山本理顕×藤本壮介 万博と建築──なにをなすべきかが面白かった

結論から言うと前回の万博イベントとは違いないとても生産的なとても良いイベントだったと思う。今回は無料よりも、有料部分の方が面白かったと思う。簡単な感想書く。

全体の流れとしては、まず、藤本さんの万博の建築におけるコンセプトが語られ、後に、山本さんのが反論が行われる。反応内容については、コンセプトそのものではなく、責任の所在の追求が主だったものである。

1、藤本氏の万博のコンセプトについて。万博に興味がないのでほとんど情報を仕入れていなかったなのかもしれないのだが、初めて藤本さんの万博の木製リングのコンセプトについて知ることができた。コンセプトはとても興味深いもので、今の時代に万博を行うということそのものについて立ち戻って考えることで見えてくるよいコンセプトだなと思った。

2 山本さんの反論について僕は恥ずかしながら、今回のイベントで初めて山本理顕さんのことを知ったのであるが、このイベントだけで山本さんのことが好きになってしまった。山本さんが手がけた建築についても興味が湧いた。今回の反論について一言でまとめると「ガチ」である。山本さんはモデレーター含めた登壇者4人の中で最年長にもかかわらず、最も青く、エネルギッシュであるように思えた。彼が提案する万博における責任の取り方については、理想に走りすぎていて、現実的ではないように思える。しかしながら、そのような青臭いと見えるような方法を1番の年長者である山本さんが実際にこれまで行ってきたと言う話を聞かされると、聞かされる側としては全く反論のしようがない。完敗である。山本さんの発言を聞いていると、藤本さんやモデレータの2人の方が年上のように思えてしまう。

3.建築の力と万博への違和感山本さんも藤本さんも形は違えど建築の力を信じているという事がと言うことが伝わってきた。同時に、僕自身があまり万博に興味がない理由も自分の中で理解できた。やはり、どのようなコンセプトを持ったとしてもリアルのある1カ所にパビリオンを集めて立てると言うコンセプトが古臭いと思ってしまう。それは、藤本さんの魅力的な提案を聞いた後でもなおそう感じる。

僕はそれならいっそ、万博を行うのであれば、1カ所に集まることからやめれば良いのではないかと思った。例えば、パビリオン自体アクセスが良い関西圏の中に点在させる。リングはあっても良いと思うが、それも現在のサイズである必要は無い。これらの点在するパビリオンバーチャル上で一箇所に集める。つまり、伝統的な万博はバーチャル上でのみ開催される。この際、パビリオンのサイズはリアルパビリオンと一致させる必要はない(むしろ。サイズが変わる方が面白い。例えばリアルに存在する木のリングは直径300メートルほどの小さなものでもよい)。一方で、では、パビヨンの内部を全てを体験できないようしておく。つまりリアルとバーチャルの中間地点に真の開催地点があるとも言える。

適当に思いついた割には面白いと思ったので、ここに記しておこうと思う。

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