マブダチ、かおりちゃん


ワテの友達の中に
かおりちゃんという子がいる。
女子美術短大時代にできた友達だ。

女子美短大は東京杉並にある。
地方都市から上京したワテは
当時うら若い18歳。ピチピチや。

都心にアパートを借りると家賃が高い。  
ワテは東京都のすみっこギリギリにお手頃なアパートを借り、
1時間電車に揺られて登校することにした。

入学式の前日、リハーサルとして
女子美に行ってみることにした。
とりあえず小田急線で新宿駅まで行く。
そして丸の内線に乗り換えるために駅内を歩く。
すごい人だ。みんな歩くのがすげー速い!
18歳のワテは、キョロキョロしたかったが、キョロキョロするわけにいかなかった。まだまだ若かった。

どうにか丸の内線の改札を抜け、ホームに行くが、
今度はどちら向きの電車に乗ればいいのか分からない。
またキョロキョロしたくてたまらなかったがキョロキョロするわけにはいかなかった。今思えばアホなプライドだが、その頃は、とにかく田舎者が困ってることがバレたくなかった。
ワテは、より多くの人が乗り込む向きの方の電車に、乗り慣れた風の顔で乗った。

案の定、それは女子美とは逆向きだった。
危ない危ない。。。明日の入学式本番でなくてよかった。。。

翌日、入学式に一人で行った。
当時は、大学生にもなって、
親がいちいち入学式についてくるような時代ではない。

入学式の前だか後だか覚えていないが、
教室で待機している時、
ワテは一人、おどおど緊張していた。
女子美高校出身の子がちらほらいるようで、すでに知り合いだから、いきなり仲良くしゃべっている。
しかしワテを含め大半は、誰一人として周りに知り合いがいない。
でも、自分から誰かに話し掛ける度胸を、ワテは当時は持ち合わせていなかった。かわゆいのぅ。。。

その時、誰かがワテの肩を
トントン、と叩いた。
後ろを振り向くと
それがかおりちゃんだった。 

話してみるとすぐ、
かおりちゃんは、ワテと同じ県出身であることが分かった。
たちまち救われたし、彼女に親近感
を覚えた。
私たちは友達になった。

その後も友達が増え、
最終的に7人の仲良しグループになった。
みんなで一緒に旅行にも行ったし、
実家にお泊まりさせてくれた子もいた。

そのなかでもかおりちゃんとは
お互いUターン就職したこともあり、
卒業後も、お互いの実家に泊まりに行ったり、
現在に至るまで交流が続くマブダチである。


かおりちゃんは色白でかわゆい。

よく笑う。朗らかである。

元気に挨拶が出来る。

毒がない。意地悪細胞がない。

ワテの友達の中でも、
マジでいい子だな〜、
ワテが男なら嫁に貰いたいな〜、くらいの女子である。

ほんとにいい子だと断言できる。
こんなマブダチがいるのはワテの自慢であり、うれしい。



ちなみに、かおりちゃんとワテは、
生年月日も血液型も同じである。
すごくね?
占いをしてもらっても、一人分の料金で済むな。。。しめしめ。。。

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