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【メタファイズ】の組み方


はじめに

初めまして。しゅがあどろっぷと申します。
普段は紙やMDで純構築の【メタファイズ】を組んで遊戯王楽しんでいます。
昨今では、かなりデッキパワー不足を感じますが、その大胆な性能ゆえに環境によっては強く出られることもあるこのデッキを、1人でも多くの方に知って頂きたく、この記事を書きました。

この記事では

  • 「メタファイズ」カードについて

  • 【メタファイズ】について

の2点について説明していこうと思います。
(MDのリミットレギュレーションを想定して記事を作成していますが、OCGでも大した影響がありません。)

*この記事の注意点 : この記事では「純構築」という言葉は「デッキの中心を成すテーマカード」と「汎用カード」からなるデッキを形容しています。

「メタファイズ」カードについて

メタファイズは実質的には、2体の下級モンスター、3体の最上級モンスター、1体の特殊召喚モンスター、そして3枚の魔法罠カードからなる光属性・幻竜族のテーマです。(実際には、あと2体モンスターがいますが、テーマ成立以前に登場したモンスターで、ほとんど関係がないためここでは説明を省いています。)

3体の最上級モンスターは以下の共通の条件を持つ固有効果を2つ持っています。

  1. 「メタファイズ」モンスターの効果で特殊召喚された場合に適用される効果

  2. 除外された場合に次のターンのスタンバイフェイズ時に除外されている自分をデッキに戻すことで発動できる効果

となっています。全体的にタイラントは仲間ハズレですね

一方で下級モンスターは「メタファイズ」モンスターを特殊召喚する効果を持っています。

することができます。

よって、カードを除外する手段を用いて最上級「メタファイズ」モンスターの2つ目の効果でアドバンテージを獲得し、下級「メタファイズ」モンスターの効果で最上級「メタファイズ」モンスターを特殊召喚することで1つ目の効果を使っていくのが基本的なテーマの動きとなっています。

魔法・罠カードでは手札交換と除去、サーチ、特殊召喚が可能です。

《アシンメタファイズ》
永続魔法
①1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。 手札から「メタファイズ」カード1枚を除外し、自分はデッキから1枚ドローする。
②1ターンに1度、自分の「メタファイズ」カードが除外された場合に発動する。 そのターンによって、以下の効果を適用する。 ●自分ターン:「メタファイズ」モンスター以外のフィールドの全てのモンスターの攻撃力・守備力は500ダウンする。 ●相手ターン:「メタファイズ」モンスター以外のフィールドの全てのモンスターの表示形式を変更する。

《メタファイズ・アセンション》
通常罠
このカード名の①②の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
手札から「メタファイズ」カード1枚を捨てて発動できる。自分はデッキから1枚ドローする。その後、デッキから「メタファイズ」モンスター1体を除外できる。
②このカードが除外された場合に発動できる。デッキから「メタファイズ・アセンション」以外の「メタファイズ」カード1枚を手札に加える。

《メタファイズ・ディメンション》
永続罠
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。①:相手がモンスターの特殊召喚に成功した場合、除外されている自分の「メタファイズ」モンスター1体を対象としてこの効果を発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターは次のターンのエンドフェイズに除外される。
②:このカードが既に魔法&罠ゾーンに存在する状態で、このカード以外の自分の「メタファイズ」カードが除外された場合、相手フィールドのカード1枚を対象として発動できる。そのカードを除外する。

《メタファイズ・ファクター》
フィールド魔法
①:このカードがフィールドゾーンに存在する限り、 自分はレベル5以上の「メタファイズ」モンスターを召喚する場合に必要なリリースをなくす事ができる。 この効果は1ターンに1度しか適用できない。 この効果を適用して召喚したモンスターは次のターンのエンドフェイズに除外される。
②:このカードがフィールドゾーンに存在する限り、 自分の「メタファイズ」モンスターの効果の発動に対して、 相手は魔法・罠・モンスターの効果を発動できない。

(魔法・罠カードの使い方の話はデッキ構築のところでお話しします。)

【メタファイズ】について

純(準)構築【メタファイズ】の基本

本題です。

一般的な純構築の【メタファイズ】は墓地利用防止型の【メタビート】の派生系として組むことが基本となります。
最大の理由は《次元の裂け目》《マクロコスモス》との相性の良さです。

