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武藤彩未さんを勝手にふりかえる

12月29日に武藤彩未さんのライブイベントRelease Party 〜 glitter beatが渋谷クアトロで開催されました。開演後の2曲目の最中に突然スピーカーの音が聞こえなくなり何事かと思えば、火災報知器の誤作動によりフロアの電源が落ちてしまう仕様のためでした。そのような突然のトラブルに見舞われながらも、持ち前の明るさでお得意のトークで場を和ませてくれました。復旧までの間を「久しぶりのライブだから疲れちゃうでしょ?休憩時間にしましょう!」とか、「ここまでは公開リハーサルでした」と何でも楽しいことであったかのようにしてしまうのは流石でした。

どんなライブだったのかはナタリーさんのライブレポートにお任せし、ここでは個人的なことを書いていこうと思います。

たらたらと書いた雑文を書いてしまった。。。気づけば原稿用紙10枚分ほどの文章になってしまっていたので、最後の自分の結論だけを先に載せておきます。

TL;DR

たまたま80年代の昭和歌謡やシティポップがSNSなどで流行っていたこともあって、受け入れられているのかもしれません。けれども、彼女の魅力はそこではありません。本当に好きなものを自分なりの形で表現し、いきいきとしている姿がとても惹きつけられます。一度はその道を進み続けるのを諦めそうになったかもしれません。それでも、それが本当にやりたいことなんだと進んでいる姿がとても人間らしくも感じます。そういうところが私は好きなんだな、と思ったのでした。


おじさんのただただ長い思い出の話

開演前、久しぶりの渋谷でのイベントだったので、人混みを避けながら時間を潰すためにこれまでのライブ会場を歩いてみた。彼女が留学後、自分が初めて参加したバースデーライブWWW X、つばさレコードに所属することを発表した渋谷O-EAST、行けなかったリリースイベントの会場になったタワーレコードを巡った。

巡っているときに、2015年ころをぼんやりと思い出していました。BABYMETALを知った2014年、そのまま自然な流れでその母体グループであるさくら学院にたどり着くのに時間はかかりませんでした。過去のデロ(さくら学院のファンが指すCDやDVDなどのメディアのこと)や動画サイトにある過去の出演番組などの動画を観たりしていました。武藤彩未さんを知ったのはその頃です。当時は「さくら学院」という枠で興味があったので、卒業後の活動については詳しく追っていませんでした。なので初代生徒会長(他のアイドルグループで言うリーダーのようなポジション。センターではない)であったという認識くらいでした。
しばらくしてから、YouTubeの関連動画に当時のMVが自然と流れてくるようになり、そこで初めて彼女のさくら学院卒業後の活動を知りました。今としても珍しい方だと思いますが、ソロでのアイドル活動ということに驚きがありました。憧れの80年代アイドルのように歌を歌っていこうという姿は10代ながらに自分の目にはかっこよく映っていました。当時、自分はまだBABYMETALのライブしか参加したことがなく、さくら学院も武藤彩未さんもいつかライブに行ってみたいと思っていました。
そう思っていた頃に、ライブ配信番組LoGirlで武藤彩未さんの口から「活動休止」が発表されました。とても良い楽曲があり、多方面で活躍し始めていたころだったのでとても衝撃でした。そして、そこから数カ月後、さくら学院2015年度の卒業生の進路がいずれも芸能界から離れるもので、さらに衝撃を受けました。なぜ彼女らに会いにライブに行かなかったのだろう、と非常に後悔しました。どこで誰が言ったのかはわかりませんが、「推しは推せるときに推せ」という言葉は正しいものだと実感しました。それから、行けると思えたイベントは極力参加するようになりました。

それから3年ほどが経ち、活動再開という話を目にしました。あいにく、最初のライブには都合がつかずに参加できませんでした。しかし、WWW Xでのバースデーライブについに本人の歌を聞くことができ、感動で涙しました。当時、彼女本人がライブ会場の予約をしたり、ご友人にお願いをして物販を担当してもらったりといったことで奔走していたとそうです。

ライブを重ねるうちに、会場も来場者も少しずつ増えていったように感じました。そして、2019年最後のライブで、つばさレコーズに所属することが発表されました。我が事のように嬉しいとはこのことだろうと思います。それまでは、このまま個人としての活動になってしまうんだろうかと、それはどこまで続けられるものなのかという見えない不安が(自分には)ありました。
そして、同時に初披露された活動休止後の再デビューのシングル「雨音」は、10代のころとは違った彼女自身の年代に近い大人の女性といった雰囲気が出ている曲で、より80年代アイドルの雰囲気が出ているように感じました。特に、MVは縦横比があえて4:3で作られているのでしょう(これは私個人の予想です)。

