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TeXとMetaPostと初等幾何的な何か#1

TeXとMetaPostと少しの数学の知識があると、この表紙のような図をぼちぼちの手間で描く事ができます。どのように実現するのか。一度には無理ですが、備忘録を兼ねて数回に分けて書いてみることにします。

僕は高校で数学を教える事を生業としているので、既製品ではない自分好みの数学のプリントを気楽に作ることができるっていう事が、仕事を始めてからこのかたとても重要な事でした。今から三十年程前、僕が仕事を始めた頃は、そういうものは手書きでそれはもう丁寧に作っていました。今はもっぱらTeXとMetaPostで済ませています。手書きには味があるのですが、訂正や修正となると、たいてい一から書き直し、となりました。今は手直しも簡単です。

さて、表紙の画は高校の数学とは関係ないよね?とか習ってないもの!とか思っている人もいるかと思います。まぁ確かにそうも云えます。でも、そうでもなかったりします。何事もそんなに境界線がはっきりしているわけではないですし、そもそも何かの枠の中だけでっていうのは、無理があるんじゃないかなといつも思っているわけです。

話を戻しましょう。

さて、ここではどのように、この図を描いているのかという事を、TeXとMetaPostと数学のそれも初等幾何の話という3つの視点で、それぞれ書いてみようと思います。

TeXについては、まだMacintoshがフロッピーディスクで動いていた時から、弟に便利だから使えよとさんざん言われてました。でも実際に個人的なコンピュータを手に入れてTeXを使うまでには随分時間が必要でした。

今では書籍やインターネットから容易にインストールできます。

TeXWikiなどで調べてみてください。奥村 晴彦/黒木 裕介さんの『[改訂第6版]LaTeX2e 美文書作成入門』はCD-ROMなどもついており、買って書いてある通りにすれば、比較的簡単にTeXの環境が整うかもしれません。

さて、TeXはKnuthさんという偉い数学者?が自分の本を出版する為に作った謂わば版組ソフトです。で、MetaPostはそのTeXで書く本に簡単に図を付けたいという目的で開発されたものです。

詳しくは、MetaPost examples等を見れば、できる事やその為のコードが確認できます。

では次回は具体的にTeXとMetaPostと初等幾何の使い方をコードを紹介しながら説明してみます。


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