note_マガジンカバー_201808-01

おかげの話し

2018年8月掲載
文:菜食韓国惣菜のネチャメ しほ
・・・

「ネチャメ」を始めてまるっと5年になります。数年はあちこちでバリバリ出店してたんですけど、去年の夏にうちの家族のわんこが病に倒れてしまったのをキッカケにかなり減ってしまいました。できる範囲でと動くと今の調子に。しょうがないとはいえ、なんとまぁゆるい店主ですみません。

だけどそうなって、誰かや何かの「おかげ」を痛感しています。いま周りをみわたしてみると自分の過ごす世界はやさしさとあたたかさでいっぱいだなとあらためて気付かされたんです。こんな調子の私を受け入れてくれる場所があり、人がいる。たとえばここ里の市では、素晴らしきこころざしのひとに囲まれていて、素直に自分の気持ちを伝えられて、そして理解してもらえる。なんと私の恵まれ許されていること!ほんまありがとうございます。

ネチャメの作り出すものは食材ありきなのですが、この環境のおかげで素晴らしい作り手さんの顔が見えているので安心して食材をいただけています。私はなんと幸せなんでしょう。もう元々おいしくつくってもらったものを加工させてもらえるなんてすごい贅沢ですよねぇ。だからできるだけ引き算の手仕事で素材の味を残したいと心がけています。そのまま食べてもおいしいは私の目指す基本ですが、足し味や調理でみなさんの味にしてもらって食卓を飾れたら幸いです。

里の市ではこどもさん連れのひとが出店者含め沢山きてくれてるんですけど、小さいこどもが大きい口をあけてごはんをほおばってるのを見ていると、夢中だったりニコニコしていてしあわせそうです。かわいいほっぺに盛大につくソースやごはんつぶ。たべることはとても幸せなことで、おいしいはうれしいことなんだなぁと当たり前のことですがいつも感じさせられます。そしてその光景は平和そのものなんです。安心おいしいうれしいをみんなと共有したいという想いがあって、こんなぼちぼちだけどみんなのやさしさに甘え支えられながらもネチャメを続けていきたいと思っています。みなさんもゆっくりやさしい時間を一緒に過ごしにきてくださいね。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?