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アイシングの知られざる治癒力(2)「ばね指」編

以前、「アイシング」に関して「アイシングには一般的には知られていない不思議な治癒力がある」という内容の記事を投稿しました。

今回のその続編。悪化させてしまった「ばね指」をアイシングの力よって自分で治したという話です。

●「ばね指」とは
指の付け根の腱と腱鞘の間で炎症が起こり、指の曲げ伸ばしの時に引っ掛かりが生じ、バネのように「カックン」とはじける様子から「ばね指」と呼ばれます。
初期の頃は特に痛みもなく自然に治る事も多いのですが、悪化すると 痛みや腫れが生じるようになり、さらに悪化すると指が動かない状態になります。
一般的に、更年期の女性に多く、 手の使いすぎやスポーツや指を良く使う仕事の人にも多くみられます。

 中高年の筋トレは「怪我」= 「関節の腱の炎症」のリスクとの隣合わせで、若い頃の感覚が通用しないという事もこのNoteでは何度も繰り返して書きました。

 幸いここ数年は「アイシング」の出番が必要な「怪我」とは無縁だったわけですが、今年の3月初め頃に「ばね指」を発症してしまいました。

 私の場合、小指です。しかも、両手同時に発症したのです。原因は明らかに筋トレです。  

 「ばね指」を発症して改めて気づいたのですが、バーベルやダンベル、マシンなどの硬い棒を手でがっちり握りしめる時、「A1プーリー 」とよばれる指の付け根の手のひらにある関節に強い負荷(圧力)がかかります。特にダンベルやマシンでひねりを加えるような種目では小指の付け根に大きな負荷(圧力)がかかるのです。

 筋トレは長年続けてきたわけですが、今回始めて「ばね指」を、しかも両手同時に発症したのは、「老化」って事でしょうかね!?「老化」  とは、当たり前だった事が当たり前でなくなってくる事。こんなはずじゃなかった事が起こりだす事。
これもこのNoteでは何度も繰り返して書きました。

 さて、両手同時に発症してしまった「ばね指」ですが、最初は大いした事では無かったので、1ヶ月間ほど放置していました。放置した1 ヶ月で右手小指は自然治癒でほぼ完治。一方 、左手小指は症状が悪化し、曲げ伸ばしの時に痛みが生じるようになり、安静時でもA1プーリーが切り傷のような痛みを感じるようになってしまいました。
 さすがにここまで悪化してしまうと「ばね指」の対処方法をいろいろネットで調べるようになりました。そして、ネットで調べていると「ばね指の初期の頃は、アイシングが有効である」 との記述を見つけたのです。

 不覚な事に「ばね指」と「アイシング」を結びつける発想がすっかり抜けてていました。
「ばね指」は指関節の腱の炎症が原因ですから  「アイシング」が効果があると考えて「ばね指」発症初期の時点で試みるべきでした。

  1ヶ月も放置し症状もかなり悪化していたので、初期の急性期では無いのですが、 以前の「アイシングによる奇跡体験」も急性期を過ぎた慢性期に起きた「奇跡」だったわけで今回はある意味 「アイシングの奇跡」を検証するチャンスでだと考えました。

  「ばね指」発症から約1ヶ月後  アイシング開始時のばね指の症状は、

●左手小指を深く曲げると引っ掛りと痛みを感じる。

●安静時でも、小指付け根の手のひらの関節(A1プーリー)が切り傷ような痛みを感じる。

 アイシング方法は、氷を直接当てて 左手小指 の付け根の関節を冷やす、という単純なものです。ただ、どの位の時間冷やせばいいのか? 1日に何回行えばいいのか?これはまったくの手探りです。そして、アイシング後、指はマッサージした方が良いのか? 安静に何もしないで動かさない方が良いのか?これもまったくの手探りです。

 なので、1日、1日 様子を見ながら、自分なりに考えながらやり方を探って行きました。
 まず、アイシングを初めて最初に現れた効果は、安静時の痛みがすっかり消えた事です。これは、1日目で効果がすぐ現れました
 ただ、筋トレをして、バーベルやダンベルを握って負荷がかかれば当然の事、痛みが出ます。筋トレに支障がでるような激痛では無いのですが、痛みが出るという事は炎症が起こっているという事です。そして、 筋トレ後、就寝前に5分程度アイシングします。氷を1分も充てると感覚が麻痺してくるので休みを入れながら4,5回繰り返す感じです。アイシングをすればは痛みはすぐに無くなります。が、「ばね指」の引っかかりはしばらくは治りません。このような感じで、良くも悪くも成らない状態がしばらく続きました。

 少なくとも「悪化はしていない」「痛みは確実に無くなる」という事からアイシングの効果はあると信じ継続しました。最初は手探り状態でしたが、アイシングは就寝前と起床後の1日2回。1回5分程度。指のマッサージ も平行して行いました。
 ばね指のマッサージ 方法は、ネットで検索するといろいろ出てきますのでそっちを参考にして下さい。

 そして、2週間ほど経過した時にある事に気づきました。筋トレをして、バーベルやダンベルを握っていると痛みが生じるようになるのですが、この時は「ばね指」の引っかかりが治っているのです。痛みはあるけど指を深く握りしめても引っかかりがありません。
 しかし、筋トレ後アイシングを行うと痛みは無くなりますが、 また「ばね指」の引っかかりが戻ります。

 こんな状態がしばらく続いてアイシングを初めて約1ヶ月経過した頃、また変化に気づきました。普段の状態でも「ばね指」の症状がかなり軽くなっていたのです。特に指のマッサージを行うと完全に治ったとは言えませんが、痛みも殆ど無なく引っかかりもありません。しばらくすると引っ掛かりがもどるのですが、1日1日改善していると感じます。

 ここまで明らかに症状が改善すると、やはり「アイシングの知られざる治癒力」を確信するしかありません。

 前回も書きましたが、私が推測するアイシングによる治癒力の機序は、

アイシングによって一時的に血流を滞らせる事で反発力を喚起し、 アイシング後の血流がより活発になり治癒力を呼び起こしている。

私にはそう思えてなりません。

 私は筋トレ後、冷水浴(温冷交代欲)をするという事もこのNoteで書いて来ましたが、寒い冬ほど冷水浴の後は血流が良くなり体が内側からポカポカして暖かくなる。というのと似ている感じです。

 筋トレによる筋肥大も、筋トレで損傷した筋繊維が超回復によって以前より太くなる、これと同じよな機序でしょうか。

 まだ、「ばね指」が完治したわけではありませんが、もうしばらくアイシングを継続し、完治した頃にまた報告します。


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