本にまつわるすべてが怖いのだ。
あの思念のかたまり。
深き森のようなそれ。
吸い込まれたら戻ってこられないから、
わたしはヘンゼルとグレーテルのように
進んでは振り返り、進んでは振り返り、
なんにも約束されていない森の奥まで
なぜ行かねばならないの。