【新書】一橋文哉『人間の闇 日本人と犯罪<猟奇殺人事件>』
人間の闇 日本人と犯罪<猟奇殺人事件> (角川oneテーマ21)
作者: 一橋文哉
発売日: 2014/08/09
メディア: Kindle版
この本の前に読んだ『人を殺してみたかった―17歳の体験殺人!衝撃のルポルタージュ (双葉文庫)』とはうってかわって、こちらは著者のひどい思い込みをいかにも最もらしく語っている だめな方の部類の本だ。文章自体は読みやすいんだけど、内容の構成が散漫すぎる。ひとつの事件をある論調で語っていると思ったら、その結論に導くための根拠として別の事件を紹介するではなく、事件のごく一部に注目して共通性のある事件を語って完全に脱線したり。それ今言う必要あった?とか思うことが多々有り。取材したり調査した事件全て話したくなるのはわかるんだけどさー。
ただ、ここ最近(半世紀くらい)の目立った殺人事件はひと通り網羅しているので、あぁ、そっかこんなことあったな。とか振り返るのにはちょうどいいかも。ただし、日本国内限定だけど。
特に詳しく述べられているのは
宮崎勤が起こした東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件
酒鬼薔薇聖人の神戸連続児童殺傷事件
加藤智成の秋葉原無差別殺傷事件
世田谷区一家殺人事件
新宿・渋谷エリート夫バラバラ殺人事件
秋田・児童連続殺害事件
あたり。でも、どれもこれも、本当に著者の勝手な推論でどんどん話が進められていくので、注意。
たとえばこんな記述。
全国の「草食男子」に謝れ。
もうどこをつっこんでいいのやら…。いろいろありすぎるわけだけど、無差別大量殺人事件の頻発。っていつ頻発してたっけ?
次はちょっと海外の事件をいろいろ調べようかと思います。世界に目を向けると、一個人で100人以上殺してる殺人鬼とかがいて、どうやったらそんなこと可能なんだろう。とかマジで意味不明。
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