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リモート受験を名古屋大の院試でした話(2020年7月、航空宇宙工学専攻 筆記免除試験)

みなさん、こんにちは。私は室蘭に住む学部4年の工学部の学生です。

某ウ〇ルスで講義も研究も受験も影響を受けている世知辛い世ですね。私も例に漏れず、卒研の予定が狂ったり大学構内に入れず苦労しました。

そして、つい先日名古屋大学にて院試をやってきました。最初は対面式でしたが、急にリモート受験になったので、何があったかを参考程度に書こうと思います。


※ついでに、名古屋大学大学院工学研究科航空宇宙工学専攻の筆記免除試験のことも一から説明するので、必要な箇所を適宜読んでください。

【リモート受験の要約】(長いのが嫌いな人、リモート受験のことだけ知りたい人向けに)

・受験日前日にリモート受験にします!と言われたので、準備が足りてない可能性がある。準備に時間をかけた今後の試験の対応は変わる可能性あり。

・会場は、内部生は多分自宅から、外部の人は直ぐに帰れる訳もないので、大学に来て受験した。参加人数は答えてくれなかったので不明だが10名強。

・志望動機や質疑応答はzoomを使って、審査員の先生と他の先生の計7.8名とやりとりをする。

・口頭試問は、共有画面に問題が出て、それを手元にある紙と赤黒のペンで解く。その後、紙を見せながらカメラに向けて説明する。(結構やりづらい)

・対面式ではないので、圧迫感やプレッシャーは比較的感じない。ただ、先生方の細かい挙動は視線に入らなくなるので、一部の人の反応しか分からないので、反応を見て次の行動を起こしづらい。

・基本的に例年通りと内容は変わらないと思うが、筆記試験も同じかと言われると定かではない。


以上が要約。以後は具体的に話した内容や問題を覚えてる限り書きます。提出した書類も一部載せます。とは言え、私の背景事情が特殊な気もするので、これも合わせて書きます。

【受験するまでの背景】

私は某大学の学部から修士までの6年を実質エスカレータで登れるプログラムを3年後期から始めました。研究を半年早くやったり、学部4年のうちに修士の講義を受けたり出来るもので、早く研究に従事したい身としては願ってもない物でした。

そんで、10月から研究室で3年半の研究計画を夢見ながら宇宙機構造の研究をして中間発表を2月14日に終えた。卒論どうしようかなぁ、、、と考えていた2月19日。研究室の学生が一斉にゼミ室に呼び出された。どうせ、今後の研究計画でも面談形式で話すんでしょ笑 程度に思ってた。その後先生が入室し開口一番に言ったのは







「来春からこの研究室は無くなります」



私は人生で2回漫画の様に口をポカンと開けたことがある。材料力学の試験の時間を間違えて終了5分前に入室した時、そしてこの時だけ。

無言で帰る人、笑ってる人、「またかぁ」と呟く自分の在籍した団体は無くなる自称疫病神の人。色々いた。その後、進路をどう考えているか面談をした。自分は元々宇宙機構造か熱制御をやりたかったので、他大の院試の勉強をしつつ、もう一つ行きたかった熱制御の研究室に今後形式上配属する事になった。ちなみに、そのプログラムは大学に価値を見出しづらくなったので、辞めた。つまり、半年早く研究を始めただけの学生になり果てた。

【教員との面談】

という訳で、他大の院を探しつつ残った卒業研究をしていた。候補は、東北大永井研名古屋大長野研。どちらもヒートパイプなどの熱制御に特化した研究室である。

宇宙機構造を専攻したかったが、殆ど私立で、国立も学科が宇宙系ではないので諦めた。周りとのモチベの違って、やる気が下がりそうで嫌だった。

上記2大学は試験日が被るので、どちらかに絞るのだが、ループヒートパイプ(LHP)と宇宙機構造(厳密にいうと、展開式のLHPとかSMAのを使った熱制御なので,メインはあくまで熱制御)を同時に学べそうな研究(とは言え元々熱制御の研究室なので構造の知見は少ないと思う)をしている名古屋大長野研を受験することにした。

そして、5月ごろにzoomで先生と面談をして、事前に調べたサイトやら論文やら見て疑問に思ったことをしこたま聞いた。この時点で研究室に関する疑問はほぼ解消された。質問内容はネットで出てくる様な質問を少しと研究内容に関してが殆ど。以下に掲載。