【メタファイズ】の弱点のひとつに破壊によるモンスター除去に弱いことが挙げられます。
最上級の「メタファイズ」モンスターは除外された場合に効果を発動しますが、「メタファイズ」カードで墓地の「メタファイズ」カードを除外できるのは特殊召喚モンスター《メタファイズ・エグゼキューター》の召喚条件のみとなっています。
つまり、最上級「メタファイズ」モンスターが戦闘や効果で破壊された場合、そのままではほとんど純粋にディスアドバンテージが発生することになります。
《次元の裂け目》《マクロコスモス》は破壊されたモンスターを墓地に送る代わりに除外できるため、この問題を解決してくれます。
そのため【メタファイズ】というデッキには自然とこれらのカードを採用することが可能で、結果として墓地利用防止型の【メタビート】の形を採るのが強そうだ、ということになります。
また、「メタファイズ」の除外利用効果は発動するために1ターンのラグが発生するため罠カードの利用によりデッキの速度が遅くなることも気になりません。ちなみに、このラグのおかげで最上級「メタファイズ」モンスターは《抹殺の指名者》の効果で除外した場合でも②の効果を発動することができます。

弱点に目を向けると、【メタファイズ】の弱点にはもう1つ、最上級モンスターが多いことによる手札事故の危険性が挙げられます。
ここで活躍するのは「メタファイズ」魔法・罠カードです。
「メタファイズ」カードには上記2種類の手札交換カードが存在します。純構築であればできればフル投入しておきたいですね。

《アシンメタファイズ》は②の効果により自分のターンには《メタファイズ・ラグナロク》の戦闘を補助し、相手ターンには《メタファイズ・アセンション》や《抹殺の指名者》などのフリーチェーンの除外ソースと組み合わせることで防御カードとして【メタファイズ】の遅さをある程度カバーしてくれます。ちなみにどの効果も名称について回数制限がないため、3枚発動することで1500ダウンや3枚交換などもできます。②は強制効果なので2枚発動だと相手ターンの効果は無意味になります

そして特に重要なのは《メタファイズ・アセンション》の②の効果で、この効果により、《封印の黄金櫃》《奇采のプルフィネス》が「メタファイズ」カードの万能即時サーチカードとして使えるようになります。
①と1ターンにいずれかしか発動できないことには注意が必要です。
①の効果を《次元の裂け目》《マクロコスモス》の適用下で発動すれば、コストとして捨てるカードを除外することが出来ますが、このコストとして2枚目以降の《メタファイズ・アセンション》を使用しても②は発動しません。マクロ張ってる時くらい両方使えて良くない?素直に最上級「メタファイズ」モンスターをコストにしましょう。
墓地に落ちたり除外されたりした場合も、《奇采のプルフィネス》で再利用できます。

基本的にはここまでに出てきたカードで【メタファイズ】の主要な動きは十分に構成されています。それでは簡単に整理してみましょう。

  1. 《メタファイズ・ダイダロス》《アシンメタファイズ》《メタファイズ・アセンション》《封印の黄金櫃》《奇采のプルフィネス》《抹殺の指名者》の効果で「メタファイズ」カードを除外して効果を発動

  2. 《メタファイズ・アセンション》《メタファイズ・ネフティス》の効果でサーチを行い、《アシンメタファイズ》のドローと合わせて手札を整える。

  3. 《アシンメタファイズ》の効果で補助しながら《メタファイズ・デコイドラゴン》《メタファイズ・ラグナロク》《メタファイズ・タイラント・ドラゴン》の効果で最上級「メタファイズ」モンスターを特殊召喚

  4. 最上級「メタファイズ」モンスターの効果で除去、火力増強を行い、ビートダウン

この流れを繰り返すことで相手とのアドバンテージの差をつけていきます。

では、動きが見えたところで、勝ち筋を整えていきます。

アイデアとしては主に

  1. 追加の永続罠なども採用して【メタビート】の要素を強める

  2. 《メタファイズ・ラグナロク》がチューナーであることを利用してSモンスターを採用し、ビートプランを強化する

の2つがあります。

罠ビート型【メタファイズ】

まずは1つ目のアイデアを詰めていきます。

この場合、永続罠カードによるロックを目指すため、先攻には他の型の【メタファイズ】よりかなり強くなります。
弱点は他の罠ビートと同様で、

  • 相手の魔法・罠除去

  • 手札事故

  • 遅さ

この3点です。

まずは採用するメタカードを検討しましょう。
《次元の裂け目》《マクロコスモス》は採用しない理由がありません。フル投入でもいいでしょう。
《御前試合》《群雄割拠》も前述の通り属性と種族が統一されたメタファイズとは相性が良く、MDでは2023年2月以降も使用できる「勇者」出張セットを腐らせたり、「烙印デスピア」の融合召喚の選択肢を狭めることができます。
他にはこの構築ではEXデッキを重視しないため、《サモンリミッター》を採用することも検討できます。
カード説明のところで挙げた、「メタファイズ」専用の永続罠カード《メタファイズ・ディメンション》もいいでしょう。
①は条件付きの「メタファイズ」モンスターの帰還効果、②は「メタファイズ」カードが除外された場合の盤面除去効果です。
特に②は《アシンメタファイズ》や《メタファイズ・アセンション》と組み合わせることで、相手ターンも含めて継続的に除去を行うことが可能で、他の永続罠によって、相手が盤面を広げられない場面では特に強力です。しかし、十分に機能させるには多くのパーツが必要で、かつ、このカードのサーチはかなり容易なため、採用枚数はかなり絞って良いでしょう。

