【睡眠の話】幼児さんをあと30分早く寝かしつけるコツ(2024/9/25)
このnoteでは、妊婦と乳幼児の睡眠の専門家でもある私が、幼児さんをあと30分早く寝かせるコツについてお話していきます。
寝かしつけで工夫していることはあるけれど、もうこれ以上できることがない!と思っている方に意識していただきたいことも解説しています。
私は3歳と4歳の年子の子育て中(我が家は19時就寝)です。幼稚園児と自宅保育っ子(待機児童)を子育てしながら自分の時間を作るには、夜の寝かしつけをいかに早くするかがキモ!!
たっぷり寝ることで、子どもたちもご機嫌に過ごせるし、風邪に負けない体力をつけられるし、寝ている間に日中に学んだスキル(勉強面もスポーツ面も)が定着するし、といいことづくめです。
さて、『たっぷり寝る』とは具体的にどのくらいの睡眠時間を取ることを指すのか、アメリカの国立睡眠財団の推奨睡眠時間を見てみましょう。
1~2歳は11~14時間、3~5歳は10~13時間、6~13歳(小学生のイメージ)は9~11時間、14~17歳(中高生のイメージ)は8~10時間です。
どうでしょう?思ったより長いと感じられた方もいらっしゃるかもしれません。みなさんのお家のお子さんはどのくらい寝ていますか??
我が家の3歳児と4歳児は19時に寝室へ行き、寝付くのが19時半~20時で、起床は翌朝6時~6時半くらい。10時間~11時間くらい睡眠時間を取っています。
少し前までは20時寝室⇒翌朝6時~6時半起床と睡眠時間は9~10時間ほどでした。子どもの睡眠時間を10時間は確保したかったのと、20時には寝かしつけを終えたかったので方法を見直すことにしました。
(寝かしつけ終了が20時半を超えるともはや何のやる気も残らない・・・)
知っておきたい寝かしつけの基礎知識
寝かしつけ方法を見直す前に、まずは基礎知識を確認していきましょう。
1.スムーズに眠りにつくために毎日同じことを繰り返す
ねんねルーティンという言葉を聞いたことがあるでしょうか?
ラグビーの五郎丸選手で定着した言葉、ルーティン。毎回同じ動作を繰り返すことを指す言葉ですが、眠るときにもルーティンは有効です。
大人でも、眠る前に毎日繰り返している行動があるという方は多いのではないでしょうか?
眠る前に水を飲んでからお布団に入り活字を読む、というのが私のルーティン。
ホテルや旅館などいつもと違う場所に泊まるときも、同じことを毎日繰り返すことで気分が落ち着きスムーズに眠りにつきやすくなります。
これは子どもも一緒で、ルーティンを行うことで気持ちが寝るモードに入りやすくなる、まだ時計が読めなくてもルーティンを行うことで寝る時間だと知ることができる、というメリットがあります。
ルーティンを作るときには、毎日無理なく続けられるかどうかが重要なポイント。
幼児さんの寝かしつけに時間がかかる、という場合はぜひルーティンをつくってみてくださいね。
2.眠りモードをONにする
スムーズに眠りにつくためには、夕方以降はリラックスした時間を過ごすことがおすすめです。
そのためのポイントは次の3つ。
①テレビ・タブレット等の使い方
家事に集中したいときなど、テレビやタブレットを便利に使っている方も多いのではないでしょうか。私も子どもたちのスクリーンタイムには助けられている一人です。
付き合い方のコツは、寝る1時間前までに切り上げること。楽しすぎるコンテンツを見ると頭が覚醒モードになってしまいがちなので、寝る1時間前にはスクリーンタイムを終えましょう。
同じ理由で、寝る前は興奮しやすい遊びを避けることがおすすめです(たたかいごっこではなく折り紙や塗り絵にしてみるとか)。
②部屋を暗めにする
人間も動物。夜になり暗くなると自然と眠りモードに入りやすくなります。
でも現代は夜でも明るすぎるのでなかなか眠りモードに入れないことも(夜にコンビニに行くと目が冴えませんか!?)。
家庭の照明も明るすぎる場合があるので、リラックスしやすい暖色系のライトや間接照明に変えてみることも一案です。難しければ明りを落とすのでもOK。
③お風呂は寝る1時間前に
お風呂のタイミングを見直してみるのも有効です。
入浴することで体が一時的に温まり、入浴後にだんだん体温(深部体温)が下がってきますが、この下がってくるタイミングで眠りやすくなることがわかっています。
大人の場合は、就寝の90分前くらいに入浴すると良いと言われていますが、身体が小さい子どもの場合は、大人の半分くらいの45分を目安とすると良いでしょう。
3.子ども自身が寝ることに納得しているか
自分の意見を持ち、嫌なことはいやだと主張できるようになってきた幼児さん。そんな幼児さんだからこそ、眠ることに納得しているかどうかがスムーズに寝かしつけをするためのカギとなります。無理やりはNGです。
脳の発達や情緒の安定、免疫力の向上、身体の発達など眠ることにはたくさんのメリットがありますが、これをお子さんにも伝えてみましょう。
伝えるときに便利な絵本をご紹介します。
ご紹介する絵本は、大阪府堺市で睡眠教育をされてきた木田哲生さんの著書で、どちらも睡眠の専門家が監修に入っています。
①ねこすけくんなんじにねたん?