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●研究室のHPを拝見して次の研究に興味を持ちましたが,来年度これらの研究に近いことは携われそうでしょうか.
「3Dプリンタ構造体の伝熱特性と宇宙熱制御応用」
「CFRP埋込LHP型可逆展開ラジエータ」
「新しい熱輸送機構の発現とデバイスへの応用」
「自律熱制御ネットワークによる月面長期滞在法」

自身が元々○○教授のもとで構造系の指導を受けていたこと,自身の興味が構造と熱制御であることもあり,構造系と熱制御系が合わさった分野に興味があります.
また,ヒートパイプ(LHP,OHPなど種類は特に気にしていない)にも興味があり,それらに関連した研究も行いたいと思っています.

●他大学・企業・JAXAとの共同研究はどの様なものがありますか.

●(人にもよるとは思いますが)学会の頻度や論文の提出する数や頻度はどの程度ありますか.

●ゼミの形式はどのような形でしょうか.輪講をすることはありますか.

●仮に合格して配属されることになった場合,9月(または10月)以降に遠隔または何らかの手段で指導を早めに受けることは可能ですか.(宿題を課して頂いたり,ゼミに参加したりする程度です)略歴にも述べましたが,卒業研究が早く終わるため9月以降手持無沙汰なので,配属されるのであれば,早く研究の準備を行いたいと思った次第です.

●2年前能代宇宙イベントに参加された方がいらっしゃる様ですが,研究室として,または課外活動として何かしらの大会に研究の一環として出場されたりするのですか.

●現在博士後期課程の進学も視野に入れていますが,現在ドクターの方々は学振を取っている方はいらっしゃいますか.

●修士の講義内容として,機械システム工学専攻の講義を受けていれば航空宇宙の内容もある程度は学習できるでしょうか.それとも航空宇宙工学専攻の講義を受ける必要性が別にあるでしょうか.
(宇宙工学を専攻しようと思っていますが,研究室の区分が機械系ですので気になりました.)

【以下研究内容に関連した質問】
●月面長期滞在法の研究は,まだ研究として始まったばかりでしょうか.研究の進捗はどの程度で,なにが課題となっているのでしょうか.
●月面真空チャンバーの中に,どのくらいの大きさの実験装置を入れることが可能ですか.
●微小重力の流体の挙動はある程度研究が進められてるのは知っていますが,月面の様な低重力環境だと流体の挙動は大きく変わるのでしょうか.あるいは,それが研究対象の一つになっているのでしょうか.LHPやOHPを使うのであれば,自ずと特性の把握が必要になると思うので,気になりました.
●LHPの研究では,現在どの部分に着目して研究が進められているのでしょうか.パラメータや材料の最適化なのか熱輸送システムの根本の見直しを行っているのでしょうか.
●スピンペルチェ系の研究とヒートパイプまたは宇宙機の熱制御に,共通または関連してくる部分はあるのでしょうか.
●ヒートパイプなどは熱輸送能力がかなり向上していますが,有人探査レベルに適用を検討している研究はありますか.それともスケールが大きいので使用する熱制御材がそもそも変わってくるのでしょうか.

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【筆記免除について】

面談を経て、受験を決意した訳だが、要綱を見るとどうも「筆記免除試験」があるらしい。名古屋大は推薦入試がなく、これが相当する。要綱には

「学業成績優秀者で,志望する専攻での勉学に高い意欲 を持つ者を筆記試験免除とする専攻がある」

とあり、一応成績は極めて高い訳ではないが、引っ掛かりそうな程度の成績は取っていたし、意欲に関しては、なぁなぁで進学する内部生より目的もやるべきことも分かってるし、行けるやろ。

という舐めプかつダメ元で応募してみた。落ちたら一般で頑張れば良いし、受かったら棚ぼた位のモチベで書類を書いていた。

筆記免除は書類審査と面接審査に分かれ、志願書と志望理由的な書類(+その補足資料)を提出するだけ。これだけなら、上手くいけば早く終わるし、院試に対する勉強を少なく済ませられる。自信があるなら、とりあえず出してみてもいい。

【提出書類の内容】

実質推薦なので、内部生よりも場が悪い。故に書類を密に書かねば落とされると思い推敲した。質問は

1.卒業研究の内容,又は大学での学習で興味を持ったこと(800字以内,図表アリ)