その他にも相性のいいメタカードはあるかと思いますが、メタカードを増やしすぎるとデッキが動かなくなる恐れがあるため、採用枚数はよく検討しましょう。

次に、弱点を補えるカードを採用していきましょう。

まずは相手の魔法・罠除去から罠を守るカードを採用します。
OCGのマッチ戦では、魔法・罠除去はサイドデッキに投入されることが多いため、対策カードもサイドデッキに入れておく方が効率が良いですが、MDではシングル戦で永続罠カードに詰まされる危険性を抑えるために《ハーピィの羽根帚》《ライトニング・ストーム》《コズミック・サイクロン》などの魔法・罠除去カードが投入されていることが多いです。
1つ目の対策は、こちらも同じカードを投入して《抹殺の指名者》の効果で除去カードを無効にすることです。《抹殺の指名者》は【メタファイズ】においては最上級「メタファイズ」モンスターの効果のトリガーとして基本的に投入されるうえ、自分ターンに使わなかった場合セットすることが推奨されるので、さらに魔法・罠除去への対策を役割として果たせるのは大きな利点です。制限カードになっちまったがな!
2つ目の対策は《スターライト・ロード》《大革命返し》《神の宣告》といった、カウンター型のカードを採用することです。これらのカードはいずれも一長一短なので環境にあったものを選びましょう。

次に手札事故の対策ですが、先程の「メタファイズ」魔法・罠カードに加え、「メタファイズ」以外のカードによる手札事故の可能性も考えると「壺」シリーズのカードも採用したいです。
この構築ではEXデッキの重要性が低いため《強欲で金満な壺》または《金満で謙虚な壺》が採用しやすいでしょう。ここは好みですが、アドバンテージを意識するなら《強欲で金満な壺》、必要なカードを手札に加えることを意識するなら《金満で謙虚な壺》を採用しましょう。
個人的には以前は先行で《マクロコスモス》さえ先行で出せれば勝てる対面が非常に多かったため《金満で謙虚な壺》の使い勝手が良く感じていましたが、最近では《マクロコスモス》1枚ではメタ性能が不足しているように感じるため少しでも多くメタカードを手札に加えるため《強欲で金満な壺》に変えるのもいいかも知れないと考えています。

最後に遅さの対策ですが、手札誘発とカウンター罠を多めに採用したいです。スロットは上手くやりくりしてください。
私は《灰流うらら》《無限泡影》《ディメンション・アトラクター》をフル採用していますが、他の妨害手段は魔法・罠カードを守ることも出来る《神の宣告》やこのデッキの万能カードと化している《抹殺の指名者》など、妨害に特化にしていないカードになっています。
残念ながら余裕はほとんどありませんので、使いながらデッキを何枚まで増やせるのかを見極めて頂き、採用枠を工面してください。

S重視型メタファイズ

2つ目のアイデアですが、基本的には罠ビート型とメインデッキはさほど変わりません。
ただし、《メタファイズ・ラグナロク》の重要度が跳ね上がるため、デッキ枚数と「メタファイズ」以外のカードの採用枚数についてかなり慎重に検討する必要があります。

メタカードは、この構築ではひとまず、《マクロコスモス》と《次元の裂け目》に絞りましょう。

まずは採用するSモンスターを考えます。
【メタファイズ】では、Sモンスターはレベルが6、9、11、12の2体素材で出せるモンスターが特に出しやすく、続いてレベル8、10の2体素材のモンスターが出せるといった感じになります。

レベル12Sモンスター

《メタファイズ・ラグナロク》+レベル8モンスターで出すことができます。
バトルフェイズに「メタファイズ」レベル8モンスターをリクルートした後のメインフェイズ2に出せるため比較的よく使います。

MDでは現在、縛りのない2体素材で出せるレベル12Sモンスターは《炎斬機ファイナルシグマ》のみです。
(ほとんど)完全耐性を持っており、「メタファイズ」カードの全体除外や弱体化の影響も受けず、場持ちもよいため採用するべきでしょう。
OCGでは、《赫聖の妖騎士》がチューナーにレベル4を指定しており、採用できます。【メタファイズ】では今まで出しづらかった妨害効果持ちのモンスターですので、採用したいです。

