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拝啓、ひかりのきみへ

お元気ですか。

画面越しにみるきみは、キリッとしているか、ふくふくと笑っているか、ぽやんとした顔のことが多いけど、今日のきみはどんな顔をしているだろうか。

今日のきみは、しあわせだろうか。


今日4月23日は、きみがこの世界に生まれた日。
きみの誕生を待ち侘びていた人たちが、幸せに包まれた日。
きみを知るまではなんて事のない1日だったこの日。
とくべつで、たいせつで、なによりもきみがいちばんしあわせでいてほしい日。


そんな特別な日だからきみに向けた言葉を綴りたいのに、きみの事を言葉にしようと思うと、どうも上手くいかないのは何故なのだろう。
好きなら、たいせつなら、もっとこう、つらつらと取り留めがなくとも言葉が溢れるものではないのか。
そんな事を思ったりしたこともあるけど、結局きみへの言葉が上手くまとまることは無いのかもしれない。

それでも、この日に少しでも何かを添えたくて、言葉を尽くしてみようと思う。




わたしがきみを  いいな  って思ったのは、きみのソロコンテンツで文字を書いている姿をみたのがきっかけだった。

さらさらと書かれるきみの字は、わたしが書いたことのない文字だから綺麗かどうかはわからなかったけど  好きな字  だった。

そして  あ、この人をすきになる  そう思った。

これ以上言葉で表すのが難しくて、本当に直感的なものなんだと思う。

自分のことながら、だいぶおかしなきっかけだとは思っている。
でも、今も明確に思い出せるくらいに穏やかで、鮮烈な出会いだった。


そこからは、パズルのピースを当てはめていくみたいだった。

きみがしあわせそうに笑うひとだということ、構ってもらえないと分かりやすく拗ねること、力強いダンスの末端はいつも繊細な形をしていること、練習室で鏡に向き合った時間を思わせるくらいに細かい表情作りが上手いこと、周りをよくみて人に合わせることが上手いところ、絶対に譲りたくない矜持を守る頑固さがあるところ、自分の理想を追い求めるところ、いつだって  アイドル ジェノ を崩さないところ。

1つきみを知るたびに あの直感は間違っていなかった そう思えた。


植物が根を張るように、ゆっくりと形作られた たいせつ はわたしが思う以上に日常に溶け込んで、あらゆるところに芽を出すようになった。


綺麗な景色をみたとき。
美味しいものを食べたとき。
嬉しいことがあったとき。
ふと、淋しさをおぼえたとき。
夜が明けないんじゃないかと思ったとき。


いまなにをしているかな。
ちゃんとご飯食べてるかな。
今日はどんな1日だったんだろう。
かなしいことが無かったらいいな。
ひとりでどうしようもない夜がやってこないといいな。

そうやって日常のなかに現れるきみは、白昼も夜更けもずっとそこに居てくれる月に似ていた。


世界にひとり置いていかれたような暗闇のなかできみがくれたきらめきを頼りに生き抜くときもあった。

きみがいなくても生きていける強さは欲しいけど、きみのいる世界がすきだ。
依存はしたくないけど、共存はしていたい。


わがままで、重苦しくて、ひとりよがりで、ごめんね。
それでも、きみの光を追いかけていたいと思うわたしをきみはどう思うのだろう。
少しでも、きみにとっての  良い人  で在りたいわたしがいる。


ジェノ、

サモエドに似ていて、目尻に皺寄せながら三日月みたいに目を細めてふくふくと笑うひと。
臆病なわたしの、少し先をゆくひと。

ドリショ2のアンコンで、最後にきみが口にした  永遠  という言葉のきらめきはずっと覚えていたいものの1つで。
現実主義で空想的なものとは縁遠そうなのに、当たり前のように  永遠です  と言い切ってしまうきみの強さが、どうしようもなく眩しくて、涙が出るくらい安心する。


わたしはさっき、きみを月に例えたけれど、もしかしたらきみのきらめきは、星のほうが近いかもしれない。

日が傾き、ゆっくりと色を濃くしていく空で、夜の始まりを告げる一番星。
私はそれを見つけるとなんだか嬉しくて、少し安心する。

なんでかって言われるとこれまた上手く言葉にできなくて。
でも、それもまたきみみたいだと思う。
暗い夜にもたしかに光は存在して、そこにあることを示してくれる。
果てのないきらめきと沢山の可能性を秘めたきみは私にとっての一番星で、何よりも輝く一等星。


月のようにいつもそこに佇み、世界をやさしく照らしたと思えば、星のように何にも負けることのない眩さを放つ。
そのきらめきに陰がささぬように、きみが望むように生きられますように。


ジェノ、誕生日おめでとう。



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