2.大学院入学後の抱負と計画(800字以内,図表アリ)

名古屋大の先生曰く、書類はあまり見られないそうだが(もしかしたら一般の話かも)、こっちとしては何が評価になるかわからないので全力で書いた。ということで、研究の内容以外を載せる。

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1.卒業研究の内容,又は大学での学習で興味を持ったこと(800字以内,図表アリ)

 大学での学習で興味を持ったことは,構造最適化と宇宙機の熱制御です.ともにシステム全体に大きく寄与し,深宇宙探査に不可欠な分野であるため興味があります.また,構造最適化については,サークルでCanSat(宇宙探査ローバーを模擬した機械)の構造系を担当した際,重量制限に対して如何に軽量化を図るか検討した過程で出会いました.トポロジー最適化により生成される有機的な形状かつ極めて軽いという特徴は,軽量化が求められる宇宙機に適していると思い現在も学習しています. 宇宙機の熱制御は,PLANET-Cの金星近傍の極限環境に耐える熱制御技術に関心を覚えて以来,興味のある分野です.今後深宇宙探査が進めば,熱環境も厳しくなるため,その環境により適応性の高い熱制御システムを自身が開発したいことが,学習の動機になっています.(792文字)


2.大学院入学後の抱負と計画(800字以内,図表アリ)

 大学院入学後の抱負は,学部で得た構造工学の知見と修士過程で専攻する熱制御工学の知見を組み合わせた分野の開拓及び深宇宙探査や有人宇宙探査に向けた開発・研究を行うことです.これらの分野は,単体では研究が深く行われていますが,融合された研究は数が多くありません.しかし,将来的には構造物に搭載するデバイスの熱輸送性能向上や構造最適化された形状の熱物性測定など,今後の探査において,熱・構造の融合分野の開拓が必須です.そのために,大学院の研究において折り紙などの展開構造物とLHPなどの熱輸送機器を統合した新しいシステムの構築を行いたいです.
 以上を達成するための研究計画として,まずヒートパイプなどの熱輸送デバイスの基本的な知識や性能要求を知るとともに,構造分野に適応可能な組み合わせ(例:折り紙とラジエータ)を取り上げ,要求性能に対する実現可能性を探ります.その後,現れた課題や性能限界に対し,流体の封入圧力や熱輸送距離,構造の自由度などのパラメータが寄与するか検討します.その結果として,熱輸送能力や構造的に大きく影響するパラメータが分かれば,求める解に対して最適な値を数理最適化を用いて設計し,熱輸送システムとしての妥当性を証明します.最終的には,熱構造の融合にとどめず,機能性材料の導入も検討に入れ,1つの部材に複数の機能を持たせることで,宇宙探査において重要になる部品点数減少による軽量化・多機能化を図ります.あるいは,数十Kの極低温域や超高温域など極端な温度環境に耐久性を有するか,広い温度範囲に対応可能にするかなど,システムとしての拡張性を持たせることを検討します.また,以上の開発過程で得た成果物を特許や査読論文として社会的にインパクトのある研究成果として発表する予定です.もし企業と共同研究を行うことが可能であれば,特許の内容を製品化に繋げたいと考えています.(787文字)
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元々ものづくりサークルに居て、宇宙や技術について色々調べたりしたので書くのは苦ではなかった。そういうのがない人は、今から調べるなり別のサイトを参考にして欲しい。背伸びはしない方がいいんじゃないかな。

内容は、指導教員3人に見てもらったり、名古屋大の先生との面談の際に教えてもらった知識をフルで入れたので、それっぽい仕上がりになってる(はず)。

研究計画の項は入学後に決めるので、中身は「僕の考える最強の計画」でも書いとけば良いと思う。大事なのはやりたいことだと思う。結果として面接で深く聞かれなかったし。

※以上の資料の補足資料として、

・中間発表の前刷り、調整した発表スライド

・自分が検討したサークルの活動をまとめた資料

を添付した。多分これが効いて書類審査を通過した気がするので、言葉だけでは足りない箇所は資料で補うべきと思う。半年研究を早く始めたので、以上の資料を提出できた。普通この時期は研究内容の資料は作れないと思うので、そこら辺は工夫してください。