夜更かしをしていて、登園しても朝から元気がないねこすけくん。元気に遊ぶために寝ることが大切であることを子どもにもわかりやすく描かれています。
②ねこすけくんがねているあいだに・・・
ねこすけくんシリーズ2作目。こちらでは、眠ることで記憶が整理されること・イライラする気持ちが減ること・元気に大きくなれること・病気に負けない体になることを説明しています。
もうすぐ子どもの通う幼稚園の運動会なのですが、かけっこで1等賞になりたい上の子は、「1番になりたいからもう寝るね!」と睡眠のメリットを理解しているようです。
お子さんが何か目指していることや憧れているものがある場合、それに絡めて説明してあげることも良いでしょう。
例えば、わんだふるぷりきゅあ!が好きな子だったら、「ぐっすりねんねしたら、キュアニャミーみたいにガルガルに負けない強い体になれるよ!」「ぐっすりねんねしたら、キュアワンダフルみたいにもっともっとかわいくなれるよ」など。
ぜひ、楽しく前向きになれるような言葉がけをしてあげてください。
4.教科書をうのみにしない
ここまで教科書的なノウハウを中心に書いてきましたが、一番大切なことは教科書にとらわれ過ぎないこと(笑)!
最後にちゃぶ台返しをするようですが、これはとっても大切なマインドだと思っています。
どんな方法であれ、子どもたちがぐっすり眠れて、ママやパパのストレスが減るのであれば、それが正解なのです。睡眠のノウハウを知ったうえで、合うものだけを選ぶので十分なのです。
睡眠に効果的な入浴時間についてもお話ししましたが、我が家の入浴タイミングは帰宅後すぐの16時台。睡眠コンサルタント仲間では、入浴はせずシャワーのみという人もいます。
今までは、”スクリーンタイム⇒夕飯⇒お風呂”という順番だったのですが、スクリーンタイムの切り上げがスムーズにいかない、さらにはお風呂でもたっぷり遊びたがる、その結果、眠る時間が20時以降に、という悪循環が起こっていました。
そこで、”お風呂⇒スクリーンタイム⇒夕飯”に変更。「お風呂あがってぷりきゅあみよっか!」でスムーズにお風呂タイムを切り上げられ、お腹が空いているのでスクリーンタイムも短めに、結果テレビの時間はこれまでより短縮。寝かしつけの時間を1時間前倒しすることに成功できたのでした。
まとめ
今回は、幼児さんの寝かしつけをあと30分早くするためのコツを書いてみました。
幼児さんの寝かしつけに時間がかかって悩んでいる、睡眠時間が足りているか不安を感じている方は、ぜひ夕方の過ごし方を見直してみてください。
そして、ネットや書籍には、子どもの寝かしつけに関するノウハウはあふれていますが、教科書通りをヨシとするのではなく、我が子・我が家に合っているかどうかを判断基準にしてみてください。
お風呂に入る時間は何時でも良いし、何ならシャワーでも良いのです。
お子さんのぐっすりねんねのお役に立てると嬉しいです。
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