影山多栄子|霧とリボンと私
夏のある日、きょろきょろワクワクとあちこちを見回しながら、菫色に華やぐストリートにたどり着きました。モーヴ街開通4周年をお祝いする《菫色の実験室vol.9~菫色×デザート》展から、正式に5番地のサティス荘に入居することになりました、影山多栄子です。どうぞよろしくお願いいたします。
もうずいぶん長い間、粘土、布、木、紙、他にもいろいろ、その時々に一番しっくりくる素材を使って、人のかたちのようなものを飽きずに作っています。人形をつくるということに、何故こんなに惹き付けられるのか、とても不思議なことです。
霧とリボン様の企画展には2018年の《三編みのレッスン》を始まりとして、これまでに何度も参加させていただいて来ました。同じく2018年の3人展《ダンセイニ卿の書斎》、2019年の2人展《夏の夜》、2022年の2人展《空はシトリン〜宮沢賢治『春と修羅』に寄せて》などなど、テーマの際立つ数々の展覧会は実店舗、オンラインを問わず、いつ振り返っても、くっきりとその時の様子が蘇って来ます。
私はここで、新鮮な知識を得て、たくさんの美しいものと出会い、それが人形を作る上でどれだけ力になり、新たな扉を開いてくれたことか…。
2020年の《ディケンジング・ロンドン》展以降は、それまでなんとなく名前を知っている程度だったチャールズ・ディケンズ氏が親愛なる作家のひとりとなりました。
まだまだ知らないことばかりの、でも人形好きとしてはどうしたって避けて通れないヴィクトリア朝文化をサティス荘の熊谷めぐみ様、ミストレス・ノール様、横井まい子様、そしてモーヴ街の皆様と一緒に少しずつ吸収していけたらいいなと思っています。そこからどんな人形が生まれてくるのでしょう。本当に楽しみです。
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