レベル11Sモンスター

《メタファイズ・ラグナロク》+レベル7モンスターで出すことができます。
バトルフェイズに《メタファイズ・ダイダロス》をリクルートした後のメインフェイズ2に出せます。

縛りのない2体素材で出せるレベル11のSモンスターは《星態龍》と《サイコ・エンド・パニッシャー》の2体のみとなっています。好きな方を採用しましょう。

レベル9Sモンスター

《メタファイズ・ラグナロク》+レベル5モンスターで出すことができます。
《奇采のプルフィネス》自身のレベル変更効果で5になった《プルフィネス》を素材にするのがいいでしょう。

《電脳堺狐-仙々》を採用しましょう。
フィールド限定ですが、《マクロコスモス》と同様の効果を適用できるため、「メタファイズ」との相性がいいです。

レベル6Sモンスター

《メタファイズ・ラグナロク》+《メタファイズ・デコイドラゴン》以外の組み合わせで出すことはまずないでしょう。
次元マクロがあれば、素材が使い減りしないので、複数枚採用してもよいでしょう。

《メタファイズ・ホルスドラゴン》はテーマ成立以前に登場していた「メタファイズ」モンスターで、上記の組み合わせで出せば、相手のカード一枚を永続的に無効にしつつ、コントロール奪取が行えます。
《ホルスドラゴン》とコントロール奪取したモンスターで《ヴァンパイア・シェリダン》をX召喚してさらに1除去するテクニックもあります。
他には、特に相性の良いモンスターはいないので、好きなモンスターを採用しましょう。

レベル8、10モンスター

《奇采のプルフィネス》のレベル調整や、レベル4の非チューナーを採用することでS召喚できます。レベル4非チューナーの候補としては「メタファイズ」モンスターと相性の良い《孤高除獣》、《混沌のヴァルキュリア》、《ライトレイ・グレファー》などが良いでしょう。

おすすめのSモンスターは《相剣大公ー承影》、《フルール・ド・バロネス》、《ゼラの天使》、《混沌魔龍 カオスルーラー》、《熾天龍 ジャッジメント》あたりです。好きなものを採用しましょう。

このほかにもリンクモンスターやXモンスターも採用できますが、数が多くなるうえ、Sモンスターより遥かに出し辛くなるため、ご自身で気に入ったものを、という形にさせていただきます。

おまけ

特殊召喚モンスター《メタファイズ・エグゼキューター》について

めちゃくちゃ使いづらい!!!

効果は各自読んでいただくことにして、その特殊召喚条件を確認しましょう。
自分の墓地及び、自分フィールドの表側表示カードの中から、「メタファイズ」カード5種類を除外した場合のみ特殊召喚できる。」

?????

作った人は「メタファイズ」を何だと思っているのでしょうか。
次元マクロで墓地は消滅し、フィールドから除外しやすい永続魔法・永続罠には、除外された場合の効果があるカードは「メタファイズ」に存在していません。

実際には出せなくはないのですが、出したところで出すために負ったディスアドバンテージが回復できなくて負けるということも少なくありません。
そのため、採用は全くおすすめできないのですが、最大の問題点は、こいつがめちゃめちゃカッコいいということです

僕と同じく、かの存在の圧倒的な存在感と、しなやかな肉体、神秘性、その美しさに魅入られてしまったという方のためにアドバイスを書き残すなら、《ライトレイ・グレファー》や《メタファイズ・アセンション》の効果で手札から最上級「メタファイズ」を切りつつ、《混沌魔龍 カオスルーラー》の効果で墓地を肥やし、かの存在をキャッチするといい感じに出ます。
次元マクロは抜きましょう。かの存在のためです。仕方がありません。

さいごに

「メタファイズ」の構築の基礎的な考え方をつらつらと書いてきました。
あえて2つの極端なデッキタイプに分けて書きましたが、実際には、紹介した2つのタイプの間に無限のグラデーションがあり、【メタファイズ】使いたちは、日々試行錯誤しながら自分の肌に合ったデッキを握っています。
先日も、《スキルドレイン》を採用した【メタファイズ】がダイヤ1を達成したりと、さまざまな型が試され続けています。
あなたの好きな【メタファイズ】を作ってみませんか?
私たちと一緒に【メタファイズ】を考えてみませんか?
私たちはいつでもあなたが仲間に加わってくれることを心待ちにしています。
MDで私が組んでいるデッキを張り付けておしまいにします。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

普段使っているメタファイズ。神碑ギミックで魔法罠を守りつつ、妨害もする。
かの執行者を特殊召喚するためのデッキ。

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