【書類審査結果通知】

以上を提出して、棚ぼたを期待して待つ日々。ゼミで受からないと思って勉強しなさい、と言われる。仰る通りだが、ちょっとは期待してるので悲しくなるが、仕方ない。

そして、7月6日通知が来て、開けると合格通知が入っていた🌸

日時や場所の指定があり、このご時世なので緊急連絡先を送れ、との書類があった。肝心の試験内容は

1.学修・研究意欲

2.基礎的な数学、力学の知識を問う口頭試問

弊学の推薦入試は4力が出るので、力学って4力入らないよな…って思いつつ、勉強する。(入ってなかった)

たまたま以前知り合った研究室の方に何を聞かれたか問うと、「(内部生は)志望理由とか大学院でやりたいこと」を聞かれたらしい。まあ、そうですよねぇ、、って思いながら返信した。詳細は後で。

通知以降は特に何もなく、ただ勉強しては質問内容をどうスマートに答えるか考えるだけの日々。範囲が狭いので飽きるのが辛かった。が、なんとか乗り切り、試験を受けに16日名古屋に向かった。

【前日の電話】

教科書に目を通し、ホテルでゴロゴロしてると電話が掛かってきた。試験担当の教員からで、急だが、試験がリモートになりました。との事。選択肢は

1.ホテルや家で受験する

2.大学に来て別室でpcを繋いで受験する

北海道から来てるので、急にホテルや飛行機をキャンセルする訳にも行かない。ということで、大学に行って別室で試験を受ける形をとった。一応キャンセルしたら大学から補償は効くけど、着いてしまったので確実に受験できる方が良い。(pcの不備があっても自分のせいにならないし)

全く想像が付かないので、どうしようかと思うも考えても仕方ないので、味仙本店の台湾ラーメンを青菜炒めと一緒に食べてから、ホテル黙々と勉強をする。

【受験当日-控室-】

当日大学に向かい、指定の教室に案内され、同じく外部受験の人2人と控室にて鎮座する。時間になると、次の指定があった。

・私語と電子機器の操作禁止。自習は可。

・説明後30分以内にトイレに行くこと、それ以降は禁止

・呼ばれたら荷物をまとめて受験室に向かうこと、戻ることは出来ない。

・試験会場で使えるのは用意されたものと受験票

※卒研の参考資料として仕込みをして来たが、口頭試問なのでダメだった。勿論口で説明出来る様にした上でだが。

そして、待つこと2時間。大体1人15分くらいと思われる待ち時間を経て自分の名前が呼ばれる。他の人が出たら入ってよいと言われたので、終わってから入ると、まだ早いと言われた。どっちやねん。

ちなみに先生方が議論していたので、恐らくその場で評価されていたのだと思う。まじかよ、怖いって。そんな恐怖に敷かれながら、付き添いの人と話をしていると、やっと入室許可が降りる。

【受験当日-面接-】

いざ入ると、机に一台のpcと赤黒のペンと紙が置いてある。そして、画面に映る7.8人の先生。面談してもらった先生もいる。。ポシャったら終わる。。にゃーーーーーん。

ちなみに、名前は書かれておらずKTとか〇〇teacherの略と思われるものと、審査員と書かれた名前の人がいた。

早速座り、面接を始める。最初は世間話で、コロナ禍で影響受けたとか、研究できてる?とか、北海道はどう?とか特筆することもない話で始まる。その後、シンプルに志望動機を聞かれたので、

・熱と構造の連成を研究するために受けた。そして、博士後期課程まで研究して、展開構造物と熱制御を組み合わせたシステムを送り出したい。

・フロンティア宇宙開拓リーダー養成プログラムで宇宙工学を包括して勉強出来ること。

を述べた。勉強したい、というNGワードはおまけ程度に出したが、2個目の理由はおまけ程度なので、そこは問題にはならないと思う。メインで勉強したいと言ったらアウトだろうけど。

んで、博士後期課程に行くと言ったが、卒業後はどういうキャリアプランを考えているか聞かれた。

それに対して、日本の宇宙業界は量産が弱いから、そこを改善していくための会社に入るなり作るなりしたいと言った。

よく調べてるね。と褒められた。実際問題そうなので、多分皮肉はないと思われる。

他には、自分の取っているプログラム的に受験は許されるのか?最悪コースが変わって配属先が変わっても良いか?とか聞かれた。どちらも問題ないと答えた。(後者に関しては問題ありありだけど)

