少女

覗き込むように低く落ちた雲が
あの日と同じ
そんなものであたしを護れるはずないのに

厳重注意なんて聴いちゃいない
はやく窓を開けて
どよめく会場をだまらせて
私が歌い出したら時限装置が発動

指先から髪の毛の一本一本にまで
染みている
私の纏うのは清浄
正義感なんてとっくの昔に歪んでる

しなやかな動作ひとつひとつ
大衆はくぎづけ
途切れぬ視線
さあ、あなたは私を護れるのか

雨音の中で待っている