見出し画像

Regional Scrum Gathering Tokyo 2024を楽しむ準備

年に一度のスクラムのカンファレンスRegional Scrum Gathering Tokyo 2024(RSGT)が来たる1月10日から3日間、御茶ノ水ソラシティにて開催されます。
まだ開催前の現時点で、来週の今頃にはもう終わっているという事実で開催前なのに既にロス感が発生するくらいに楽しみであります。

この記事は「これから楽しむぞ!」という個人的な気持ちの高ぶりにより書いているただのエッセイです。ここでは、私が2014年あたりから、ある時はスピーカー、またあるときはスポンサー、そして殆どは当日スタッフとして、RSGTに毎年参加しつづけて勝手に思っている楽しむための心情などを書いていきます。

あのな、カンファレンスじゃない、ギャザリングなんよな

「年に一度のスクラムのカンファレンス」と便宜上書きましたが、一般の人に伝わりやすい表現としてカンファレンスという言葉を使用しています。正しくは名称にあるようにGatheringです。適切な日本語が見つからないので、ギャザリングと書くしかありません。
ギャザリングを辞書で引いてみると、以下のように書かれています。

a coming together of people in a group (as for social, religious, or political purposes)

https://www.merriam-webster.com/dictionary/gathering

つまり、RSGTの場合、スクラムに関心がある人たちの集まりを意味しています。一方、カンファレンスはどうでしょう。

a meeting of two or more persons for discussing matters of common concern

https://www.merriam-webster.com/dictionary/conference

複数名で共通のことを議論しあうミーティングのことを意味しています。「RSGTでも多くの講演があるからカンファレンスではないか!」と思われるかもしれませんが、それは優先順位の違いと思います。「スクラムに関心のある人達が集まる」ことが第一義であり、それに次いで講演があるのだと思います。集まった人達に共通の話題を提供するために講演があると言ってもいいでしょう。

初めて参加した人は、セッションが始まっても廊下やホワイエで話し込んでいる人達を見て驚くかもしれません。しかし、これはギャザリングしています。当日集まって直接人と話しをすることで、RSGTに参加した価値を存分に楽しんでいる姿です。もちろん、セッションに参加し、静かに講演を聞き、重要なところをメモを取るといったカンファレンスらしい参加の仕方もあります。ですが、これは少し弱いギャザリングです。せっかくであれば、セッション中のQ&Aでも良いですし、セッション後の休憩の合間にスピーカーに直接話しかけると良いでしょう。こうすることでよりギャザリングできます。「スピーカーに話しかけるなんて」とか「何を話をしていいかわからない」とか思うかも知れません。「先程のセッションとてもおもしろかったです」など簡単なことでも良いですので声をかけると喜ばれます。むしろ、声をかけてほしいからこそ講演しているというスピーカーもいるでしょう。なので、どんなことでもいいので話しかけてみましょう。そこからセッションでは語られなかったこととか聞き出せたら、それはお得です。スピーカー以外にも、同じセッションに参加した人にも話しかける機会は作れます。「今の話を聞いて、自分は〇〇って思ったんですが、あなたはどうですか?」といったように、「同じセッションに参加した」という共通の話題が自然と生まれます。スポンサーブースにも色んな人がいますし、気になった企業のブースに行って、ノベルティを貰うついでに話をするのもいいです。スタッフに軽く会釈したり、挨拶するのも一つのギャザリングだと思います。色んなところにギャザリングの機会が転がっています。

とにかくギャざりましょう。

名札重要

RSGTの開催期間は今年も3日間です。毎年思いますが、長そうで短い3日間です。その間に色んな人達とギャザリングすると思います。3日間終え、いつもの職場に戻ったあとに、この3日間のことを色々思い出すことになると思います。そのときに「あのとき話した人は誰だっけ…」となってしまうと大変残念です。最近では、オンラインでのスクラムに関する勉強会も盛んに開催されています。そういった場で再開できる可能性もありますし、さらに来年のRSGTで再開することもあります。そのときに、「あの人」となってしまわないように名前を覚えられるようにしておきましょう。

