マガジンのカバー画像

【一章】少年死刑確定囚事典

39
戦後犯罪の少年死刑囚のリスト/逮捕日から判決訂正申立まで網羅してます。新しい情報が入り次第更新しています。永続的に情報の引き出しとしてお使いいただけたらと思います。
運営しているクリエイター

2022年9月の記事一覧

① 戦後犯罪最初?の少年死刑囚 文山将吉郎《文山徳次郎》(19)

【明治以降裁判統計要覧】には各年の死刑判決数が記されているが昭和16〜20年は『資料なし』として空欄になっている。 渡辺茂のように地方紙の記事から存在が判明するケースもあるが、文山もその一人でGHQの資料にも記載がある。 死刑関連のサイト管理者に情報を頂き判明している分をまとめた。 事件の概要 昭和20年9月11日朝に兵庫県相生市大島町でOさん方でOさん夫妻と長男、他一名が惨殺され2万5千円が奪われているのが見つかり、同居の朝鮮人の文こと文山特次郎(20)が手配され同月1

③ 埋もれていた少年死刑囚 中島昇(19)

昭和20年~22年までの期間は資料も殆どなく死刑事件でも新聞記事にすらならない事が多く、まだ未見や詳細不明の死刑囚が数多くいる。 中島昇もその一人でネット上のとある論文資料がきっかけで犯行時が少年と判明したので概要を記す。 事件の概要 昭和21年2月7日午前1時頃、愛知県岡崎市南康生町の菓子雑貨商方で母娘二人が侵入してきた強盗に頭や顔を刃物で切りつけられ、母(73)が死亡し娘(41)も瀕死の重傷を負い現金1000円などが奪われた事件で犯人は現場から逃走した。瀕死の娘も同日