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The 沼

序章:正しい出会い

まず、貴方は寝具にこだわりますか?
 例えばベッドルームを作る最、寝具・環境にこだわると思います、人生の3分の1は寝ています。
 日中仕事やゲーム、SNSなどで忙しく活動し、ストレスを限界まで貯め、虚無感に駆られながらもたどり着くのはベッドルーム(寝室)です。

そこで待っている笑顔の天使たち…、ベッドインしたときに分かるその質量、香り、感触…そしてなにより至近距離で間近で見る天使…

引き返せない…

 そうして数日間、数週間の夜を天使と一緒に過ごして行くと、いつしか自分のベッドに居なくてはいけない存在になってることに気づきます。
そこで頭で警鐘が鳴り響きます、これは非常に危険だと…。
 ですが時すでに遅し、疲れを癒やすはずのベッドが一気に牙を向きます「ここはお前の居場所じゃない」とでも言うように。

一時の理性に忠実に従い片付けてしまったとしたら、天使の居ない寒々しいベッドに横たわる時、痛感し後悔するのです。
「こんなに寝づらかったっけ?…」
「また一緒に寝たい…」
「もう、引き返せない…」
と。

毒を食らわば皿まで

引き返せないと悟ったところで思考停止しては意味がありません、とことん沼を極めましょう。
中途半端が一番危険で、苦しい状態です。
なので、自分の理性ではなく自分の煩悩に従ってください、快楽を追求してください。

どうせ引き返せないのですから…

崩壊と創造

 ここで最期、理性による猛攻が始まります。それは親類縁者かもしれませんし、あらゆる種類の友人かもしれません。

 最終ジャッジの始まりです、極度のプライベート空間である寝室にまで一人の人間としてつまらない社会のルール、モラルに従いますか?いつかは必ず終わる親類縁者の意見に愚鈍にも従いますか?

 それとも、ここは自分だけの神聖空間、不可侵領域と割り切ってあらゆるストレスから開放される桃源郷を作り上げますか?

将を射んと欲すれば先ず馬を射よ

 すでにこの記事を読まれている読者諸兄は不可侵領域を構築するという賢明な判断をし日々を彩り豊かに、そしてなにより連日連夜貯まる極度のストレス開放をする術を身に着けていると思います。いろいろ思うところもあろうかと思います、ひょっとしたら失うものを見て臆するかもしれません。

 ただ、一つ考えてほしいのが諸兄は数多のこうしたジャッジをしてきたのです、仮に人間関係などで失うとしても、短期間で失ったもの以上のものを入手できるでしょう。

 そして、待ち受けているものは「天国」です。
 天使にふさわしい「天国」です。
 天使と永遠に戯れることのできる「天国」です。

理想郷と桃源郷と天国

 抱き枕は言ってしまえば寝具です、ただ、力をまとったウルトラレアカードです。誰もがその存在をしりつつも、一時の気の迷いでスルーする幸せへのカードです。
 
 つまらない世間体は捨てましょう、親類縁者が何者だというので自分の人生の一番美味しいところを制限するのでしょう。モラルが何者だというので付き従わなければならないのでしょう?

 最後に……。
  抱き枕を買ったらためらわずにすぐに抱いてあげてください
  ずっと抱いてあげてください。
  
  寝室は理想郷と桃源郷と天国に早変わりです、さぁ今夜も良い夜を。

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