そう、RSGTにはネームタグがあります。これは入場証の役割も果たしますので、3日間常に肌身離さずつけていなければいけません。そこにちゃんと覚えて欲しい名前を書きましょう。会期中にどう呼んでほしいのかを考えておくと良いでしょう。普段のTwitter(現X)のアカウント名でも良いですし、苗字でも良いですので、気軽になんと声をかけてほしいのかを明示することが大事です。

また、どんな立場で参加しているのかを示すリボンをネームタグに付けることができます。「Scrum Master」なのか「Agile Coach」なのかがネームタグにいくつでもぶら下げることができます。自分の立場を示すことで、話しやすさも変わってきます。

名前を覚えてもらって、とにかくギャザりましょう。

美味しい弁当が提供される理由を考えよう

3日間のランチではお弁当が提供されます。それもわりと良いお弁当です。参加者人数分は十分にありますので、ぜひそれも楽しんでいただきたいところです。でも、単に味を楽しむだけで終わらせてはMOTTAINAIのです。

わざわざランチを食べに外に出るよりも、会場で誰かと一緒に食べながらギャザリングするために活用していただきたいです。

Fearless Changeにある「ブラウンバッグミーティング」のようなものです。

もちろんランチタイムは90分なので十分に時間はありますあります。会場はオフィス街にあるので、ランチを外で食べに行くことも可能ではあります。話したい人を連れ出して、外でギャザリングするのもとても良いと思います。

ご飯を食べるというきっかけに、とにかくギャザりましょう。

コール・アンド・レスポンスをお願いします

お目当てのセッションに参加して、静かに講演を聞くのももちろん問題ありません。ですが、セッションによってはスピーカーが聴講者に対して、質問を投げかけたり、その場で小さいワークを仕掛けてくることがあります。それ以外でも、スピーカーの話している内容がとても納得できる部分があったら頷いてみたり、面白い小ネタが挟まれたのであれば笑うといったことも大事な反応です。スピーカーによっては「いきいきしてるかー!」とか叫びだしたり、バンド演奏が入ったりするセッションもあり、驚くかもしれませんが、いずれもセッションを楽しくするための演出ですので楽しんで問題ありません。

そういったときに反応が薄くなってしまうと、スピーカーにとってはとても悲しいものです。スピーカーのテンションが下がってしまうと、その後の講演内容のクオリティにも影響が出てしまう可能性があります。セッションの良さを作り上げるのは、スピーカーだけでなく聴講者も大事な役割を持っています。そして、セッションの最後にはスピーカーに向けて、ぜひ惜しみない拍手を。最高のセッションは、スピーカーだけでは作れません。

セッションはスピーカーと一緒に、とにかくギャザりましょう。

終わりは始まり

セッションの終わり、その日の全セッションの終わり、そしてRSGTの終わりは、それぞれが始まりを意味しています。

ランチタイム以外にもセッションの間には休憩、ティータイムといった時間が設けられています。セッションが終わったらギャザリングの始まりの合図です。

その日の全セッションが終わったら、翌日の開始まで長い時間があります。長い夜の始まりでもあります。その日の出来事を一緒に語るギャザリングの始まりの合図です。例年であれば、ソラシティの地下にあるレストラン街に人が流れていきます。

RSGTの全日程が終わったら何が始まるのか?

次のRSGTが始まる

冗談のように聞こえるかもしれませんが、RSGTに参加して得た情報やモチベートされたことにより、この先一年頑張ろうという気持ちになる人が多く現れます。また、その一年の成果を次のRSGTで話をしたい!という目標を持つ人も現れます。今年のRSGTが終わると同時に来年のRSGTに向けての活動が動き始めます。

君たちはどうギャざるか

この記事では、私がこれまでのRSGTを振り返って思いついたギャザり方を書きました。ここに書いたことが正解ではありませんし、そもそも正解なんてものが存在するような問題ではありませんので、各々が「これをしたら楽しそう」と思えることをぜひ行っていただければと思います。

それでは、今年も最高の3日間を一緒に楽しみましょう。

最後まで読んでいただきありがとうございます! サポートで頂いたお金は、技術書の購入や勉強会参加費など勉強に使わせていただきます!