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そもそも結婚する必要ってあるのか


「僕の父は口を開くたびに超昭和的価値観(「飲む・打つ・買うは男の3拍子」的な)を持ち出すbotのような人なんですが、父の発言をtwitterに流した所ちょっとばかし反響がありました。」

ーーー発言がタイムリーでしたね。塩村議員のヤジ問題で、鈴木議員が自己申告してくる前でした。

「僕も特に意識せずに母の話を聞いていたのですが、よく考えたらこれって塩村議員の浴びたヤジの根底にあるマインドじゃないのって気がしたんですよね。『はやく結婚したほうがいいんじゃないか』の後で周辺がドワッと湧いた、あの一体感。何か『自分たちの住処』としての政治の場があって、そこに入ってきたタレントあがりの女性政治家に『ここはオマエの居場所じゃないぜ』という意味であの言葉が出たと。」

ーーー発言の真意に関してはまだ何とも言えなさそうですけどね。

「そうですね。ただこの発言を受けて『政治の場がこれじゃあな』と国民が思うのは当然ですが、振り返って自分たちを見てみると結構同じような言動をしてると思いますし、むしろ良い自省の機会になるような気がしています。嘉島さんのnoteも印象的でしたね。」

「セクハラ野次は最低だ」と言うけれど

ーーー地方での結婚への同調圧力、ですか。

「しかしこれ、逆に見れば『東京では結婚への圧力が少ない』ということなんですよね。キャリア形成の場としての『中央』である東京には当然ながら結婚に対するこだわりの薄い人が多いです。世の『結婚への同調圧力に苦しむ女性』は東京に出てくるのが良いでしょうね。そしてこの文脈では、チームラボの猪子さんとひろゆきの対談を読むとまた面白いです。」

ひろゆき×猪子寿之「ひとりでも快適に生活できる今、結婚する合理性はない」

ーーーここでは結婚というものが生活のために結ぶ契約だった時代と比較して、現代の便利さを分析していますね。確かに結婚して便利になることって都会ではあまりないかも。

「だから『何のために結婚するの?』という話ですよね。塩村議員については分かりませんが、この感覚に共感する人は多いでしょう。共同生活なら結婚しなくても出来るし、恋愛はむしろ結婚しない方がやりやすいわけですし。そもそも結婚という制度が古すぎるので、今後『結婚する/しない』の向こう側に議論を持っていけたらいいんですが。」

ーーーしかしその時に問題になってくるのは「子育て」でしょうね。

「ですね。結婚する必要がない、と言っても子どもは欲しい。しかし子どもが出来たら結婚する/しない関係なく子育てのための拘束時間が発生するので、男女どちらかのキャリアを犠牲にする必要が出てくる。ここに対して日本の企業は非常に非寛容なままですね。イクメンなどの言葉を聞くようにはなりましたが、現実問題として子育てのために一時離脱した会社に戻るのはやはり難しい。」

ーーー結婚しないとしても結局子育てに阻まれる世の中である、と。このあたりは企業が努力するしかないのでしょうか。

「そこに関しては面白い状況がありますね。お母さん達のための派遣ビジネスをやっている会社で、同時に託児所や学童保育サービスをする所が出てきました。働く女性を支援するために『従業員の子どもを見る』ということ自体をビジネスにしてしまえ、というワケですね。この発想は非常に興味深いと思います。」

ーーーあーなるほど。

「結婚する/しないに関わらず両方の親が働くならば子にかけられる教育費は増大していくわけで、そのぶん託児サービスは今後も充実していくはずです。そういう意味では『結婚する理由は分からないけど子どもは欲しいし働き続けたい』人たちへのバックアップ体制は整いつつあるとも言えるわけですよ。もう古い考えの人たちは放っておいて世の中の流れに身を任せた方が良いと思います。」

ーーーしかし、これはあくまでも都会の話ですよね。

「そこはまだ解決してない所ですね・・・。地方在住で働きたい人たちには依然として苦しい状況は続いています。これに関しては『マイルドヤンキー』等の言葉を使ってまた話ができそうなんですが、それはまた次回ということで。」

ーーー読んで下さったみなさん、ありがとうございました。




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