なんとなくにがい。

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THE GEESE 第13回単独ライブ「果てしなきガム」
2018/1/13 sat
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ギースの単独というかコントは独特で、後味がにがい。鑑賞表現に味ってとも思うけれど、なんとなくにがい。しかもどちらかというと紅茶の渋みのようなにがさ。
本人たちが自身の口から「シュール」を語るのも清々しいくらい。そもそもシュールって人から言われることである。その後にそのことにも触れながら本人たちがキャラクターショーではないということを発言していたけれど。

昨夏新潟にまで遠征してしまった、好きな芸人・犬の心のネタも同じくシュールと評されることが多く、同じようににがみを感じる。ただ、紅茶との対比でたとえるなれば、そちらはどちらかというと青くさいゴーヤのにがみに通ずるものがある。まして最近はポップなネタをやったりもしやがって(ほめ言葉、たぶん)、チャンプルー的なお料理発展まで見せてやがる(ほめ言葉、たぶん、パート2)。

紅茶とかゴーヤとか出したもんだからどうにもこうにも序盤から収集がつかないけれど、このにがさこそが持ち味で、そこが好きで好きでたまらない。
ギースに対する、渋みにがみというのはこれは事務所の色なのかもしれない、なあ、と、犬の心との比較を(かってに)して、ふ、と感じる。

さて、どうにもこうにも話が逸れてしまった。
ようやくというか、いい加減、本題に戻ろう。

ギースの単独はいつみても終始お洒落(カタカナじゃなくて漢字ってとこもミソ)で、華やか。華やかといっても決して派手ということではなくて、舞台に2人が立つことで、その舞台が明るく見えるのは、なぜだろうか。
今回の1本目は、お遊び的前説的、ネタとは表現しにくいネタだったわけだけど、ぱあっと空気が一変するのは、どの演者にもできることではなくて、ひとつの才能だと思う。結構なあなあに始まって、ぼーっと過ぎているお笑いライブは少なくないんだもの。

そして、なにより相変わらず、すべてが気持ちいい。
もちろん、自分にはまる、はまらないネタはあるけれど、そんなのはどのお笑いライブにいっても言えることで、全てにおいて、面白いで終わりたくない。このネタは面白くなかった、というのがあって然るべきだし、そんな盲目な見方をしたくないというのが個人的な思い。

相変わらずの幕間の生着替えも、あれのために最前列を取る女子がいるんだろうなーなんて思いながら、毎回見ている。約1時間半を余すとこなく、パフォーマンスの一部にしてしまうのは、すごいことだよなあ。

個人的なヒットはさすまたで、いくらで買えるんだろうと会社のオフィス用品用カタログを覗いてみたら、1つ6000円程度。しかも3つセットだと安い。写真つきで3人で使えば犯人も取り押さえやすい、ってあって、これには笑うしかなかった。

まったくもって、にがさについては伝わらない散文となってしまったが、仕方ない、ということにしよう。(ひどい)

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