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佐藤ミツルレッド(MAPPY、スナック佐藤)が《勝手に》応援メッセージを書きました。《非公式》

俺には金がない。

金の扱い方、節約や貯金の意味など、人間として最低限の金に関する教養が何一つ備わっていない。

教育ローンや奨学金、友人(の親)、その他金融機関からの借金は膨らみ、音の鳴らないギターを家に2本抱え、結婚を前提に約3年付き合っていた彼女と先日別れた。

そうして間もなく32歳を迎えようとしている。


まだ"俺の"金の話を続ける。

PIGSTYというライブハウスが、札幌市白石区にある。

高校1年生の俺は、兄貴の部屋にあったギターを手に取り、ミネタカズノブになりたいという理由でバンドを始める。ギターは一向に上手くならず、左手の人差し指と薬指のみを使い、弦を2〜3本だけ弾いて曲を作った。

高校の同級生3人を誘い、慢心と勘違いを繰り返しながら、市内のライブハウスで何度かライブをした。

当時俺が憧れていた高校生バンドの諸先輩方は、レコーディングスタジオでレコーディングをし、自主制作CDを作っていた。例に漏れず、俺も作りテェ…と思い調べてみると、逆立ちしても高校生が支払えるような金額ではなかった。

諦めかけていたその折、札幌市白石区にあるPIGSTYというライブハウス・スタジオがwebでヒットする。
今まで見てきたレコーディングパックなんちゃらは何だったんだ?ってくらいの超良心的鬼安価格。録りたい曲が5曲あったが、金がないので3時間のレコーディングを予約する。

俺は初めて行く場所は大抵怖い。
田舎生まれの俺は、高校2年までファストフードも1人で注文できないようなザコだった。
ましてやレコーディングを予約したPIGSTYは、独特の雰囲気、地下というのも相まって、バンドメンバー全員、大袈裟ではなく半泣きだった。

中に入ると、今はもうご退職されているが、レコーディングエンジニアの方が暖かく迎えてくれた。もちろん下手くそな高校生が3時間で5曲も録れるはずがなく、勢いだけ先行して演奏を間違いまくり、歌の音程を外しまくった。それでもエンジニアの方は、「それがいいんだよ!」と言ってくれた。おぉ!「これ」がいいのか!と謎の自信を得た俺たちは、無事に5曲を3時間30分で録り終える。無事ではなかった。

帰り際、「これ聴いたらもっと良くなるよ!絶対聴いてね!」と手渡されたのが、Weezerの1st.、ブルーアルバムだった。もちろんこれは今でも俺のフェイバリットアルバムであるし、この時に手渡されたCDは幾度の引っ越しの度にも必ず一緒に移動して今も大事に取ってある。

高校2年の冬、勘違いを拗らせた俺たちは、レコ発と銘打ち、PIGSTYで企画ライブを敢行する。

この時のライブの照明担当が、もう少し後に始まる"俺のじゃない"金の話の首謀者の一人、MAPPYのこーへーマンだった。

この後、こーへーマンに誘われて出たPIGSTYのライブで本当に失礼で常識がなく迷惑な行為をして店長の沖野さんにシコタマ怒られたが、その時はこーへーマンも一緒に謝ってくれた。沖野さんはもう絶対やるなよ、とだけ言い、10年以上経った今でもステージに上げてくれる。


昔話は往々にして自分語りになりがちであるが、以上がPIGSTYとの出会いだ。


コロナ禍におけるライブハウスが受けた大打撃というのは、想像に難くないだろう。

俺には金がない。

なんとかならんものかと、スナック佐藤という移動式ライブハウススナックでライターを作り、原価75円のところを300円で販売し、差額の225円をPIGSTYに寄付した。

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100本作ったので、22500円。この他にも、道内外から企画に賛同してくれた仲間や諸先輩がスナック佐藤に支援"品"を送ってくださり、それを販売して支援"金"とした。

俺には金がないが、本当に本当に微力ながら皆様の財布の中にある金をPIGSTYの支援金に変えることができた。しかし、当たり前だがまだまだ皆様のお財布や口座から、楽しく、優しく、気分のいいお金を頂戴し、大切な場所を守りたい。

その最たる想いが、諸先輩方や仲間が立ち上げた今回のクラウドファンディングであると、主催に全く携わっていない俺は勝手に思っている。

返礼品も非常に豊かで、高校生の俺が見たらひっくり返るような豪華バンドが音源やグッズを出している。俺が所属しているMAPPYも仲間達と音源を出す。他にも、PIGSTYに所縁のあるショップやクリエイターが様々な返礼品を出品している。如何にも楽しそうだ。

しかし、これも本日0時をもって終了する。


"俺の"金の話に戻す。

俺には金が無いが、1ヶ月で1日だけ割と金があるタイミングがある。
それが5日前の25日、給料日。引き落としでナニモカモ無くなる前に、今の現状でできる限りの支援をしたい。

ツイートアナルスティックス?的には決して良いとは言えないが、この文章を、11月25日0時過ぎに投稿する。

深夜に眠れない初冬の夜をベッドの中で過ごすあなたが、平日の朝にトイレの中で新聞や漫画の代わりにこの文章を読んでくれたあなたが、給料日の浮かれ気分そのままに、冷静かつウキウキで支援していただけることを切に願います。

サブリミナル効果を狙ったリンクも4回目のダメ押しで終わりにする。


俺には金がない。


長くなりましたが、どうか宜しくお願いします。


佐藤ミツルレッド(MAPPY、スナック佐藤)


※この文章はクラウドファンディングの公式応援メッセージでは決してございません。私、佐藤ミツルレッドの勝手な私情によるものです。主催者様、PIGSTY様、不適切であれば削除しますのでご連絡ください。

※この文章は、クラウドファンディングのページに誘導し、支援を募る目的では無いわけがないので、リンクのクリックをお願いします。


追記(11/30 13:00)

気がつけばこのクラウドファンディングも残り12時間を切った。
達成まであと約30万円だ。

30万といえば、俺が最近別れた彼女から、

「禁煙するなら30万円、即金であげる」

と言われて、その2ヶ月後には禁煙に失敗して6ヶ月間かけて必死に返済した額と一緒だ。
つまり、とんでもない高額な事はわかっています。
ですが、ここまできたら…!と思ってしまうのは、PIGSTYが好きな皆様と同様、仕方のないことです。

俺は自分の恥ずかしい思い出や失敗とか、こうやって切り売りするしか出来ないけど、このクラウドファンディングが成功したら、毎月のガス代くらいは遅れずに払えそうな気がします。

あと、ちょうどこのクラウドファンディングが終わった瞬間に俺は32歳の誕生日を迎えるんで、なんかの間違いで誕生日プレゼントだと思って支援してください。

どうか、よろしくお願いします。




同情するなら酒奢れ…同情するなら…