後はこっちから質問はないか。と聞かれたが、ぶっちゃけ大体調べが付いているので、無いと答えた。後で、ビジョンとか聞けば良かったかな。とか考えたけど、チープな意識高い高ーい質問は主義ではないので辞めた。

【受験当日-口頭試問-】

そして、基礎的な学力を試される口頭試問。まずは、数学。5問中2問を選択して1問当たり4分回答1分説明で解く。ジャンルは覚えてる範囲だと

極限、微分方程式、線形代数、微積、ベクトル解析の問題の5題。選んだのは、極限とベクトル解析。ぱっと見で簡単だったから。

極限の問題は次の写真の問題そのもの.ロピタルの定理を使えば解ける簡単な問題。迷うことなく回答した。

画像1

ベクトル解析は、

(1)ベクトルのA(流石に覚えてない)のrotAを求めよ.

(2)div(rotA)を求めよ.

これだけ.計算ミスさえしなければ美味しい問題でした。

これで数学は終わり。必死こいて、15年分の一般試験の過去問を解けるようにした割には簡単で拍子抜けした。


次は力学。画像の通りに、紐につられた棒の回転を微分方程式にして解く問題。数学よりは難しかった。回答8分、説明2分。

画像2

(1)はsinθやsinΦを使って、xを表すだけ。ちなみに私は微小角と勘違いして角度×長さで答えてしまったことに帰りの飛行機で気づく。悲しい。まぁ、問題的に間違いではないのでヨシとしたい。

(2)は視点Bから張力を求めて、モーメントを使い、回転の運動方程式を求めるだけ。ここに早く気づけばよかったが、時間を食ってしまった。しかし、口頭試問だったのが救いで、口で答えを求める過程をしっかり答えた(つもり)ので、得点をください。お願いします。

(3)は(2)の式から慣性モーメントを求めるだけ。

落ち着けばなんということはない問題。どこまで点をくれたか。それ次第。

以上で試験は終了。発言内容により個人への質問が変わる気がするが、基本的な質問や問題が出ると思っていいと思う。だからといって、手を抜いた勉強をしたら落ちた時、専門科目の勉強が間に合わなくなるので、きちんと勉強すること。受験勉強だけ乗り切って、研究で使えないのは恥ずかしいし。

【おわりに】

この記事の執筆時、まだ結果は来ていないので書くのが躊躇われたが、記憶が残っているうちに書くのが良いと思ったので書いた次第。受かってるといいな。ちなみに、大学受験は2回ほど失敗しているので、心労が直前は酷かった。2日連続でヤンキーとギャルに絡まれる夢を見た。怖かった。どうもプレッシャーに苛まれている時の夢だとか。

そんな震える自分に言い聞かせていたのは、この言葉。

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©LUCKY LAND COMMUNICATIONS / 集英社 ジョジョの奇妙な冒険40巻

露伴先生、いい言葉ですね。それでは、皆さんも自分を乗り越えて頑張りましょう。


【SNSアカウント】

Twitterアカウント:@satoufsinsei12

質問が有れば、DMでどうぞ。

質問する前にこっち見てからにしてね.


【おまけ】

口頭試問に向けて考えたメモを載せておく。パクっても仕方ないけど、何を用意しとけばよいかの参考になれば良いですね。この内容に記事になりそうなことがいくつかあるので、今度書こうかな。

準備は大事ですので、死ぬ気で準備しましょうね。

画像4

©集英社 BLEACH73巻

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Q.志望動機
A.長野研で熱と構造の連成の研究ができるから。LHPの基礎研究と応用をやっており、様々な種類の開発をしながら特許や論文を出せるので研究しながら社会的にインパクトな与えるだけでなく、社会への応用も同時に考えているので研究以外の価値観も同時に養成できるから。

Q.大学院で何したいか
A.展開構造物と熱制御を組み合わせた研究をして新規性のあるシステムを1つ世に送り出すこと。理想としては論文として残したいが、コンテストや
コンペに出すのも一つ。そのために熱制御と構造を連成させた研究を行い、その知見をもとに自身が研究していた構造の知識と合わせて新しく作ること。課外活動としては宇宙業界の量産化や自動車や宇宙以外の分野の製造や開発の知識を学び、研究に応用しつつビジネス的なアイデアを考案して宇宙開発の円滑化を図りたい。

