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英語学習#08

教材名:Penguin Readers Level4
「Women who changed the world」

Chapter7 Women and politics

 20世紀初頭に女性の選挙権が開始され、彼らの次のステップは政治家になることである。20世紀にはその戦いで成果を上げている。
 英国で女性初の国会議員が誕生したのは1919年のことだった。彼女の名前はナンシー・アスターという。1879年、アメリカのヴァージニア州で生誕した彼女の家族は8人兄妹。幼い頃は貧しかったが、父親が仕事で成功すると子供たちは教育を受けることができた。1890年代にロバート・グールド・ショーと出会って結婚。彼らはNYで結婚生活を送りながら、1人息子を授かるも、1903年に離婚。2年後に息子と彼女の姉と一緒にイギリスへ移住した。イギリスでは、彼女は聡明なアメリカ人女性として有名になっていく。1906年、ウォルドーフ・アスターと再婚した。
 1919年12月1日、ナンシーは下院議員席に初めて座った女性である。国会では、女性の権利や子供の健康や教育について語った。ナンシーが国会議員になった時、女性の投票権は30歳からだった。ナンシーは21歳からの投票権を望み、1928年に叶った。ナンシーは大変逞しく、自分の考えを宣言していた。彼女は、国会議員になるなど、女性ができなかったことを成し遂げた。彼女がBBCで語ったことは、「もっと世界を良くしていきたいが、男性社会が確立されている以上、世界はうまく行かない」である。ナンシーは1945年まで国会議員を務めた。
 ヨーロッパとアメリカは、最初に変化が起きる国であるが、女性初の首相は出なかった。女性初の首相が誕生したのは、スリランカであった。1960年7月21日、シリマヴォ・バンダラナイケーは世界初の女性首相となった。
 シリマヴォは裕福な家庭で育ったが、いつも貧しい人々を助けていた。彼女が政治の世界に踏み入れたのは、彼女の旦那であるソロモン・バンダラナイケーという首相が1959年に殺されたことがきっかけだった。彼女はスリランカ自由党のリーダーに就任。ソロモンの従兄弟や彼女の友人から「政治について理解してるの?」や「家事しかわからないんじゃない?」などと罵られたが、これは大間違いであった。バンダラナイケーの名は大変有名になった。彼女は3度に渡って、彼女の国の政治を導いた。彼女はセイロンの多くを変えた。また、スリランカという新しい名前を授けた。
 20世紀と21世紀の初頭は政界に参入した女性が沢山登場した(インディラ=ガンディーなど)。2018年には16カ国で女性の大統領や首相が誕生した。
 2016年、アメリカで初の女性大統領になりかけた、ヒラリークリントンが登場した。彼女は旦那であるビル・クリントンが大統領を務めた1993年〜2001年までファーストレディであった。2001年〜2009年まで上院議員を務め、2009年〜2013年、オバマ大統領に就任中は国務長官を務めた。そして、2016年、民主党から大統領候補に選任され、一般投票で支持を集めるも、最終的に選挙人に選ばれることがなかった。ヒラリーは弁護士時代から女性の権利と家族の権利についてキャリアを積んできた。1995年のお話の中では、人権とは女性の権利である、と語っている。女性が良い状態であれば、国が反映するとも語っていた。
 ヒラリーは政界で成功した女性の一例に過ぎない。他にも例はあるが、多くの国において、女性が政界に参入するのは極めて困難であろう。家族とキャリアのどちらを選ぶか、選択に迫られることもあるだろう。また、政界は男性にとってのキャリアとみなされ、女性が政治家になると、理不尽なことを言われたりする。
 政界で女性ができることはまだ沢山ある。2018年、英国には650名の国会議員が在籍しており、そのうち女性議員はわずか208名である。これは全体の32%を占める。英国国会の100年の歴史の中では最大数である。女性が初めて投票するようになって、またナンシー・アスターが国会に参入してから100年後と言える。
 世界における女性議員の割合は23%を占めている。しかし、この数字は異なる国によって変化する。例えば、スリランカではほとんど女性議員がいない。一方、2017年では中南米の4カ国で高い女性議員の比率を示した。ボリビア、キューバ、ニカラグアとメキシコである。また同年、ルワンダでは最も女性議員の数が多かった。
 世界で女性首相が誕生する一方、議員の低年齢化も進んでいる。2017年、ニュージーランドの首相となったジャシンダ・アーダーンは37歳であった。彼女は世界初の最も若い女性の首相であった。また男女合わせても4番目に若い首相であった。2018年には出産をし、第二期は子育てをしながら首相を務めた。また他の女性の例として、スリランカの首相であるベーナズィール・ブットーも1990年に出産をした。ジャシンダ曰く「ある一日が興味深いものではないことを願っている」つまり、女性が政治へ参入することも母になることも至って普通のことであると主張している。
 世界の人口の半分は女性だ。多くの人々の願いは、世界の政府の半分が女性で占めることだろう。

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