原油価格とシェール企業の関係性(ラスト)
前回のおさらいから!
天然ガスが100%取れる事を可能にしたシェール革命は、天然ガス消費国No1だった🇺🇸を生産国No1に変えた。中東からの輸入を大きく減らし、回り回って🇷🇺に大打撃を与えた。
そんなイケイケGOGOなシェール産業だが、デメリットもデカイ。
採掘に必要する多量の水と化学物質。
掘れば掘るほど出るメタンガスによる人体影響。
排水の地下圧入によって起きる地震発生率の上昇と
もうコストが掛かり過ぎるんだ。
シェール産業を回すのに、妥当な原油相場は1バレル50ドル以上。1バレル50ドルでプラマイゼロ。
これに加え、採掘向上には1バレル70ドル以上必要なんだ。今の相場で考えれば、シェール産業の悲惨さが分かる。
こんな状況下に🇺🇸環境保護庁(環境に関するお偉いさん方)は、とりあえず人体に悪影響を与えるメタンガスは減らそうぜ対策を強制したんだ。これによって更に採掘コストが上がり、
シェールガス自体の値段が上がっちまった。
そしたら世間が「別にシェールガス使わんくても、安い天然ガス使えば良いんじゃね?」と言い出した。
シェールガスの価格優位性が失われ出した。これによって原油価格はヅルヅル下がってきた訳だ。
で、この時、OPECが減産をすれば、まだ救われたんだろうけど、減産を見送っちまったんだ。ソ連加え、中国経済の成長が鈍化。欧州の経済不安と悪ニュースが続き、2014年に1バレル100ドル以上もあった原油価格はも2016年2月には底値1バレル26.05ドルまで落ち込んだ。そこから回復を見せるも、1度も1バレル100ドルを超えてない。(80ドルから超えてない)
で今、粉飾決済を繰り返し続けた会社の嘘が先日バレた。見た事ない価格まで原油価格が落ちてる。これが新たな問題の引き金にならないと良いが….大きな傷であることには間違いないね....
ごちゃごちゃ書いたけど、最後に超短くまとめるね。
原油は掘れば掘るほど出るが故に価格維持が難しい。だから採掘ルールを破らないようにOPECって組織を作ってルールを作った。🇺🇸、🇷🇺、🇸🇦(実質のOPECリーダー)など産出国がこの組織に加入してた。
掘る量は毎年一定。これを100%とする。そンな時🇺🇸でシェールが出てきた。自由に採掘できるようにOPECも抜けた。
こいつのせいで、掘る量は100%から130%になった。供給が上がった。コスト維持のために売りまくらないといけないが、じゃぶじゃぶ原油を使う中国経済が鈍化。供給が需要を上回り、原油価格が下落。
安かったシェールガスは無駄に高いエネルギー源に変化。そこに来てコロナパニック。
製油会社の嘘まみれの決算書が表に出始め、金融業界を大攻撃。リアルリーマンショックの再来が目の前って状況なうだ。
この後、原油先物が歴史上最低値をつける。
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