Q.大学で興味を持って学んだこと(構造最適化、熱制御)
A.構造最適化はCADにジェネレーティングデザインと言うものがあり質量最小化剛性最大化を取り扱っていて形状も有機的なもので印象深かった。当時はいつか展開構造物に応用してみたいと考えてた。トポロジー最適化が基礎なので勉強しようとしたが当時は数学が弱かったので全く理解できずに終わってしまった。(レベルセット法が関わっているが難しかった)展開構造物の降り方や展開方式を工夫すれば可能な限り質量最小化や体積最小化できるが、いずれ限界が来るので外形だけでなく内側の形状も設計変更できるようにしたい。それに合わせて最近は3Dプリンターによる一体成型が流行っています。軽量化のためには部品点数の作品や内部構造を削る必要があるので、この技術は将来的に役に立つと思い勉強しています。また、新たに生成された形状は力学的に見ても新しい特徴を有しているかもしれませんし、聞くところによると最適構造は意外なところで座屈を起こしやすいと聞きます。そういったところの発生原因を研究したいし、今後やろうとしている熱的な特性も同時に考える必要があるので興味の対象になっている。

熱制御に関しては書類に書いてあることが全て。具体的に勉強したとこと言えば、伝熱学や民間宇宙利用の講座で物性を図ったりMLIを作ったりしたこと。ウェイトで言うと構造最適化の方が勉強しているので熱制御の勉強は現在やっているところ。本やジャーナルや論文をいくつか読んだりする程度でまだ表面的な知識しかない。なぜ興味があるかと言うと自身の将来的な夢として、可能な限り宇宙の最奥に行くことで、生活をしたり太陽から遠くなると言う事は熱収支がかなり重要になってくるから、快適に過ごすためにもいつも勉強したいと思ったし、熱は全体のシステムに関わることなので、熱の勉強するだけでも他の知識が付随的に入ってくるから。(もちろん応用範囲を考えながらの話)

Q. ジェネレーティングデザインとトポロジー最適化の違いは?
A.トポロジー最適化はレベルセット法などを使い1つの解を出す。対してジェネレーティングデザインは指定した条件に対して形状を複数提案する。トポロジー最適化はフランジ等決まった形をくり抜く様に軽量化することに対して有効である、ジェネレーティングデザインは新しいデザインの設計や形にとらわれない形状を出力することに向いている。原理的には同じ。ただし使われる段階がコンセプト決定や製造方法の検討等の違いがある位。

Q.専攻変わるよ?
A.もともと熱と構造の両分野をやりたかったので、熱と構造の連成ができる研究室があるのは自分にとって願ってもないこと。

Q.大学院進学を考えたのはいつから
A.入学当初から。博士進学を考えていたのは3年。

Q.進学に向けて勉強していること
A.既存研究で熱と構造の連成の研究(サーマルスナップ、熱応力熱歪みなど)
(これから)量産や開発の勉強。宇宙産業を大規模にするにはどうすればいいか考えたい。特に熱と言うのは宇宙に限らず自動車にも応用されていることなので、ニーズやコストの考え方も取り入れないと宇宙に応用できないから。

Q.なぜ名大なのか
A.熱制御と言う観点では室工も名古屋も同じだが、室蘭はアクティブな熱制御、名古屋はパッシブな熱制御。展開構造物と親和性が高いのはパッシブな熱制御である。またフロンティア宇宙開拓リーダー養成プログラムがあることで、研究と並行して包括的な学習ができる。衛星開発を室蘭でも行っていたがバス部を任せていたので、回路系は全く触っていない。システム全体を理解する上で良いきっかけとなる。(熱と構造はシステム全体に関わるものだから理解は必須)

Q.最近の航空宇宙のニュースで気になること
A.パナソニックの航空宇宙事業部設立。量産とか民生品について興味を持ったから。それを人工衛星設計コンテストに案として提出した。
または、シンプルにファルコン9の有人の打ち上げ、日本と海外のビジネスモデルの違いや何故他よりも遅れているのか。考えるきっかけになった。それに合わせて、日本人が月面着陸するかも知れない話。今のままでは永久にアメリカの手下だから、どうやってイニシアティブを取っていくか考えている。細かい話だとALEの衛星失敗。固着の難しさを知るとともに、そこかぁという残念感が少しある。
直近だと7/30のパーセヴァランス
ハサミムシの羽の収納され方が判明した


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