無題

オフィス街
錦鯉
誰が最初に気がつくのかな
わたしが、私だってこと
彼に会いたい

フラッシュ
逃げろ
なぜ、なぜ?

赤い頬に触れて
冷たい手を愛した
なんて不器用なんだろう
まるで硝子細工のように扱う

右から数えて2番目の冬
奇跡は起こる
傷口がふさがる
次の火傷を愛でる

ビルの群れ
雨の中、傘の下
フラッシュを焚け
向上心のない迷子
興味関心が散る