無題

悪に手を染めた
わたしのデビューは早かった
動機なんてひとつだった
老人と同じそれだよ

絶望は白と言い切る
わたしのことを不思議そうに見てるけど
他人を変えようと目論んでる君も
相当なワルだよ

初恋のことなんて忘れてしまった
ファーストキス泥棒だったから

善に手を染めた
君の笑顔は眩しいけれど
人生をかけて嘘をつくのは
ぜんぶ恋のせいでしょ

わたしは君の幻だから
君のことならなんだって分かるよ
嘘をつかない君なんて
ちっとも美しくないってことも