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杉田梅ご紹介・1〜ミニ歴史

「杉田梅の梅干しが家にあるだけで、安心ですよね」

これは先日、とある方から偶然お聞きした言葉です。
なんという的確な表現!
大きくうなずいた私でした(マニアックですみません・・・)

昨年の梅仕事のときに、わたしが衝撃を受けたのが
この「杉田梅(すぎたうめ)」との出会いでした。

さてその「杉田梅」
知ってらっしゃる方は知ってるのだなと思いつつ、
ご存じない方のほうが多いのではないでしょうか。

杉田梅は現在は神奈川県小田原辺りで栽培されている梅の品種の一つです。
そして、名前になっている「杉田」とは地名からきています。

現在の神奈川県磯子区杉田。
はるか昔、安土桃山時代にこの杉田の地にたくさん植えられた梅が杉田梅。
戦のための食料として。そして、江戸時代には浮世絵にも描かれるほどの梅花の名所として有名だったそうです。

時代の流れや塩害などで次第にその姿は消えてしまいます。その後、下曽我の地で生き残りが発見され現在に至っていることからも「幻の梅」とも呼ばれています。

ネットなどの情報では、今では故郷である磯子の方でも、その栽培や梅仕事に力を注がれていらっしゃる方々が沢山いらっしゃるようです。素晴らしいですね。

という歴史からもわかるように、
杉田梅は、品種改良が加えられていない「原始の梅」でもあります。

私の通っているファームには杉田梅が約60本あるそうです。

昔のままの姿で生きている梅たちに囲まれていると
時間の感覚がなくなってしまうような、
不思議な気分になるのでした。

現在、小田原梅祭りが開催中です。
最寄り駅である下曽我駅のホームを降りると梅の香りがします。
そして梅だけではなく、菜の花やおみかんも美味しい季節です、
2月のミニとりっぷに、おすすめです〜!



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