しかし、前途多難というものでしょうか、その翌年からは新型コロナの影響により、ライブイベントが失くなってしまいました。不幸中の幸いとして、オンライン配信での開催へ移行していきました。参加する側としてはとてもありがたいものではありました。自宅から参加できますし、開催後1週間はアーカイブ配信で何度でも観れるというのは新しいあり方だと思いました。でも、何か物足りない気持ちもありました。
2021年1月、そういったオンライライブを数回開催した後の久しぶりの有観客ライブ。客席から声が出せないというのはオンラインと変わらないのですが、やはり会場の音源で本人の声が聞こえるのは「これだ!」と思える感激がありました。このライブの1曲目に歌われたoshanは、歌詞がその当時の彼女とファンとの間の関係を表していたように感じました。

元気にしてたのかな?
会えない日々が続いて
今日はちょっと気合入れた
おしゃれな服で待ち合わせ

oshan、作成:武藤彩未・御供信弘

この年は、徐々に有観客イベントが戻ってきた年でした。バースデーライブは残念ながらオンライン配信になってしまいましたが、ファンクラブイベントやリリース記念イベントやサイン会が行われ、リアルで武藤さんに会える機会が増えていきました。
自分は初めてサイン会で目の当たりにしてとても緊張したのを覚えています。普段はライブでステージ上に立っている姿を見ていたのですが、とても小柄な姿とのギャップにも驚きました。この小さな少女、ではなく女性が多くの人達を魅了していくのはとてもすごいことだと思います。そして、このサイン会の後日に開催されたライブでは、幸運にも最全席のど真ん中の席を引き当ててしまいました。ステージ上で歌う彼女はとても凛々しく、輝いて見えました。ステージ上には彼女が大好きなミラーボールがいくつも使われていて、まさに輝いていたのでした。

このライブのタイトルと同名のSHOWERという楽曲のMVもまたミラーボールが随所に出てきていて良いです。

そして、この年最大の出来事は、松本隆先生の50周年ライブイベントに立てたことだと思います。これまで彼女が愛してやまない80年アイドルの作詞を多く手掛けていた松本隆先生と会うだけでなく、そのイベントで歌うことができたというのはすごいことです。好きなことを続けていき、夢を叶えて行く姿は、見ている方もなんだか嬉しくなります。

いつのライブでのMCだったか忘れてしまったのですが、活動休止前の曲について触れたことがありました。

活動休止前の曲はあまり歌わないようにしようと思います。バースデーライブとか特別なときはやってもいいかな。

正確な文言ではありませんが、このようなことを言っていたのを覚えています。「自分が好きになったころの曲は聞くことはできないのかもしれない」といった少し寂しさもありましたが、新しい楽曲も増えてきていたのでこれから先のことを楽しんでいこうとも思いました。

昨日のライブで武藤さん自身が言っていましたが、2022年は「出会い」の年だったと思います。1月のDENIMSさんとの対バンライブとその後のDENIMSさんからの楽曲提供、降旗愛さんとのライブとその後に楽曲提供といったことがありました。そして、この降旗さんとのライブで再びnishi-kenさんと共演があったのです。nishi-kenさんは武藤さんの活動休止前のソロデビュー時からいくつかの楽曲を作曲・編曲をしていた方です。そのソロデビューの頃を知っている方が今の武藤さんのために作曲したのがハンサムレディです。

このハンサムレディを収録したアルバム「glitter beat」のリリースを記念したライブが昨日のライブでした。

ここで活動休止前の曲が2つ披露されました。A.Y.Mとパラレルワールドです。特にパラレルワールドは、その前のMCでは先のライブレポートに書いてあったように

とにかく自分がやりたいことにこだわってきて、今が一番楽しい。いろんな決断をしてきたけど、ここに辿り着くためだったんだなって思います

と言っており、そしてこのパラレルワールドの歌詞が「今の自分に合っている」とも言っていたのでした。彼女が本当にやりたかったことを続けてきた結果でもあり、ただそれを続けることに不安があったのかもしれません。でも、彼女が一番いきいきとできることを歌っていくことが本人だけでなくその周りの人にとっても良いことなのだということが今に、そしてこれから先に繋がっているのかもしれません。
あらためて歌詞を見てみると、本当にやりたいことをやっていこうとする気持ちが書かれていて、それがとても合っているのだと思います。

曲もとても元気にさせてくれる明るい曲なのでMVも是非観てほしいです。

たまたま80年代の昭和歌謡やシティポップがSNSなどで流行っていたこともあって、受け入れられているのかもしれません。けれども、彼女の魅力はそこではありません。本当に好きなものを自分なりの形で表現し、いきいきとしている姿がとても惹きつけられます。一度はその道を進み続けるのを諦めそうになったかもしれません。それでも、それが本当にやりたいことなんだと進んでいる姿がとても人間らしくも感じます。そういうところが好きなんだな、と思ったのでした。


余談

久しぶりにnoteに書いてみたけれど、以前に比べて編集しやすくなったように感じました。書くことに集中できるという感じ。たまには雑文とか、今回のような趣味のことなんかをこちらに書いていこうかと思いました。
ということで、これを読んで面白いと思ってくださったら、「いいね」や「フォロー」、「サポート」をしていただけると嬉しいです。
それでは、良いお年を。


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