらいの生涯成績になっています。3着以下が20回と3着以内よりも大きく下回っているのは流石です。
2人気には49回騎乗 10勝2着13回3着11回3着以下15回
3人気には40回騎乗 6勝2着6回3着6回3着以下22回
3人気からは3着以下が3着以内の数字を下回り、馬券的には信頼度が落ちてきます。軸にするには大幅に信頼はおけないレベルに。
2023年の半年間では最低人気が12人気に3回騎乗。馬の依頼レベルも上がっているだけに極度な人気薄には騎乗がありません。また、10人気以下の人気薄での3着以内はなく、9人気で2着が1回。この2着が重賞のクイーンSとは北海道では人気薄でも持ってくる腕があります。勝利でみると6人気3勝、4.5人気では勝ち星がなく中間人気で頭で狙うのは、今のところ効率が悪くなります。
1.2人気は軸で狙える横山武史騎手
3人気は紐で抑えろ横山武史騎手
中間人気は6人気には注意も紐で横山武史騎手
10人気以下は狙えない横山武史騎手
クラス別では下級条件の方が成績がよくなります。
執行回数の影響もありますが。
各クラス勝率
新馬戦47.5%
未勝利戦46%
1C 42.2%
2C 35.3%
3C 34.7%
OP戦 33.1%
2Cクラス以上は3割、1C以下は4割の勝率と認識しておけば良いでしょう。
次に厩舎関連になります。関東が中心で、リーディング上位の騎手で関東の有力厩舎メインの依頼になります。
現時点で勝ち星上位は
加藤征厩舎と鹿戸厩舎になります。共に14勝を挙げており90勝の内の28勝がこの二つの厩舎で主戦騎手扱い。次点で鈴木伸厩舎が12勝、ここまでは関東の厩舎になります。次に関西の上村厩舎で11勝を挙げており、10回以上のコンビでみると勝率は36.7%、連対率56.7%、複勝率66.7%と高い数字になっています。関東遠征時には横山武史騎手をメインに据えて成績をのこしています。関西では川田騎手が多い厩舎。また関東の嘉藤厩舎でも成績は良く、8回の騎乗と少ないですが3勝2着3回3着2回と勝負の厩舎となっています。関東のリーディング上位厩舎と成績は良く、複勝率では30%越えになります。JRAのリーディングで20位以内の厩舎で、3人気以内の馬が横山武史騎手の場合は、無理に逆らわない方が良いでしょう。
関東では
鹿戸厩舎 加藤征厩舎 鈴木伸厩舎 武井厩舎 斎藤厩舎が上位5厩舎
関西では
上村厩舎 矢作厩舎 池江厩舎 中竹厩舎
この厩舎に横山武史騎手は注目です。
まとめ
馬主などに大きな偏りはありませんが、関東が主戦のためサンデーRやノーザンクラブ系の馬は外国人騎手、またルメール騎手が騎乗で、まだ依頼が少ない状態。現在は社台系やヤナガワ牧場、個人馬主とライフィアン系、ウインなどがメインに。人気上で信頼のおける騎手で、重賞では人気薄でも積極的な騎乗で着を拾うこともあります。重賞、G1でも人気馬なら十分に勝負してくる騎手で、好成績を残せているのは積極的に位置をとりに行く騎乗ができて、馬の折り合いも大きく崩すことがない面です。人気馬の騎乗して安定した成績を残しており、関東の有力厩舎での騎乗は高い水準で成績を残しています。これから重賞の多い時期に差し掛かるため、重賞でも人気馬に騎乗する回数も増加します、関西の厩舎依頼が増えてくれば更に飛躍した成績を残すのではないでしょうか。
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